プロ野球解説(ジャイアンツはなぜ負けたか)
2020年11月26日 06:13
全国の毒舌ファンの皆様 おはようございます。Tommyセンセです。
ということで、日本シリーズがホークスの圧勝で終わった。ホークスファンは歓喜の雄叫びをあげ、日本中にうじょうじょいる(メディアに洗脳されきた)ジャイアンツファンは沈黙した。
このシリーズはホークスの強さだけが目立った対戦だったが、ホークスだけが強いわけではない。
プロ野球は、パリーグの方が明らかに全チーム強い。
日本シリーズでは、過去10年間で、セリーグは1回しか優勝できていない。たった1回だ。しかもパリーグでは、ホークス、ファイターズ、Gイーグルス、マリーンズの4チームが優勝しているのに、セリーグはジャイアンツだけ。これは、日本シリーズに限ったことでもなく、
セパ交流戦を行っても、毎年パリーグの方が強い。
当たり前だ。パリーグとセリーグではルールが違う。
DH制のあるなしで、ここまで変わるのだ。
かつて、DH制は、「野球は9人でやるもの」という考えから、邪道扱いされ、パリーグがDH制を導入したきっかけも、人気回復のためだけだった。
しかし、現在のような打者育成システムになって、DH制は、そのチームを強くするメリットの方が大きくなった。日本シリーズや交流戦で、DHなしの試合でもパリーグの方が強い。
よく考えれば当たり前で、選手は試合を通じて強化できるのだから、チームに9人のレギュラー選手がいるよりも10人のレギュラー選手がいた方が強いに決まっている。
今や打力の概念が変わり、身体機能を突き詰めることでボールを飛ばす技術を身につける選手がより多く養成されるようになった。長島や田淵(懐かしいね)を天才的バッターと評価する人は多いが、柳田や西武ライオンズの山川を天才バッターとは誰も言わない。彼らは明らかに合理的な身体トレーニングでホームラン王になっていった。
なので、公式試合の中で、常に9人のバッターを使えるDH制と8人のバッター(しかも彼らは守備力がなければレギュラーになれない)しか使えないルールでは、“選手を育成する”という観点から見ると、大きく差が開いてしまうのだ。1シーズン130試合、1試合4打席。この約500打席がバッターの育成に使える制度は、チーム力を向上させる上でそうとうなメリットがある。
また、投手側から見てもDH制は驚異である。セリーグのピッチャーは、投手の打順がくるイニングになると楽にゼロ点に抑えることが出来る。セリーグのピッチャーは防御率の上で相当得をしているのだ。防御率3.50で同じ数字を出していても、セリーグの投手よりもパリーグの投手の方がいい成績のピッチャーなのだ。当然、修羅場をくぐり抜ける回数(経験値)はパリーグの投手の方が多く、よい投手が育つことになる。
アメリカのメジャーリーグは、選手のトレードやフリーエージェントがはるかに多いので、DH制のあるリーグとないリーグであまり差がつかないとは思うが、日本はトレードがほとんどないので、このような、露骨にパリーグのチームの方が強いというデータが出来たのだなと思う。
DH制は、試合の面白さを増やすだけでなく、選手の育成のために必要な制度なのだ。パリーグには巨漢の強打者(山川、井上など)がいるが、セリーグには存在しない。
振り返って、選手の育成が主な目的である、少年野球、中学野球、高校野球はどうなんだろう? 試合に出す選手を9人にするチームとDHを使って10人を試合に出場させるチームでは、どう考えても10人を常時試合に使うチームの方が選手を育成できる。
これら下位組織の野球ルールは、なんと「練習試合でも特別な場合を除きDHは禁止」なのだそうだ。せめて練習試合はDHを認めた方がいいだろう。エースで4番の生徒はそのまま使えばいい。でも投げることしかできない投手はそういう選手の3倍は存在する。
こういう話をすると、すぐに業界から嫌われる。どうせ“伝統”なんて言う出すだろう。
でお少しずつではあるが、「進歩的な高校野球」は始まっている。今シーズンから、高校野球で白いスパイクが認められた。(黒いスパイクと白いスパイクでは、夏の試合での疲労度が数倍違うことは何十年も前から知られていたことなのに、
“伝統”の二文字だけで、スパイクは黒だったのだ。もしかすると、練習試合でのDH制が認められるのは案外早いのかもしれない。
注1)このブログをのぞき見ている、“進歩的な”野球指導者のみなさん、DH制を認めてください。
注2)中学野球、少年野球の保護者のみなさん、某S水東高校野球部は、新しい試みをどんどん導入している野球部です。勉強と両立をしてぜひ入学してね。