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Received — 2022年12月13日 tommy先生の「世相を斬る」

新科目“公共”

著者: tommyjhon
2022年12月13日 05:47
全国の毒舌ファンの皆様 おはようございます。Tommyセンセです。

ということで、成績付けが一段落ついたところで、大きく変わってしまった、「新教育過程」の総括。
今までの高校教育との違いは、
①評価が、10段階評価から5段階となり、しかも3観点(知識・思考・主体性)をまずはABCで判定し、その組み合わせによって5段階にする形式になった。
②新科目「公共」が導入され、公民科で使われる教科書が大きく変わった。
③生徒が一人一人にPCの端末が用意され授業中も使いなさいよ、と推奨された。
たった一つでも現場は試行錯誤を繰り返しながらの難産なのに、一挙に3つも変わって、授業をどのように構築していくを相当苦労しながら考え抜いていた。


まずは、①の観点別評価と②の新科目「公共」
この2つは、当然連動していて、観点別の「思考力・表現力」を養成するために作られている。教科書には、思考実験的な要素が相当含まれてきた。簡単にいうと「さあ、あなたならどうする?」という問いかけだ。


 そして、中間テストや期末テストの定期考査では、「知識・技能」で50点分、「思考力・表現力・判断力」で50点分の別々の評価をだすことになっている。
今の時点で、4回の定期テストをやってきたけど、なんとなく50点分の「思考力・表現力・判断力」のテスト作りがわかってきた。
文章を書かせたり、絵を描かせたり、図式で表現させたり、今回のテストでは、4コマ漫画風に“住民投票至る過程”を表現させた。これは、一問5点とかになる。(つまり10問)。「知識・技能」の作問は、相変わらずの1問1点で、まあ強引に覚えてしまえばそれなりに解答できる問題となった。


 新科目「公共」の中心は、思考実験の場のような感じなので、1学期には、ハンナアーレントの「公共論」を中心にそれなりの(さすがに高校1年生だから稚拙なんだけど)倫理っぽい授業をやった。(ここは来年度の課題としてもう一歩工夫しなければならぬ)
2学期は、「政治」的な内容をやるとしていたので、
大きく、3つの観点で、思考力をつけるような授業にした(つもりだ)。
中間テストまでの期間は、
「政治(公共的選択論)は、多数決ではない.多数決であっても決めてはいけないこともある」というテーマで、立憲主義をテーマに扱った。簡単に言えば、「多数決であの子を虐めようと決めたのだから虐めていい」わけがないだろう!!!!ってこと。昔風に言えば「自然法」とか「自然権」とかの内容である。
期末テストまでの期間は、
「多数決は万能か?議会制度以外の住民参画は出来ないのか?」という2つのテーマで思考実験を行った。昔風に表現すると、「地方自治による住民参加」と「選挙の仕組み」となる。
今は、実際の政治ってことで、「政党」のことを考えさせている。ゆっくりと、自民党綱領とか立憲民主党綱領とかを読ませようと思っている。当然、日本の中心となっている8つの政党をは全部カバーするつもりだ。なので今は、「保守」とか「革新」とかいう言葉の学習中。
そして、ここで一人一台の端末を使用する実験をはじめた。


 端末を使って表現したりすることは他科目(例えば歴史総合)などでもやっているので、公共としては、端末を使って調べたり検索したりして知識を増やしていく事を考えている。今まではパワポで使うような教材を一挙に個人端末に配信し、わざと中途半端な教材を与えて、それを個人的に完成してもらおうという試みを、これから始めようと思う。ただし、生徒に一人一台の端末が揃うのに10月まで待たなければならなかったので、今は少しずつ改良中だ。


 3学期は、「経済」っぽいことをやるつもりなので、この冬休みの期間中にかなり作り込んでおかなくてはならない。
最初のテーマは、「豊かさとは財貨の蓄積ではない」って感じかな?


 当然、「公共」の教科書すべてをやりきる時間的余裕はない。
教科書が絶対に終わらない。
数学や理科の授業では、教科書が終わらないのは絶対に悪なのだ(日本史&世界史も同じか)が、国語や英語はそもそもそのように教科書を作っていない。
たぶん、英語はさっさと終わってしまうように作り上げている(そもそも英語の勉強は副読本が中心のような気がする)し、国語は、「このなかからチョイスしてね」というイメージだ。


 公共も、そのように考えて良いものだろうと解釈している。思考力や表現力を高めながら教科書のすべてをやりきるのは無理だ。
教科書すべてをやりきる時間は、週2単位の授業では絶対にむりである。


これは、週3単位をいただける「政治経済」で頑張ってこなすしかない。・・・・週3の3年生は、やっと国際政治が終わりに近づき、“戦後の国際紛争”の箇所にはいった。
2010年くらいの「アラブの春」や「第一次ウクライナ紛争」を教えれば完全制覇となる。
今年は、ゼレンスキーやプーチン、そしてNATO達がいろいろやらかしてくれたので、教えやすい。


残り1年の教員生活なのだが、世の中は楽をさせてくれないものだね。
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