以前のブログで政府公認の3大詐欺は生命保険と宝くじと競馬と書いた。
この3つはいずれも購入者が数学の「期待値」に無知なことが原因だ。
小学生でも簡単に計算できる「期待値」は1を下回ると「損する投資」となる。
「宝くじは期待値が0.5を超えてはいけない。」と法律で定められているので、詐欺としてはかなり悪辣なやり口だ。
とはいっても、宝くじも競馬も娯楽なので本人の自己責任で楽しめばよいだけのことだ。
生命保険も死亡すれば必ず保険金は払われるし、保証期間中に死なければ、本人(被保険者)もほっと胸をなでおろして、めでたしめでたしで終わるので、ま、いいかと思える。
だが、政府が推奨している新NISA(積立型投資信託)は、年金では生活できなくなる近未来を見据えて購入(投資)するものなので、笑い事では済まされない。
金融商品に投資するとき、必ず比較検討しなければならない数値は
①平均利益率②価格の標準偏差の2つである。
この2つを投資期間ごと、例えば、5年間、10年間、20年間ごとに区別して比較検討する。
代表的な金融商品は
1)定期預金(これも立派な金融商品) 2)国債 3)株式
この3つの中で
①の平均利益率順の高いに並べると1位株式、2位国債、3位定期預金だ。
株式と国債の平均利益率の差はわずかだ。
②の標準偏差の大きい順では1)株式 2)国債 3)定期預金となる。
ここで標準偏差とは何か知らないと話についてこれない。
高校数学の常識である標準偏差は金融の世界ではボラテイリテイ―と呼ばれている。
価格の変動の幅である。
株式と国債は市場で価格が決まるので、日々変動する。
標準偏差の数値が大きいほど価格の変動幅が大きいが、プラスに大きく変動すれば儲かっている、マイナスに大きく変動すれば損失も大きい。
以上を総合すると
2)の国債がダントツに有利な投資先だが、新NISA(積みたて型投資信託)には国債は含まれない。
国債は元本は保証されているし金利は預金よりもはるかに高い上に即時換金できる。これさえ保有していれば銀行の定期預金など不要だ。
それでは、銀行が困るので新NISAには組み入れられていない。
価格の変動幅が大きい株式が中心の新NISAはリスクの大きい商品である。
組み入れられる投資信託の標準偏差を見てから購入を決めるのが鉄則だが、肝心の標準偏差を知らなければ判断のしようもないのである。
NISAを解約して現金化する時期が到来したそのタイミングで、今回のような株式大暴落が起きていたとすると、それこそ本当の悲劇である。