ノーマルビュー

Received — 2025年6月11日 tommy先生の「世相を斬る」

本当にリニアは実現できるのか?

著者: tommyjhon
2025年6月11日 14:51
全国の毒舌ファンの皆様 こんにちは。Tommyセンセです。(ちょっと勉強をかねて)

 ということで、とある会合の中で、久方ぶりにリニア中央新幹線の話題になった。
我が静岡県では、川勝知事の引退によってなし崩し的に県全体がリニア賛成の立場になったような空気感なのだが、何も静岡県の南アルプスにトンネルが開通すれば、リニア新幹線が開通するものではない。
リニア2027年の開業を断念、早くとも2034年以降まで延期 その問題点とは?(スペースチャンネル) - エキスパート - Yahoo!ニュース
この発表によると、2034年以降だそうだが、もうあと9年しかない。これは絶対無理だ。


 リニア新幹線は、当初は東京⇔名古屋間で開通する予定であり、その後、大阪まで延伸するそうだ。東京⇔名古屋といっても相当長い。
ルート・工事マップ|リニア中央新幹線|JR東海
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工事関係のニュースは、静岡だけでなく、神奈川や長野や岐阜でも当然あるわけで、今回気になったのは、岐阜県瑞浪市の大湫町のことだ。大湫(おおくて)と読み、さんずいがついている「湫」という感じの意味は、小さな池だそうだ。文字通り「水資源が豊富」なところで、中山道の宿駅でもある。
大湫町コミュニティ推進協議会


ここでも、トンネル工事が進められているが、ここの住民が、地盤沈下の被害を受けているという。
この大湫町のリニア関連工事をじっくり取材しているのが、樫田秀樹さんだ。
「この大問題を誰も取材しないで良いのだろうか」樫田秀樹さん(フリージャーナリスト)|DEAR 


この樫田さんのX投稿が衝撃である。
(4) 樫田 秀樹 - ●「打つ手はない」。だけど「JR東海は工事を進めたいんですね」。懸念の声に染まった岐阜県瑞浪市大湫町の住民説明会。... | Facebook
<ここから完全にコピッペ 読みやすく改行したのはワタシ、そして、重要な部分は太字で色付けした>


●「打つ手はない」。だけど「JR東海は工事を進めたいんですね」。懸念の声に染まった岐阜県瑞浪市大湫町の住民説明会。
 6月3日。大湫町でJR東海による住民説明会が開催された。メディアはシャットアウト。

 24年2月、JR東海は、大湫町でのリニア工事による減渇水を瑞浪市に、5月には県に報告したことで一気に全国報道されたこの問題。メディアの関心がまだ高く、この日も多くのメディアが集まっていた。とはいえ、マスコミの目的は閉会後に会場から出てくる住民へのインタビューという「絵になる」ニュースを撮ることであり、会場の入り口から漏れ聞こえてくる住民の意見や質問の声を拾おうとする姿はなかった。それをしていたのは、私を含め2人だけ。


 JR東海は、24年5月以降、6月には「鹿児島県の北薩トンネルがトンネル湧水を克服した成功例だ」としてその工法を踏襲するとしたが、翌7月、その北薩トンネルで大量の湧水と土砂流入の発生でトンネルが崩落。次いで同社はカバーロック(すでに堀ったトンネルの周りに凝固剤などを使い厚さ3メートルで固める工事の予備工事)も実施したが、「将来的に崩落の恐れがある」としてその後の薬液の本注入を断念した。説明会では、JR東海は、その失敗、そして回復に打つ手はないことを認めた。


 住民説明会での配布資料を以下、簡単に整理した。

●地下水位 今後、さらに5m以上下がる。

★観測井1は2024年2月から2025年6月の間で、約45m水位が低下している。★観測井2は同期間で約70m水位が低下している。

 JR東海はこの水位が「今後1年でさらに約5m低下する可能性がある」と説明した。

●地盤沈下 今後、さらに最大で20cm沈下する。

 ★現在、No.13地点(消防センター)の10.9cmが最大値だが、そこが今後さらに10~20cm沈下する。★No.13地点周辺区域もさらに8~16cmが沈下する。

●結論 JR東海は、これら進行する現象への対策が「ない」と表明した。

●補償 で、JR東海が打ち出したのが「補償をするから工事を続けさせてほしい」ということ。その補償とは「A案」。キャンプ場跡地付近の水源を活用し、町がある大湫盆地まで導水するとの案だ。その水源は天然の水源として飲料にも適する。また大湫盆地までは導水路で自然流下で供給できるので工事も簡易であり、早期の整備が可能。

 B案、C案もあるが、JR東海がA案を最有力としていることで、説明は割愛。

●住民との質疑応答(これはマスコミ報道されていない。住民からの録音データの提供から質疑応答を拾った)


★補償基準について

住民「住民には補償基準を公開してください」

JR「家屋への影響は、個別にお話をお聞きする」


★まず水がなくなるのを止めろ

住民「本注入をしないと説明されたが、となると、トンネル湧水は日吉のほうへ流れていく状態が続く。すると、将来的に大湫の山の木が枯れたりも考えられるので、まずは「水を止める」ことを最優先してほしい」

JR「なかなか水を止める方策が他にもないので本当に心苦しく申し訳ない。日吉に水が流れるのは、これ以上悪くならないように計画していきたい」


★「トンネル崩壊のリスクがある」

住民「水が抜けるのを何とか止める手立てを考えてもらわないと、将来的に禍根を残す。トンネルが開通したら『あとは知らんよ』となってしまいそうなので、いい方法を見つける努力をされたのか?」

JR「(薬液注入して)水を止めることによってトンネルそのものが崩壊するリスクがあるということは、皆様方に多大なるご迷惑をおかけするということになりますので、それだけは私どもはやはり避けたいという思いもありまして、今回大変心苦しいんですが、注入については取りやめさせていただく。どう我々は対応していけばいいのかということを、今日は深井戸であったり、代替水源であったり、その他ご説明をさせていただきましたが、少しでもご安心いただけるような取組をこれから引き続きさせていただきたいなと思っております」


★「北薩トンネルだけが拠り所だった」

 このJR東海の説明には本当に驚いた。ある意味、正直に「トンネルが絶対に崩れないというリスクが完全に払拭できない」と説明している…。

住民「話を聞いていると、あなたたちは『トンネルを守る』という姿勢がありありと見えるが、大湫町の水のことは二の次になっている」

JR「山岳のトンネルで掘削した後に起きた湧水を止めた事例というのは、鹿児島県の北薩トンネルでしかなくて、それを我々は拠り所に考えてきたわけですが、ここが地質も水の量も違うことを勘案しても『トンネルが絶対に崩れないというリスクが完全に払拭できない』というのが現在の状況です」。


★ここで問題を起こし、南アルプスは大丈夫か?

住民「この程度の水圧でトンネルが壊れるようなトンネルに、新幹線より速いようなリニアを通していく。大丈夫なのか。南アルプスの最も深い所を通りますし、水圧の方が地圧というか重圧というか、そういうのがあるので、それに耐えうるトンネルを通した上でないと安心して乗れないと思う」

JR「山岳トンネルは、本来、水圧がかからない構造だが、今回は、集中して水圧をかかる懸念がぬぐい切れない」


★重要湿地

住民「代替水源というが、その周辺全体が国の重要湿地500に組み入れられている地域とはご存知ですよね。その手前の沢から取水することは、湿地(の保全)と関係ないとお考えか」

JR「そういった植生等への影響についてはしっかり調査をしてお示ししていきたい」


★個人への補償は?

住民「皆が使う簡易水道への補償はしても、個人の井戸にはどう対応するのか?」

JR「まずはご不便おかけしないように、水道についてお伺いをしていただいていると思います」


★住民が理解したとはどう判断する?

住民「結局、住民がそちらの説明を受けて納得したかというのは、どうやって判断するのか。住民が納得して初めて工事を再開するんですよね。どうやって住民が納得したかを教えてください」

JR「まずご説明させていただいて、残った質疑を受けて、判断基準は持ち合わせていませんので、何とも難しいところですが、しっかりと説明して納得いただけるように頑張りたいと思います」

住民「工事の再開は、JRの『やりたい、やりたい』というのがありありと顔に出ておりますので、もしやるということになった場合の判断基準は、住民の意向が一番というふうに言えますか」

JR 住民の意向が一番であることの認識は変わりはございません』


★なぜ社長が来ない?

住民「私は常々何回もこの席でお願いしているのですが、なんでJRのトップ(社長)が来て説明をしていただけないのか、お詫びをしていただけないのか。今日の新聞見たら、隣の工区、春日井市の坂下西工区(の工事再開)に社長が来てるんですね。春日井市から大湫までほんの30分もかからん位置にありながら来ない。私は手紙まで出したんですけど、梨のつぶて」

JR「社長が来るかのお約束はできかねますが、しっかり伝えます」

住民「何回も言っていることでしょう!」

JR「はい、申し訳ございません」

住民「(社長は)いいところだけテレビに出て!」

 さて、これら質疑応答の最後に住民から「もう住民投票をやるしかない」との意見が出た。


かつて、長野県大鹿村でもその意見は出たが、結局、賛成・反対で村が二分されることも予想され、実現には至らなかったが、大湫の場合はまずは票が読めない。

賛成派が上回る可能性もあるだけに、諸刃の剣のような作戦だが、やるとしたら、よほどの戦略を練る必要がある。

閉会後、待機していたマスコミは会場に集まり、住民への取材を始めた。

 住民のコメントは短く書くならば「もう水を止めることはできない。地盤沈下も続く。だけど、結局は工事をやりたいと言っているだけでした。私たちの生活を心から心配している様子はまったく感じられない」ということだ。このあたりはマスコミ報道も参考にして下さい。


 また、瑞浪市の水野市長への囲み取材も行われた。市長には自ら動く姿勢が感じられない。私が質問したのは「本日の説明会も、県の環境影響評価審査会も、お膳立てされた場への参加という『受動的』な行動です。そうではなく、今後は、市が独自に集会を開催するとか、多くの自治体で設置している『リニア対策委員会』を設置して水問題や要対策土問題を個別に話し合うといった『能動的』な行動はできないものでしょうか?」ということだが、水野市長は「私たちにはそういう有識者がいない。しばらくは県の会議を活用することで関わる」と回答。

 いや、どこの自治体にも初めから有識者は揃っていない。まずは首長が「やる」と決めて、それから職員が力を尽くして、そういう組織を立ち上げるのに、水野市長は常に受動的だ。受動的が悪いとは言わないが、もう一歩前に進んでほしいと願う。


 一つだけ言えるのは、大湫町での工事再開にはまだ山をいくつも越えなければならないようだ。

またやはりJR東海がアテにしていたのが、鹿児島県の北薩トンネルだけだったことで、そのアテが外れた今、JR東海は、例えば、北海道幌延町にある核廃棄物の地層処分の研究所や津軽トンネルなどの事例も参考にするというが、そもそも幌延では地下水がそれほど出ない地層である以上、湧水を克服したとはいえず参考にならない。津軽トンネルは今でも毎日湧水をポンプアップして処理しているし、またJR東海自身の工事である山梨リニア実験線でも、そもそも湧水を克服していない。

 こういう湧水を克服できないトンネル工事は今後も起きるのだろうか。


 私はこの投稿を今、新幹線の中で書いている。6月3日に大湫町でJR東海が説明会を実施したことに合わせ、岐阜県・環境影響評価審査会の地盤委員会が15時から開催されるからだ。そこでJR東海に直接質問をぶつけることができる。

<コピッペ終わり>注)ここに出てくる鹿児島県の北薩トンネルの事故というのがこれ。北薩トンネル崩落は大雨による水圧上昇が原因か、技術検討委員会が初会合 | 日経クロステック(xTECH)
 つまり、リニア中央新幹線の工事というのは、まだまだ技術的に完全な克服ができていない状況で進められているのだ。ある意味で、岐阜県瑞浪市大湫町のトンネルは、実験に使われているということだ。 ワタシは、教員時代に休日を利用して、このリニアの工事を偵察に行った。静岡県で注目された山梨県側の試掘トンネルは、南アルプスの大きな山肌に、ドリルで穴をあけるくらいの規模だった。例えが浮かばなけど、手術でいえば内視鏡検査ていどの穴だと理解していただきたい。 ところが、長野県飯田市付近のリニア関連と思われる工事は、大規模に山の形を全部変えてしまうような大大工事で、「ああ、相当地盤がもろいのだろう」と一目見て理解できた。
 このリニア中央新幹線って、開通したらどれほど便利になるのだろう。ちなみに、リニアは40分で名古屋⇔品川間を結ぶらしい。現状は、品川⇔名古屋間は87分だ。そして、輸送手段で重要な指標となる1編成当たりの乗客数は、今の新幹線のぞみが1323人で、リニアが1000人と見込まれる。 そして、JR側の最大の利点は、リニアを通すことにより東海道新幹線のぞみの本数を減らし、その分の東海道新幹線を増やすことだ。ちなみに、収益的に考えれば、約7年で回収可能という計算もある。新交通手段とその需要予測(仮)
 本当か? 
 東京と名古屋間で、旅客数が一気に増えることは、楽天的な見方をしても考えられない。経済は停滞し、日本の人口は減少している。そして、87分かかる時間が40分になることでどれだけ便利になるのかが私には想像つかない。今まで、東京名古屋間をのぞみで利用していた人がリニアに移るだけで、リニアで1編成あたり1000人の輸送能力に見合う増加が本当に見込まれるのか? これは、単に今の経済状況を無視した机上の計算にすぎないだろう。 むしろ、大喜びなのは、山梨県・長野県・岐阜県に新設される駅周辺の土地で、ここはえきちかの一等地になりうる。ワタシがリニアに反対している理由の一つが、リニア新幹線の“売り”の言葉で、「東京への利便性がよくなる」というフレーズである。今まで、このキャッチコピーの元、東京圏の一極集中によって、歪んだ日本が作りだされ、一極集中ともに日本経済の衰退や極度の少子化が起きた。リニアの開通で「一極集中」はなくなるのなら嬉しいが、地方を食い物にしての一極集中はもうやめてもらいたい。リニアによって、山梨や長野や岐阜の利便性が向上を新たなコア施設をつくることで、都市への集中を止めることを目的とするならば、賛成しないでもないが・・・・
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このグラフは、2015年から2020年の人口増加率ランキングだそうだ。2020-2015 Japan Census population change prefectures - 都道府県の人口一覧 - Wikipediaまさしく、リニアは人口が増加している地区から、増加している地区への移動を助けるためだけのものであって、決して喜べるものではない。
また、リニア中央新幹線は、予想されている南海トラフ地震に備えて、大都市間の主要交通網をもう一つ確保する意味もあるそうだが、上記の通り、トンネルがその地震に耐えられるのどうかも未知数だ。
こういう未知の大規模インフラを作るための巨額費用は、7兆円だそうだ。リニア中央新幹線の開業時期「2027年」⇒「2027年以降」に変更…南アルプストンネル静岡工区が着手出来ず、総工事費も1兆5,000億円増の7兆500億円に | TBS NEWS DIG (1ページ)
そして、今でもこのリニアには3兆円という巨額の財政投融資(国の貸付)が行われている。国家「的」事業の歪みを生む構造はどこにあるのか | 論文 | 自治体問題研究所(自治体研究社)なんと、融資の内訳は、「返済期間は40年だが、最初の30年は支払い据置」、「利子0・6~1%」(市中銀行は3%前後)、そして「無担保」という一般金融機関ではありえない超優遇措置だそうだ。
もちろん、この3兆円というお金は、国が国債を発行してあつめた資金である。なんと「無担保」、つまり返す責任はないのだそうだ。
まだまだ、国民にとって、このリニアは注視しなければいけない大問題なのだが、JR東海という大スポンサーが相手なので、TV番組としてはリニア礼賛ニュースしか流せないのだろうね。

 



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