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基幹理工学部・宮川 和芳教授が新エネ大賞(経済産業大臣賞)を受賞

著者: dev
2026年2月2日 15:26

宮川和芳教授(基幹理工学部 機械科学・航空宇宙学科)が秋田県・東北小水力発電株式会社と共同で令和7年度「新エネ大賞」経済産業大臣賞(商品・サービス部門)を受賞しました。

一般財団法人新エネルギー財団(会長:寺坂 信昭)では、国内の企業・自治体・教育機関等に対して優れた新エネルギー等に係る機器の開発、設備等の導入、普及啓発、分散型エネルギーの活用及び地域に根ざした導入の取組みを「新エネ大賞」として表彰しています。新型水車(以下、「本商品」という)を共同開発した東北小水力発電株式会社、秋田県、学校法人早稲田大学(実施責任者:宮川 和芳教授)の共同チームは、令和7年度の新エネ大賞の最高賞にあたる経済産業大臣賞(商品・サービス部門)を受賞しました。

受賞者

秋田県産業労働部、東北小水力発電株式会社、学校法人早稲田大学

受賞テーマ

広範囲な流量・落差で運転可能な新型水車の開発

概要

本商品は、従来型フランシス水車の改良により、従来型水車の利点を活かしつつ、運転可能領域の拡大と高効率化による発電電力量の増大を図ることで、水力発電システムの低コスト化を実現する、経済性に優れた新型水車です。従来の水車設計の常識を覆す国内発の革新的技術で、小流量域における安定発電を実現した点を高く評価されました。

・水力発電の新規開発地点が奥地化・小規模化する中、水力発電の導入拡大を目的として、産学官の連携により、広範囲な流量・落差で運転可能な新型水車を開発しました。
・この水車の最大の特徴は、従来型フランシス水車のメリットは残しつつ、低水量域において振動・損傷の発生原因となっていた水車の出口部分(ドラフトチューブ)をなくし、新たに開発したボリュートと最適設計した水車羽根車(ランナ)により、超低水量域での運転を可能としたものです。
・また、新型水車は、発電所の現地状況に合わせた柔軟な配置が可能であり、新規開発地点のみならず、老朽発電所のリプレースなどにも適しています。
・運転可能範囲の拡大による発電電力量の増大、柔軟配置によるイニシャルコストの低減といった優位性を活かしつつ、更にシステムの標準化や量産化などを通じて、国内外における水力発電の導入拡大に寄与してまいります。

表彰式

2026年1月28日(水)に東京ビックサイトで表彰式が行われました。宮川教授の益々の活躍が期待されます。

受賞盾を持つ秋田県、東北小水力発電株式会社、学校法人早稲田大学の共同チーム代表者。右端が理工学術院・宮川教授

宇宙滞在の快適性をデザインする宇宙専門人材育成プログラムが始動

著者: dev
2025年12月17日 11:00

早稲田大学理工学術院は、文部科学省・令和7年度宇宙航空科学技術推進委託費の「宇宙人材育成プログラム/宇宙専門人材育成」プログラムに採択されました。
本プログラムでは、一般の民間人宇宙滞在における快適性と生活の質(QOL)向上を実現する「人間中心アプローチによる一般民間人宇宙滞在のための製品・サービス」をデザインし、運用できる人材育成を行います。

採択事業

事業責任者:早稲田大学 理工学術院 教授 野中朋美
課題名:ECLSS環境における人間の快適性を支える製品・サービスデザイン人材育成プログラム
実施年度:令和7年度~令和9年度
実施機関:
主管実施機関 早稲田大学
共同参画機関 慶應義塾大学、山口大学
協力機関   JAXA、マサチューセッツ工科大学、アジア工科大学

一般民間人の宇宙滞在需要の対応には、人間が宇宙空間で過ごす際の快適性・QOL向上が課題

これまで宇宙における有人活動は、高度な訓練を受けた宇宙飛行士が担っており、長期訓練を受けた宇宙飛行士が生命維持を可能とすることを前提に、宇宙滞在の環境設計がなされてきました。その一方、2030年以降の一般民間人の渡航・滞在が大幅に増加すると予想される地球低軌道の宇宙旅行等の実現には、一般民間人の健康維持、快適な環境確保が不可欠です。

微小重力、閉鎖環境、宇宙放射線といった宇宙空間における特殊条件において、快適性・QOL向上や健康維持を支える製品・サービスは民間宇宙ビジネスの発展を支える産業基盤になると予想されています。

⼀般⺠間⼈の健康・快適宇宙⽣活を実現する宇宙QOL研究開発拠点を構築し、宇宙生活の快適性を支える製品・サービスをデザインし運用できる人材育成を目指す

本事業では、非宇宙分野(宇宙工学や既存宇宙産業以外)を含む大学生、社会人、高専生等を対象に、宇宙のECLSS(Environmental Control and Life Support System:環境制御・生命維持システム)環境において、人間の快適性を支える製品・サービスをデザインし、運用できる人材を、事業期間中に合計300名以上育成することを目標とします。

図1 本事業で目指す宇宙QOL

そのため、慶應義塾大学、山口大学の共同参画機関およびJAXAをはじめとした産学官と連携し、スポーツ科学、⼈間⼯学・クロスモーダル・アート、健康・医学、工学、サービス工学、システムズエンジニアリング、デザイン等の各領域の専門分野を結集し、以下のアプローチから専門人材育成を行います。

1.ECLSS関連講座
・環境基盤としてのECLSSに関する体系的理解
・人の感覚・認知に着目した快適ECLSSの基礎
・環境制御技術、健康管理、衛生管理等の要素技術を活用した、人側の認知・知覚・生理反応に対応する人間中心システム設計
・受講生が既に有する専門性を宇宙環境へ応用するための基礎知識の習得

2.ECLSSを活用した製品・サービスデザイン実践WS
・受講者が保有する専門技術に快適ECLSSを掛け合わせ、宇宙生活における人間の快適性を支える製品・サービスのサービスデザイン力およびシステムデザイン力の取得

3.有人宇宙滞在ビジネス実践講座
・産官学のゲスト講師の講座や国際シンポジウムを通じた学びの幅を広げる講座を展開

ECLSS関連講座を担当する講師

早稲田大学 野中朋美教授 慶應義塾大学 白坂成功教授 山口大学 坂口和敏准教授 JAXA 桜井誠人博士 元JAXA宇宙飛行士 山崎直子氏

事業責任者(早稲田大学 野中教授)コメント

早稲田大学は、一般民間人の宇宙滞在における快適性と生活の質(QOL)の向上を目指し、「宇宙QOL研究開発拠点」を立ち上げました。本拠点は、スポーツ科学、人間工学・クロスモーダル・アート、医学、経営工学、サービス工学、行動経済学、デザイン、システムデザインといった多様な専門分野を結集し、人間中心のアプローチで宇宙生活を支える研究開発を推進しています。

低軌道における民間ビジネスは今後さらに拡大し、有人宇宙活動の発展は不可欠なテーマとなっています。その実現には、従来の宇宙工学分野に加えて、非宇宙分野の知識と技術が欠かせません。日本が強みをもつ環境制御技術や健康管理技術、さらには高度なサービス産業などは、これからの宇宙ビジネスで大きな価値を発揮すると考えています。こうした多様な分野の参画によって、宇宙産業の裾野が大きく広がることが期待されます。

本人材育成プログラムでは、受講生が「自分の専門を宇宙で活かす」ために必要な基礎知識を体系的に学び、ECLSS環境に応用しうる製品・サービスを創出する力を育成します。さらに、身につけた知識をワークショップ形式で実践し、実際の宇宙生活の快適性やQOL向上につながる製品・サービス設計を経験できる構成としています。

また、産学官が連携し、使われる宇宙技術・宇宙サービスへとつながるユースケースの創出を重視した人材育成を進めていきます。多様な専門性が宇宙に参入することで、宇宙産業と地上産業の双方に新たな価値を生み出す人材を育てていきたいと考えています。本プログラムは大学生・大学院生、社会人、高専生の方に広くご参加いただけます。是非多くの方に受講いただきたいです。

早稲田大学に「ソニーグループ寄附講座 クリエイティブエンタテイメント学」を設置

著者: dev
2025年8月21日 15:00

ソニーグループ寄附講座 クリエイティブエンタテイメント学を設置
開講記念シンポジウムを9月2日に開催

ソニーグループ株式会社と早稲田大学は、エンタテインメント産業の中核を担い、けん引する人材の育成、および表現工学に関する新たな学問領域の創生を目的とする「ソニーグループ寄附講座 クリエイティブエンタテインメント学」を早稲田大学 基幹理工学部 表現工学科内に設置します。2025年10月の講座開講に先立ち、「表現工学とエンタテインメントの未来」と題した記念シンポジウムを9月2日に開催します。

講座には、ソニーグループから、多様な技術領域で高度な専門性と技術的見識を有し、グループ内の技術戦略策定や人材育成を行う「Corporate Distinguished Engineer」をはじめとする、第一線で活躍する社員が講師として参画します。授業では、映像やオーディオ、コンテンツ制作を中心に、新たなテクノロジーがどのように世の中に展開されたかを、メディア論などの関連研究やソニーグループの事例を通じて解説します。また、今後コンテンツ制作において必要な知識となるAIや倫理、インクルージョンなどの講義も行います。受講生は、授業で学んだ知識を踏まえ、未来のコンテンツの姿やあり方を論理的に提案し、プロトタイピングを通じてそのアイデアのさらなる具体化に取り組みます。

国内エンタテインメント産業は近年、市場規模が拡大傾向にあります。海外でも中長期的な成長が見込まれ、日本の基幹産業としてさらなる発展が期待されています。こうした成長を支えるには、進化するテクノロジーや社会の変化をより深く捉え、クリエイターのアイデアを形にして新たなエンタテインメントを持続的に生み出せる、高度な専門性を備えた人材が不可欠です。

本講座では、科学技術と芸術表現の融合に関する体系的なアプローチを特色とする早稲田大学 基幹理工学部 表現工学科が有する、映像・音響・AI・認知科学などの多様な研究領域の知見を、クリエイティブエンタテインメントカンパニーであるソニーグループの事業の最前線の取り組みと融合させることで、エンタテインメント産業に求められる人材の育成を図ります。受講生は、トップ人材との協創を通じ、理論と実践を往還しながら、未来のエンタテインメントを構想し実現するための専門性を養います。

両者は、このほかにもエンタテインメント産業の更なる発展につながる新たな学問領域の創成を目指し、さまざまな取り組みを展開していく予定です。

講座概要

講座開設機関 早稲田大学 基幹理工学部 表現工学科
講座名称 (和)ソニーグループ寄付講座 クリエイティブエンタテインメント学Ⅰ ―概念化―
(英)Endowed Lecture by Sony Group, Study of Sciences and Technologies for Creative Entertainment I -Conceptualization
今年度開設期間 2025年10月~2025年11月 (※ 2028年まで開講予定)
ソニーグループ講師 芦ヶ原 隆之(コンピュータビジョン全般)、小俣 貴宣(認知科学、人間中心設計)、山本 一幸(インタラクション技術)、南野 活樹(音声処理、言語処理、AI 技術)、佐藤 真(プラットフォームシステム)ほか

 

開講記念シンポジウム「表現工学とエンタテイメントの未来」

日時 2025年9月2日(火) 14時00分~17時30分
場所 早稲田大学 国際会議場 井深大記念ホール
主なプログラム ・基調講演(ソニーグループ株式会社 執行役員コーポレートエグゼクティブ 松本義典 他)

・パネルディスカッション「テクノロジーと表現の融合による感動体験」

詳細 https://www.ces.ias.sci.waseda.ac.jp/
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