ノーマルビュー

Received — 2023年9月16日 tommy先生の「世相を斬る」

山口東京理科大学と静岡大学グローバル共創科学部

著者: tommyjhon
2023年9月16日 07:26
全国の毒舌ファンの皆様 おはようございます。Tommyセンセです。

ということで、学校がスタートして半月が過ぎた。進路課長としてかなり緊張する仕事が多い季節だ。
①3年生の総合選抜、推薦入試の希望者をまとめ、会議をして決定する。総合選抜は審査するわけではないけどね。
②共通テストの入学願書を完成させて学校で集める。(今年は、出願期間に大安の日がない!!!!!! 全部休日なんだ。どうしよう?)
③秋の模試が連続するので、応募者をつのる。(超進学高は、全員受験があたりまえだけど、そうもいかないのよね)
④秋から募集する「放課後講習」や「土曜講習」などを起動にのせて動かす。
まっ、私一人でやることではないけど・・・この頃は、IT作業に精通している教員が多いので助かる。


そんな中、相変わらず、大学案内のパンフレットなりがバンバン送られてくるのだが、思わず熟読してしまった大学パンフはこれだ。
山口東京理科大学 (socu.ac.jp)

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山口県の小野田市立山口東京理科大学の“医薬工学科”
東京理科大学と冠はついているけれど、れっきとした公立大学である。
そして、来年度から開設されるのが、“医薬工学科”。


モノの見事な隙間学科であって、薬学部みたいな学問もやりたいが、工学系統も捨てがたい。というような学生にはぴったりの学科である。
しかも、パンフレットの見出しには
このように書かれている。
>医薬工学科は、ライフサイエンスとデータサイエンスの両方に精通し、バイオ医薬品・医療機器、化粧品・食品に関する製造技術及びプロセス開発、製品の品質評価・品質保証に貢献できる専門的な人材を育成します<

と。
この頃、リケジョ(理系女子)の育成に熱心で、確かにどこの高校も理系女子が多くなっているのだが、本校のような学校(超進学校ではない)のリケジョが、涙を流して喜ぶような言葉、“化粧品・食品に関する製造技術及びプロセス開発”が堂々とうたわれている。

こんなように書かれたら、リケジョ、飛び付くよね。・・・・・・・・山口東京理科大学の今後には大注目です。


こういう日々のなか、昨日は、静岡大学グローバル共創科学部の先生が、我が校と訪ねてこられ、延々2時間くらいお喋りをした。
国立大学法人静岡大学 (shizuoka.ac.jp)

詳しくは
カリキュラム – 静岡大学 グローバル共創科学部 (shizuoka.ac.jp)

このグローバル共創科学部は、昨年スタートした静岡大学の新設学部である。文理融合型の学部であって、開設1年目の入学状況は、女子がやや多く、文系出身者と理系出身者の割合は、7:3くらいだそうだ。
 このような文理融合型の学部は、文系からは魅力的に感じられ、逆に、理系からは少し「都落ち感」がある。でも、しっかり中身を教えて貰うと、グローバルというだけあって、外国語の学習が充実しており、理系からは、農学系(特にDNAまで遡る生物系の先生や生物環境資源学の先生などなど)の教員が多く在籍し、そこに、心理学やスポーツ関連学などが存在している、かなり今風のしっかりたカリキュラムを持っている学部である。
 ここの先生と話している中で、
「今は、情報教育がトレンドですが、情報系の研究や技術習得は出来ないのですか?」
と質問したが、
「いやいや、今や情報教育は当たり前で、この学部では全員が必修科目として3年次まで学習し、文部省の認定するIT教育の第2段階(第3段階はもうプロ)までは全員が修得できます」
と説明された。
なんだ、心配する必要ないじゃん。なかなか、良い学部だ。


こんな学生にはもってこいだろう。
1)受験数学にあんまり自信がなかったので文系を選んだが、コンピュータサイエンスや生物・環境系にも興味があり、文系でも受験できる学部を探していた。ちなみに、大学院で研究内容によっては、堂々と理学系の院に進学できる。
2)理系なんだけれど、ガチガチの物理系(機械工学など)には興味が無く、むしろ心理学などの人間関係学が面白そうだ。2次試験が「英数」もしくは「英国」なので、理科がない!!!、でもここなら大丈夫。


でもね、もらったパンフレットには、「情報系は全員必修で勉強します」なんてどこにも書いていないのよ。確かに、カリキュラム表をみれば判るのだけれど、そんな表は高校教員でもみないです。
ああああ、つくずく国立大学は、広報関係の仕事が下手だなあ・・・と再認識してしまった。私立大学みたいにド派手にする必要ないけれど、「グローバル共創科学部」という意味のわからない新設学部なんだから、もっと、情報満載の興味が湧くようなパンフ作ってよ。


こちらからも、学校の事情や静岡県の事情なども、いろいろ教えてあげた。
例えば、
1)静岡県内で就職しようとする場合、出身大学の名前より出身高校の名前の方が幅をきかすことがあって、静大出身だからといって自慢できないですよ。とか
2)高校生やその親は、偏差値だけで大学を計る傾向があるので、私立大学のインフレ偏差値(だって、科目を得意科目に絞るので高くなる)に騙されることが多いですよ。国立大学だからといって、生徒募集に手を抜いてはいけませんよ。とか


・・・でもででも、この(国立大学というブランドにあぐらをかいている)国立大学であっても、教育の理念は素晴らしいのだ。
ワタシは、3年生の学年集会で、次のようなことを話したことがある。


 私立大学は、いろいろな選択コースをならべて、様々なニーズに対応したプロフェッショナルを育成するように宣伝しているが、それはあくまでも「学生が選択できるコースを最高級にクリアした場合」をコマーシャルしているだけであって、逆に、国立大学や公立大学のカリキュラムポリシーは、「全員履修」とか「大学全体」とか「学部全体」とかで学生達全員に同じ内容を履修させるのだから、入学してからの満足度は、(その他の学生となった場合の)私立大学よりも、(学部全体で取り組む)国公立大学の方が、大学として断然勝っている。


特に静岡大学か感じるが、大学組織という有機体として、国立大学は宣伝が下手くそである。


拝啓、静岡大学 様
一介の高校教員で、(学生時代は落ちこぼれの)静岡大学OBとして、一言申し上げます。
「もう少し、高校生の感性やニーズ、高校の実情などに合った、学生募集活動をして下さいませ。」
静岡大学の先生方と一対一でお話しして、本当に良い教育、いい研究だと実感しました。でも、伝わってこないのです。
困ったら、ビズリーチ! ??????
























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