EFF曰く、AppleとGoogleによるSARS-CoV-2感染者との接触検出技術にはプライバシー保護とセキュリティ対策のさらなる強化が必要
この接触検出技術を使用するスマートフォンは毎日生成される秘密鍵を用いてRolling Proximity Identifier(RPID)と呼ばれる近接識別子を生成し、少なくとも5分ごとにRPIDを含むPingを送信する。RPIDは10~20分ごとに更新され、端末で生成した秘密鍵と他の端末から受信したRPIDは端末内にのみ2週間保存されるため、プライバシーリスクは最低限となる。
ただし、感染が判明したユーザーが保健当局に情報の共有を許可すると、秘密鍵が「diagnosis key (診断鍵)」として公開されることになる。他のユーザーはこの診断鍵を用いて接触の有無を確認できるのだが、悪意をもった人物が大量にRPIDを収集すれば、顔認識などの技術と組み合わせて感染者データベースを作ったり、感染者の行動範囲を地図上に表示したりといったことが可能になってしまう。そのため、EFFでは緩和策として秘密鍵の更新頻度を高くすることを提案している。
捜査当局が情報を利用してユーザー同士を関連付けることも可能となるが、ユーザーが必要に応じてアプリを無効化したり、特定期間のデータを削除したりできるようにすることで緩和できる。これではアプリの実効性が低下しそうだが、EFFは別の方法として強い暗号とパスワードによる保護も提案している。このほか、RPIDを生成したデバイスから送信されたかどうかを確認する手段がないため、受信したRPIDを再送信して精度を低下させるといった攻撃も考えられるとのこと。
この接触検出技術の第1段階はAPI提供で、AppleとGoogleは保健当局によるアプリ開発を意図したものだと説明している。ただし保健当局の多くは自前でのアプリ開発ができないため、開発を外部に発注することになる。そのため、外部の開発者がアプリを悪用しないように注意を払う必要もある。第2段階ではAppleとGoogleがOSに接触検出技術を組み込むことになるが、ユーザーの明示的な許可を確実に得る仕組みが必要だ。また、両社は感染拡大の危機的状況が終われば接触検出技術を削除すると述べているが、削除計画も明確にする必要があるとのことだ。
なお、AppleとGoogleは4日、それぞれサンプルコードを公開した。
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