国立大で広がっている「総合型選抜」は、文部科学省が構想している高校での文系理系の撤廃と同調している。
そもそも高校で文系コ-ス理系コ-スがはっきりと区別されているのは、世界の標準から外れている。
アメリカ、イギリスとEUのほとんどのヨーロッパ諸国、およびオーストラリア、ニュ-ジ-ランドなどの英語圏では高校での文系理系区別はない。
文系理系の区別がはっきりしているのは日本、韓国、中国である。
かつての日本と現在の韓国および中国は想像を絶する「受験地獄」だ(だった。)
過酷な受験競争を勝ち抜くためには、早くから受験科目を絞って専念する必要がある。
そこで、高校側が自主的に高2程度から文系理系のクラス別けをするようになった。
私立文系コースは負担の大きい数学や物理化学を勉強しなくてすむ。
それが現役高校生には好都合のため、全国的に定着していった。
ところが、定員の多い私立文系大学生の中に大量の数学オンチ理科オンチが発生して、世界的なIT競争のなかで遅れを取る原因の一つになった。
そこでセンタ-入試科目に文系は理科2科目を盛り込み、共通テスト新課程では文系も数学Cが必修となった。
数Cに含まれる複素数平面は文系生には荷が重い。
2次曲線も媒介変数表示と極方程式は数Ⅲ直結の単元で、理系でも苦労する。
国立大の総合型選抜では、校内推薦をとるために「評価点」が重要になる。
理数科目文系科目の区別なく学習しないと「評定平均」は上がらない。
いずれは高3まで全生徒が同じように、理数科目と文系科目を学習する体制に移行していく。