中学高校生は、「政治の世界」とはかけ離れた世界で生活しているので、政治の仕組みとその実態についてほとんど関心が無い。
公民で学ぶ選挙制度や議院内閣制度も、テストに出るから入試に出るから仕方なく、覚えている。
ところが、身近な人物がTVやネット上で急に脚光をあびると、多少の好奇心が湧いてきて、関心を持つようになる。
今回の内閣改造で、静岡1区選出の上川陽子氏が外務大臣に抜擢された。
外務大臣は、財務大臣や経済産業大臣と並ぶ内閣の重要ポストだ。
今の岸田総理は長く外務大臣を務めているし、麻生元総理大臣も、長年にわたって、日本の顔として日本外交を仕切ってきた。
塾長の好きな経済評論家の山崎元氏が「法務大臣としてオーム真理教殺人犯の死刑執行に踏み切った人物で、肚の座った政治家」「ぜひ総理大臣になってもらいたい」と持ち上げている。
自民党内では「ミスが極めて少ない安定した実務能力を持つ人物」と高い評価を受けている。
有能な閣僚=大臣に求められる資質は、なんと言っても高い実務能力で、その点では最高レベルの人材だ。
だが、総理大臣に求められるのは実務能力ではない。
それは官僚たちに任せておけばよい。
総理大臣はまず、国民に直接語りかける言葉と内容を持たなければならない。
総理大臣として、圧倒的な人気と支持率を誇った小泉元総理はその典型だ。
古くは、中曽根元総理も「華麗な言葉を駆使して、国民を魅了した。」
安倍元総理も解りやすい言葉で国民に語りかけた。
さらにこの3人には華があった。
だが、今のところ上川陽子氏には「国民に語りかける言葉も内容」もない。
何をしたいのか全く伝わってこない。
同じ自民党でも、性格的には完全に破綻していた田中真紀子氏や、妖気さえ漂う現閣僚の高市早苗氏のほうが、何をしたいのかはるかに解りやすし、ある意味で華がある。
個人的には、この両名には絶対に総理大臣になって欲しくはないが、毒もあるほうが、国民には魅力的なのである。
上川陽子氏はまず、日本国民に対して「自分の言葉で解りやすく語りかけること」から始めることだ。
それをしないと、ただの総理大臣の使いっぱしり、都合のいい女で終わってしまうだろう。