文部科学省が、入学定員に満たない私立大は「縮小均衡」に誘導する方針を固めた。
「縮小均衡」という言葉は、経済学用語で企業が「廃業」や「解散」に向けて段階的に「店じまい」をしていくことを指す。
私大の「縮小均衡」とは要するに、「さっさと潰れてください」と言っているに過ぎない。
特にFランク大は全て解散しろということだ。
私学助成金も出さない。
大学授業料の無償化が進む中で、中卒程度の学力もない大学生に提供する金はないのである。
大学総定員数が18歳人口を上回るため、私大の定員割れが加速し「だれでも入れる大学」が急増した。
その一方で、難関私大の倍率は、たいして低下していない。
人手不足から大卒の就職は売り手市場だと言われるが、初任給30万円以上の一流企業は志願者が殺到して、今でも難関だ。
明らかに2極化している。
高卒の初任給平均は18万円程度で、一流企業の大卒初任給は30万円から40万円程度に上昇を続けている。
高卒と大卒の初任給で2倍の格差が着くのは、戦後の日本では始めてだ。
そのうちアメリカのようにハーバ-ド大学クラスの難関大を出て次々にキャリアアップし、高卒とは10倍などという大差がつくのだろうか。
Fランク大だけでなく、Eランク大も首都圏を中心に倒産していくが、地方の私大はどうか。
Fランク大やEランク大が倒産して受け皿がなくなると、高卒就職者が増えて賃金格差が広がる。
その結果、経済格差が増大して階層的対立が激化し、社会が不安定な状態になる。
「安定した状態は必ず崩れて、無秩序で不安定な状態に移行する」という「エントロピ-の法則」は社会学にも当てはまる。
そのとき、日本は劇的な変化を遂げるだろう。