高卒からの海外留学はオススメしない。
2023年8月29日 05:33
全国の毒舌ファンの皆様 おはようございます。Tommyセンセです。
ということで、(正規教員としては最後の)2学期が始まる。今日は、運営委員会&職員会議&学年会と続く会議日で、あすからいよいよ2学期だ。
3年部&進路課長としては、始業式直後からいきなり多くの仕事が待ち受けている。
1)3年講話
2)共通テスト出願
3)推薦会議
4)授業
5)模試
6)調査書の点検
etc
ああ、ミスしてはいけない責任のある仕事が多いなあ。
しかも、この年になり、進路指導については多くの経験を積み、実際に多くの進学者&社会人を送り出した身だけに、迷っている生徒が進路相談にやってくる。
「先生、お忙しいですか?、少し相談に乗って欲しいのですが・・・・」
どんだけ忙しくても、この手の生徒を断ることはできない。これが(与えられた役職として)優先順位1位の仕事なのだから。
こういう時に、一番あてになるのは、実際に同じ道を歩んだ過去の先輩の生き方である。実際に送り出した生徒の数は、どれだけ仕事の出来る有能な若手教員であっても敵わないはずだ。様々な成功例も失敗例も多く知っている。昔は、高校の先生とのやりとりなど、年1回の年賀状か、同窓会での四方山話などであっただろうが、今やSNS全盛期であって、やりとりをしようと思えば、案外に簡単に友達として繋がることができる。
FB(フェイスブック)は、実名を基本としているリア充系のSNSなので、一般的にFBをかなり多くの頻度で更新している奴は、“基本的には幸せな生活”をしている方だと考えて良い。こそこそ覗き見しながら、「ああ、元気そうだね。なによりなにより」と昔の担任として思ってしまうのだよ。
かつて、母校富士高校で勤務している時、80周年か90周年の記念誌の編纂と当時活躍したOB&OGの手記を集めるという仕事をした。本来なら、「企画書」とか「原稿依頼」とか「写真の提供」とか面倒くさい文書の作成から始め、文書の送付、原稿集め、構成、などなどを繰り返す仕事になるのだが、この記念誌の原稿&写真集めを、当時大流行していたFB(フェイスブック)を頼りに、すべてパソコンの画面上で仕上げてしまったことがある。
今や、結婚式の招待状がラインでやりとりされる世の中である。SNSの繋がりってスゲーなあ。
なので、進路の相談なんかも、そこいらの先生よりも「経験値」とか「知識」とかの蓄積はそうとう多いと自負している。逆に、(大学や社会に送り出す者として)高校の先生をやっているのだから、SNSは駆使するべきなのだ、と思ってしまう。
教員がSNSを使うことについては、一種のネガティヴキャンペーンがはられ「SNSを通じて女子高生と出会った」とか、「SNSを通じて誘い出した」とか大騒ぎされるのだが、これらは、SNSが悪いのでは無く、その本人が悪い(もっというと、出会った以後のつきあい方が悪い)。
もっともっと、SNSなどの現在ITツールは、人との繋がりにおいて駆使した方がいい。
この記念誌の編集の中で、高校時代はそれほどよく知らなかったものの、面白い生き方をしていて興味を抱いた某F高校の卒業生に彼がいる。
アクセンチュアからサッカークラブのゼネラルマネージャーへ。サッカークラブが提供できる価値を考える | advanced by massmedian(アドバンスト) ちょっと先の価値観を見つけるメディア
ちょっと、古い記事だが、今でも同じ分野で活躍しているだろう。彼は、高校を出て、日本の大学に進学せず、いきなりイギリスに留学し、プロのサッカーコーチとして日本に戻ってきた傑物である。
サッカーの指導者としては限界を感じたらしいが、マネージャーとかコンサルタントの分野に上手に転身した。
彼、深沢くんを思い出したのは、つい最近、「先生、いきなり語学学校から海外に行く、という進路に決めました」と相談されたからだ。
もちろん、大反対した。(でも、自分で選択した人生だから止める権利はないけれど)
今まで、進学高の教員人生を振り返って、数人の生徒が、この「日本の大学を経ずに、高卒資格で海外挑戦する進路」にチャレンジしたが、それなりに成功した経歴として知っているのは、この深沢君だけである。
彼以外、誰とも連絡がとれない。正直、生きているか、死んでいるのかもわからない。このルートだけは(金銭的にも、大学進学ルートとしても)オススメしない。
例えば、こんなサイトもあるにはある。
トロント留学のおすすめ『語学学校』【人気の15校】 | カナダ留学エージェントのラララカナダ (ryugaku-canada.com)
まあ、ページをめくったら楽しそうだけど、日本で考えれば、アジア人留学生を集めて日本語を教える専門学校みたいなものだろう。卓越した語学の才能もなければ、強烈なハングリー精神もない、のほほんと「海外の大学に行ってみたいなあ」とくらいの軽い気持ちで考えているだけの奴は、絶対に上手くいかない。途中での挫折が目に見えている。
(もう、18年も生きているから判るだろうが)日本語と英語は言語構造も発音システムも180度違う正反対の言語であって、英語を身につけるのは誰にでもできるものではない。語学学校に行きさえすればしっかり習得できるというのは大間違いだ。
最近、ある男子(浜松の高校を卒業した子)から、「自分は、東京にある中国の大学の東京校に進学する」という話を聞いた。この男子が、どういう道を歩むのかは相当興味がある。
この時期(3年生の2学期になろうかとする)に、大学進学から一転して、このような志望に変えるというのは、単に自分自身の勉強に限界を感じているからである。(受験)勉強の得意な生徒にどんどん差をつけられて、自分だけ取り残されている感覚になってるに違いない。
でもね、そうやって自分を過小評価しないでね。
今、高校3年生になって輝いているように見える奴は、(人間がここに備えている才能の一つの)受験が得意な奴であって、だから、そいつがすべて得をするわけではないんだよ。これもSNSを追いかけていてよくわかる。
「自分は勉強ができない」とか「頭が悪い」とかで、落ち込んでいるのだろうが、勉強ができなくても頭が悪くても、拾ってくれる大学(その他の学校)はいくらでもある。社会人として自分の特技(それは受験勉強ではないはず)を活かしていきればもっともっと道はひらけるハズだ。
今は、(頭がよくても悪くても)それなりの学校に滑り込むことが一番重要なんだよ。
逆に言うと、
それなりに頭の良い奴が、(指定校とか推薦制度を使って)それなりの大学に行っても、これはこれで後悔する。