ブラジルの産業といえば長い間「コーヒ-の輸出に依存した典型的モンカルチャ-経済」と言われてきた。
入試問題でも「コーヒ―」だけ覚えておけばよいとされていた。
ところが今やブラジルは世界でもトップクラスの「多品種農産物供給国」となっている。
ここには日本の商社、アメリカの穀物メジャ-、中国の大豆大量消費などが絡んでいる。
ブラジルと言えばアマゾンの熱帯雨林だが、もう一つ「セラ-ド」と呼ばれる乾燥した不毛の大地が北東部に広がっていた。
ここに最初に目を着けたのが日本の商社だ。
日本政府の後押しもあり日本商社は、セラ-ドの農地開発に積極的に投資した。
穀物栽培の大量生産が出来る農地が開発された段階で、アメリカの穀物メジャ-が乗り込んできて、大豆の生産を大規模に始めた。
アメリカ本土ではトウモロコシ栽培に大きくシフトしていた時期で、大豆の作付面積が減少していたのだ。
おりしも中国が経済成長によって国内の穀物が急速に不足するようになっていた。
当時は大豆輸出はアメリカが一手に握っていて、日本などの大量輸入国との関係を重視して中国に回す大豆が不足していた。
そこでアメリカ穀物メジャ-は、ブラジルの大豆を中国に大量に輸出して巨利を得ることに成功した。
ところで中国はなぜ世界1位の大豆輸入国なのか?
中国人てそんなに大豆を食べるのか?
中国が輸入する大豆の大半は「食用油」の原料となるのである。
中華料理はとにかく食用油を大量に使う。
どんな食材でも「いったんは、熱した油に通して調理する」のが普通だ。
14億人の胃袋を満たすために大量の食用油が必要となる。
入試の重要事項
主要な農産物生産でブラジルが世界の上位を占めるのは
大豆1位
トウモロコシ3位
さとうきび1位
コ-ヒ-1位
オレンジ1位
この5つは必ず覚えておく事!!
全て輸出専用の作物だ。
ところで小麦が上位にはいっていないのはなぜか?
それはロシア、アメリカ、カナダ、オーストラリアなどの有力ライバルが多いためと、上の5品目ほど金にならないからだ。
小麦に関しては何とブラジルは輸入国だ。
今年の夏、スーパ-からオレンジジュ―スのパックが一斉に消えた。
ブラジルのオレンジが天候不順で不作だったためだ。
地球の反対側の農業も日本に確実に影響を与えている。