全国の毒舌ファンの皆様 おはようございます。Tommyセンセです。
ということで、前回の続きで、新たに発表され新教育課程対応の共通テスト科目における大問題、その2
それは、【共通テスト】に「倫理・政経」がなくなったこと。

この「倫理・政経」は現在のところ、旧帝国大学以上を目指す文系生徒にとっての必須科目である。
文系の大学序列は、共通テスト(センター試験)&個別入試の科目数でできており、
天下の東大が、共通テスト5教科7科目&個別で英・国・数・地歴2科目、
続く京大&一橋大が、共通テスト5教科7科目&個別で英数国・地歴1科目
そして、旧帝大が、共通テスト5教科7科目&個別で英数国(数の代わりに地歴)というような構成になっていた。
東大は、個別試験で地歴2科目(日本史&世界史など)を課すので、共通テストでも、同様な地歴2科目を選択する(日本史&世界史など)。つまりは、高校3年生までで、日本史&世界史を奥深くまで勉強させるのだ(英国数に加えて!!!!!)。他の大学は、奥深い地歴(現状はB科目、新課程では探求科目)は1科目だけで十分で、もう一科目は、共通テストだけの【公民】でよかった。
となると、奥深い科目(現状のB科目2科目)のセンター試験配点が100&100の東大受験生と、B科目&公民で100+100のその他受験生では、かなりのアンバランスか生じる。
この問題が、10年くらい前に騒がれ出して、旧帝大の公民科目用に作られたのが「倫理・政経」である。この「倫理・政経」は受験生にとってはかなりの負担で、文系の頂点を目指す生徒以外は、ほとんど選択しない。
そこで、新しく誕生した序列が以下のようになった。
東大を目指す生徒⇒高校で地歴2科目を選択する(英国数に加えて)。
東大を含めて旧帝大を目指す⇒地歴2科目か、地歴1科目と公民の「倫理・政経」を選択する(英国数に加えて)。
東大をあきらめるが、旧帝大を目指す⇒地歴1科目と公民の「倫理・政経」を選択する(英国数に加えて)。
旧帝大以上はあきらめるが国公立を目指す⇒地歴1科目と公民の「現代社会」や「倫理単体」「政経単体」を選択する。
と、大学の受験序列に大きく影響を与えていたのが、「倫理・政経」である。
つまるところ、センター試験に「倫理・政経」が加わった理由は、センタ-試験(共テも同様)の配点が同じ100点なのに、「地歴B科目」と「公民単体」の勉強量があまりにも違うという状況から生まれたものである。
ワタクシごとで言わせてもらえば、この状況を逆手にとって、この10年間、「最小の勉強量で最大の点数を目指す倫理・政経」をずっと目標にしてきた。
ところが、今回の新課程対応の【共通テスト】には、「倫理・政経」という科目が存在しない。
さあ、旧帝大以上の“誇り高き”国立大学は、どのように対応するのだろう?
ここで、もう一回、表を貼り付ける

① 旧帝大の誇りにかけて、「探求科目」2科目を指定する(日本史探究・世界史探究・地理探求のなかから2科目)。
② 他の国立大に合わせて、「探求科目」1科目と「公民」1科目でも可ととする。
この2つしかない。
誇り高き①を選択した場合、旧帝大を目指す生徒は、激減する。(だって、かなりの負担だもの)
安直な②を選択した場合、東大との格差がどんどん広がる(これは、大学側の大問題だと思う)。
そして、この選択は、まだ公表されていない(大学側が発表していない)。
ここまでが、この問題の第一段階である。
第2段階は、この大学側未公表の状況の中で、高校が「新教育課程」のカリキュラムを編成しなければならないことだ。
新教育課程と共通テストの関係は、情報が加わったことなどにより、かなり複雑になっている。
この新教育課程は、余りにも必修科目が多すぎて、それでなくてもカリキュラム(1週間の時間割)がパンパンに膨らんでいるので、文系生徒に、地歴の探究科目を2科目選択できますよ(東大向けに)と心優しい提供がかなり困難である。
もし、旧帝国大学が、前掲の①を表明した場合は、その困難を乗り越えてでも、旧帝国大学以上を目指させる進学校は、「探求2科目選択」を可能にするカリキュラムを編成するだろう。静岡県でいえば、韮山・沼東・富士・清水東・静岡・藤枝東・掛川東・磐田東・浜松北・浜松西が該当するだろう。
もし、旧帝国大学が②を公表した場合、
「探求2科目選択」が出来ないカリキュラムであっても、それほどの問題はない。
敢えて困るのは、文系で東大を目指すことが不可能になるが、文系の東大生が出現するのは、前記の静岡県内有名進学校であても、3年に一度くらいの頻出率である。例えば、前任校の某S水東高校という名門校であっても、文系東大合格者は10年以上存在していない。たった3年に一度の生徒のために、文系生徒用にカリキュラムを東大用に編成するのか????????。
もう来年度の、新課程対応生徒の入学まで、あと半年しか残っていない。
来年の4月、新入生には、高校3年間の学習内容(シラバス)を示さねばならないのだが、大学側の共通テスト採用科目の発表は来年度になりそうだ。
各学校、かなりのギャンブル選択をすることになる。
・・・・・ここまでで、読者の皆様の中には、
「高校側は、たくさんの選択肢を提示して、生徒の希望に添った科目選択をさせるべきだ」と素直な感想をもたれる方も多いでしょうが、公立高校の最後にして最大の壁がありまして、
「公教育の予算では、そんなに教員を多く配当できません」という教育委員会の冷たい一言が最後に残っているのです。
・・・・前任校では、校長先生と二人っきりになって、教員配置の密談を何度もやった(先生の首を切るような行為だ)。
今、こういう立場にいないので、かなり気が楽になった。そして、今だから書けることも増えてきたなあ。