50年以上に渡って静高が発行してきた「年度別 進学実績資料冊子」が、去年から役に立たない「合格体験記集」に衣替えして実質的に無意味なものとなった。
3年間の個人別の詳細なデータが、偏差値1位から順に並べられたもので、ここから在校生は自分のニーズに沿って様々な情報を掘り起こしていた。
先輩の足跡に、自分の未来を重ねて冊子を何度も読み返して事を、静高の進路指導部は知りもしないだろう。
個人情報の保護だなんだと、自分達の保身を優先した愚かな行為だ。
「大学別の合否と校内学力テスト偏差値との分布表」は3年間の累計なので、年度ごとのデータが読みとれない。
偏差値別合否の分布も幅があり過ぎて、合格確実圏、合格可能圏、ボーダライン以下、の判断が全く着かない。
50年間、この重要資料集から生徒達は何を読みとって来たのか、どんなデ―タを掘りこし、何を心のよりどころにしてきたのか、を説明しよう。
①1年時、2年時に校内学力テストが中位,下位の生徒でも3年時に頑張れば難関大学に入れるという希望を与えてくれた。(過去形)
個人別順位表では高1高2の最後の学力テストの総合偏差値と高3最後の学力テストの総合偏差値が、記録されている。
個人別順位は高3時の偏差値で出すが、その上位の生徒でも、高1高2ではそれほどの高い偏差値を取っていない。
生徒個々の事情から十分な勉強が出来なかった生徒でも、高3時には猛勉強して上位に進出し、難関大学に受かった生徒が多数いる。
それを自分の高1高2時の成績と比べて、励みにする生徒が多かった。(過去形)
②高1時、高2時に、控えめな志望を持っていた生徒でも、今の成績ならもっと格上の大学を狙えるかもしれないと野心を抱くようになる。
塾長の時代も県大の薬学部志望だった女子が、自分と同じ校内偏差値の先輩たちが多数東大にに受かっているのを見て東大理Ⅱに志望変更し、見事合格して東大教養課程でもトップの成績をとり、医学部医学科に進学した。
東大京大は、途中から志望大学をランクアップして合格して生徒が多い。
③河合記述模試やセンタ―入試、共通テスト入試の総合点や科目別得点で、志望大学別、学部別の細かいデータが読みとれた。(過去形)
共通テストでは科目別の得点が個別に出ているので、生徒自身の得意不得意科目のパタ―ンに合わせて、細かく読みとれた。(過去形)
理系で数理科目は得意でも文系科目が苦手な生徒は、国語でこの程度の失点に留めれば、志望校に受かるとか、理数で高得点でなくても社会や国語でガッポリ稼げば難関国立医学科に受かるとか、浜医医学科は推薦入試ならセンタ-入試でこの得点幅に入っていれば受かる、一般入試でもセンタ―入試の得点がこの程度でも浜医記述の理数が得意なら受かっているとか、東大や京大のようにセンタ-入試の配点が低い大学でも、800点以上得点した生徒はほぼ全員受かっているので共通テスト得点は重要だとか、千差万別のデータが掘りこせた。
合格者の個人デ-タと自分の未来を重ねて、希望の光としていた。
(過去形)
④校内学力テストの順位で、この順位以下だと難関国立大や特に医学科はぱったりと誰も受かっていない事がわかるので、何とかこのラインを突破しようと踏ん張ることが出来た。
⑤3年間の校内学力テストと合否実績が個別に「紐づけ」されていたので、校内学力テストのモチベ-ションが高まった。(過去形)
やっても無意味だと解っていた古文や英文のテスト範囲課題本も、それなりに付き合ってやった。
⑤の影響は大きい。
校内学力テストは無意味になったので、予備校系全国模試に取って変わられた。
特に共通テスト対策のマーク模試はネットでも受けられるし、学校参加で一斉にも受けられる。
河合模試は志望校別学部別の順位も正確なので、合否判定は河合模試1本に絞ってよい。
静高の進学校としての近未来はどうなるか。
ほぼ予想が着く。
それはまた別の機会に。