
BBCに新型コロナウイルス感染症用ワクチンを比較するという動画が掲載されている。現在、英米で承認されているワクチンは、米ファイザーと独バイオンテック製、英オックスフォード大学とアストラゼネカ製、そして米モデルナ製の3種類。この動画ではこの3種類について、有効性、価格、製造方法、保管と輸送方法の視点から比較している(
BBC[動画]、
BBC)。
有効性に関しては
ファイザーとバイオンテック製は2回の接種で最大95%の有効性が、モデルナ製に関しても同様に95%前後の有効性、
オックスフォード・アストラゼネカ製に関しては62%~90%の有効性であると発表されている。動画中ではアストラゼネカ製の下限の62%という数字は低く見えるものの、入院や重症化したというケースはなかったとしている。
価格に関しては、政府が支払額を発表しているわけではないので不明な部分も多いとされる。しかし動画によれば、イギリス政府はファイザーワクチンに1回分につき15ポンド(約2100円)をモデルナのワクチンでは25ポンド(約3500円)を支払ったと言われている。対してアストラゼネカ製に関しては1回につき3ポンド(約430円)だという(ただしこの価格は、開発に英オックスフォード大学が関与しているためで、イギリス国内のみの価格ではないかと思われる。日本で輸入する場合は、同等まで安価になるかは不明)。
製造方法に関しては、ファイザーとモデルナ製はRNAワクチンとなっており、ウイルスの遺伝コードの一部を脂質で包み込む。体内に入ると新型コロナウイルスのスパイクタンパク質が作成され、これに反応して体内で抗体やT細胞が作られるのだという。これにより、外部から新型コロナウイルスが侵入したときは、必要な抗体が体内で準備され、対応できるという仕組みになっている。
アストラゼネカ製に関してはこれら二つとは異なる手法をとっている。チンパンジーが感染する通常の風邪ウイルスを人間には感染しないように改変し、それに新型コロナウイルスの遺伝コードを少しだけ足しているという。体内に入ると新型コロナウイルスのスパイクタンパク質が作られ、免疫系が反応するという仕組みだとしている。
保管と輸送方法に関しては、ファイザー製のワクチンは摂氏マイナス70度での保管が必要。専用の保管庫で最長6か月の保存が可能。投与前には通常の冷蔵庫で最長5日間保存できる。モデルナ製も仕様は似ているが、マイナス20度で保管できるので通常の冷蔵庫が利用可能。アストラゼネカ製は輸送面ではこの二つより安価だとしている。
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