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理工学術院
2024年11月20日 16:37
銅酸化物高温超伝導体Bi2212の紫外・可視光領域における大きな光学的異方性の起源を解明
2024年11月20日 16:36
銅酸化物高温超伝導体Bi2212の紫外・可視光領域における大きな光学的異方性の起源を解明
発表のポイント
- フローティングゾーン法によりさまざまなPb含有量のBi2-xPbxSr2CaCu2O8+δ単結晶を育成し、紫外・可視光をそれら結晶に透過させることで、透過測定によってBi2Sr2CaCu2O8+δ(Bi2212)の特徴的な「うねり構造」が光学的異方性に与える影響を調べました
- Pb含有量を増加させることで、光学的異方性の大きさが単調に減少することから、光学的異方性の起源がその「うねり構造」に関連していることを明らかにしました
- Pb置換によって光学的異方性が大幅に低減されることで、光学活性や円二色性のより正確な測定が可能になり、高温超伝導のメカニズムに関する議論において重要な対称性の破れの存否を探求することが可能となります
早稲田大学理工学術院の朝日透(あさひとおる)教授、同大学総合研究機構の中川鉄馬(なかがわけんた)主任研究員(研究院講師)、同大学大学院先進理工学研究科修士2年の時田桂吾(ときたけいご)、東北大学金属材料研究所の藤田全基(ふじたまさき)教授らの共同研究グループは、世界で初めて銅酸化物高温超伝導体Bi2Sr2CaCu2O8+δ(Bi2212)の紫外・可視光領域における大きな光学的異方性の起源と結晶構造の関連性を明らかにしました。
本研究成果は、国際学術出版社であるNature Research社発行による『Scientific Reports』誌に2024年11月7日(木)(現地時間)に掲載されました。
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図:本研究により明らかとなったBi2212の結晶構造と光学的異方性との関連性
【論文情報】
論文名:Wavelength dependence of linear birefringence and linear dichroism of Bi2-xPbxSr2CaCu2O8+δ single crystals
DOI:10.1038/s41598-024-78208-6
キーワード:
銅酸化物高温超伝導体、光学的異方性、不整合変調、一般化高精度万能旋光計(G-HAUP)、透過測定
これまでの研究で分かっていたこと
銅酸化物高温超伝導体Bi2Sr2CaCu2O8+δ(Bi2212)※1は、その超伝導転移温度がバーディーン・クーパー・シュリーファー(BCS)理論※2で説明される限界を超えるほど高いため、広く研究が進められて来ました。超伝導の発現に重要なクーパー対の形成に関与するメカニズムは、BCS理論における電子-フォノン相互作用では説明できず、この分野における未解明の課題の一つとなっています。銅酸化物高温超伝導体の構成要素であるCuO2層は、高温超伝導体において最も重要な役割を果たすと広く認識されており、その物理的特性は、さまざまな角度から集中的に調査されています。当研究グループの過去の研究においても、一般化高精度万能旋光計(G-HAUP)※3を使用して、紫外・可視光領域におけるBi2212のc軸に沿った光学的異方性※4の波長依存性を測定したところ、a軸およびb軸の格子定数はほぼ同じであるにも関わらず、大きな光学的異方性のピークが観察されることが明らかになっていました。
今回の研究で新たに実現しようとしたこと、明らかになったこと
Bi2212は、b軸方向に不整合変調※5を示すことが知られています。この変調の周期性は基本構造の周期性とは一致しません。本研究では大きな光学的異方性のピークの起源がこの不整合変調にある可能性があると考え、フローティングゾーン法※6という単結晶育成法を用いて、不整合変調を抑制したさまざまなPb含有量(x = 0、0.4、および0.6)のBi2-xPbxSr2CaCu2O8+δ単結晶を育成しました。育成したBi2-xPbxSr2CaCu2O8+δ単結晶の光学的異方性のパラメータである直線複屈折及び直線二色性の波長依存性をG-HAUPを用いて測定し、不整合変調と光学的異方性の関連性を検証しました。初めに、異なるPb含有量xを示すBi2-xPbxSr2CaCu2O8+δ単結晶(x = 0、0.4、および0.6)について、走査型透過電子顕微鏡で観察した結果、x = 0では変調周期が結晶のb軸方向の格子定数の4.8倍、x = 0.4では12.7倍、x = 0.6ではほぼ無限大となり、Pb含有量の増加とともに不整合変調が消失することが確認されました。この結果は過去文献と一致しており、電子回折測定においても、不整合変調に由来する衛星反射がPb含有量の増加とともに消失することが確認されました。また、紫外・可視光領域における透過吸収スペクトルは、全てのPb含有量の試料で類似したパターンを示し、この領域では、鉛の含有量によってエネルギーギャップに大きな変化がないことが明らかになりました。一方、光学的異方性のパラメータである直線複屈折および直線二色性の大きさは、Pb含有量によって変化することが確認され、不整合変調の抑制に伴い光学的異方性も抑制されることが明らかとなりました。
研究の波及効果や社会的影響
本研究の注目すべき点は、Bi2-xPbxSr2CaCu2O8+δ単結晶の劈開性を活かし、作製した超薄片単結晶試料に紫外・可視光を透過させることで、透過測定によってこの大きな光学的異方性の起源を解明したことです。紫外・可視光をプローブとして用いた透過測定のアプローチは我々の研究グループ独自のものであり、これにより銅酸化物高温超伝導体の光物性とエネルギーギャップを含む電子バンド構造、とくに「外殻電子の遷移」に関する知見を得ることができました。さらに、Bi2212結晶におけるBiのPb置換は、不整合変調の抑制と同時に、直線複屈折や直線二色性といった光学的異方性を大幅に低減させることが明らかとなりました。この光学的異方性の低減は、将来の実験において光学活性や円二色性の測定精度を向上させる上で重要な成果です。これにより、高温超伝導のメカニズム解明において重要な課題である擬ギャップ相※7および超伝導相における対称性の破れの有無を検討することが可能となり、さらなる高温超伝導体の開発につながることが期待されます。
研究者のコメント
「常温超伝導」の実現は長年の人類の夢であり、そのためには高温超伝導体における電子対形成や超伝導メカニズムの解明が必要です。常温超伝導が実現すれば、超低損失送電やリニア、医療用MRI、量子コンピュータなど、さまざまな分野で社会的・経済的な恩恵が期待されます。本研究により得られた知見を元に高温超伝導体のメカニズムに関する理解が深まることで、常温超伝導の実現に一歩近づき、これらの技術革新に大きく貢献する可能性があります。
用語解説
※1 銅酸化物高温超伝導体
CuO2層を含む構造を持ち、従来の金属超伝導体よりも高温で電気抵抗がゼロになる特性を持つ材料。その超伝導メカニズムは従来のBCS理論では説明できず、世界中で精力的に研究が続けられている。
※2 バーディーン・クーパー・シュリーファー(BCS)理論
金属の超伝導メカニズムを説明するために考案された理論。通常、金属中では電子が自由に動き、電気抵抗が生じますが、超伝導状態では電子が特定の相互作用(フォノンを介した引力)で対(クーパー対)を形成し、抵抗ゼロで電流を流せるようになります。発明者のバーディーン・クーパー・シュリーファーは、この業績により1972年のノーベル物理学賞を受賞しました。
※3 一般化高精度万能旋光計(G-HAUP)
固体状態の光学的異方性とキラル光学的性質を測定可能な独自の分光装置。結晶や配向性薄膜といった固体状態では、固体状態特有の異方性により、そのキラル光学的性質の測定が、上述のような汎用的な分光装置ではできない。
※4 光学的異方性
材料の方向に対して異なる屈折率や吸収を示す現象。本研究では、2つの直交する直線偏光に対する屈折率・吸収の差である直線複屈折・直線二色性を測定した。
※5 不整合変調
結晶構造内で基本的な周期性に一致しない周期的な構造変化。材料の物理化学的性質や電子状態に影響を与え、超伝導体や強誘電体などで特に注目されている。
※6 フローティングゾーン法
固体原料の一部を局所的に溶融させ、結晶を成長させる単結晶育成技術。るつぼを使用しないため、不純物の混入が少なく、高品質な結晶を育成するのに適している。
※7 擬ギャップ相
銅酸化物高温超伝導体で観測される現象で、超伝導転移温度より高温でエネルギーギャップが部分的に開く。この相の起源の解明が、超伝導のメカニズム解明に重要な役割を果たすだろうと考えられている。
論文情報
雑誌名:Scientific Reports
論文名:Wavelength dependence of linear birefringence and linear dichroism of Bi2-xPbxSr2CaCu2O8+δ single crystals
執筆者名(所属機関名):時田桂吾※(早稲田大学), 中川鉄馬※*(早稲田大学), チョウコン(早稲田大学), 岡野洸明(早稲田大学), 松本匡貴(上海交通大学), 中西卓也(早稲田大学), 藤田全基(東北大学), 朝日透*(早稲田大学) ※共同筆頭著者 *共同責任著者
掲載日時(現地時間):2024年11月7日(木)
掲載URL: https://doi.org/10.1038/s41598-024-78208-6
研究助成
研究費名:みずほ学術振興財団 (旧河上記念財団) 第59回工学研究助成
研究課題名:銅酸化物高温超伝導体Bi2Sr2CaCu2O8+xにおける空間・時間反転対称性の破れの検証
研究代表者名(所属機関名):中川鉄馬(早稲田大学)
研究費名:東北大学金属材料研究所 2023年度・2024年度国際共同利用・共同研究拠点課題
研究課題名:銅酸化物高温超伝導体Bi2.2-xPbxSr1.8CaCu2O8+δの結晶成長と光学的性質測定
研究代表者名(所属機関名):中川鉄馬(早稲田大学)
医療機器からサイボーグ昆虫まで 梅津先生が注目するマイクロ技術とは?
2024年11月20日 16:34
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2024年度の「教えて! わせだ論客」のテーマは「健康とは何か?」。複数の専門家の視点から、健康について考えます。今回のゲストは、ヘルスケアデバイスなどのセンサーやシステムの技術開発に取り組む梅津信二郎教授(理工学術院 創造理工学部総合機械工学科)です。
そんな梅津先生が、これまでタッグを組んできた共同研究者がいます。昆虫とコンピュータを融合した世界初の「サイボーグ昆虫」の開発者として知られる、南洋理工大学(シンガポール)の佐藤裕崇教授です。今回は佐藤先生にも同席いただき、ヘルスケア分野の技術開発と今後の展望について伺いました。
医療・ヘルスケア分野で、梅津先生はどのように機械工学を活用されているのでしょうか?注目の最新技術を教えてください!
疾患の早期発見や予防を目指して開発を進めているのが、高精度の超小型センサーによるバイタルデータの解析です。昨今は、これまで未活用だった汗や、いまだ十分に解明されていない脳波といったデータも注目を集めています。デバイスを超小型化する技術は、健康管理ができるウェアラブルデバイス、さらには災害現場での実用化が期待される「サイボーグ昆虫」にも活用されています。
INDEX
▼汗からの健康診断も可能に? 「マイクロセンサー」による高精度なバイタルデータ解析
▼人々の健康と命を守るマイクロマシン技術
▼専門領域の掛け合わせや研究者との出会いで広がる研究開発の可能性
汗からの健康診断も可能に? 「マイクロセンサー」による高精度なバイタルデータ解析
梅津先生が専門としている研究内容について教えてください。
梅津:私は医療・ヘルスケアの測定機器およびその解析システムの研究開発を行っています。より高精度かつ超小型化センサーの開発、そしてAI解析機能の向上という二つの面からのアプローチを同時に行い、双方に生かしていることが強みで、より高精度な判定を目指しています。解析の対象となるバイタルデータは、血管の硬さや詰まりを測定できる脈波や、心電図、脳波などさまざまです。
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梅津信二郎教授(理工学術院)
例えば過去には、心原性脳梗塞(※1)の予兆とされている心房細動(不整脈の一種)などを早期発見するシステム開発に取り組みました。心房細動は定常的に起こるものではないため、定期検診でも見逃されやすく、発見が難しいのが現状です。そこで、私たちの研究チームは超小型センサーを用いてバイタルデータを取得し、その事前兆候を判定できるAIシステムを構築しました。この超小型センサーは、ウェアラブルデバイスとして手軽に身に着けられ、日常生活を送りながら測定ができます。さらに、脈波以外にも心電図など複数のバイタルデータを同時に測定することが可能で、このような統合的なデータ解析によって、より高精度な解析を実現しました。
(※1)心臓内でできた血栓が脳の血管を閉塞(へいそく)して起こる脳梗塞のことで、重篤性が高い疾患。
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統合的なデータ解析のイメージ
現在、特に力を入れている研究は何でしょうか?
梅津:汗を解析対象とするセンサーの開発に注力しています。これまで、汗はバイタルデータとして全く利用されてきませんでした。というのも、汗は皮膚の上にとどまったり流れ落ちたりする性質から、リアルタイムで解析対象として扱うことが困難だったのです。まだ学会発表前の研究のため詳しくはお伝えできませんが、微少量の汗を解析する新たな測定技術によって統合的なデータを取得し、さまざまな疾患との関連性を見いだせるのではと期待しています。
人々の健康と命を守るマイクロマシン技術
梅津先生と佐藤先生の共同研究についてもお聞かせください。
梅津: 私と佐藤先生は、ヘルスケア分野でも活用されているMEMS(マイクロマシン)(※2)の研究者でもあります。私たちは早稲田大学の理工学部出身で、博士課程の時に出会いました。私が当時注力していたMEMSの基礎研究に、佐藤先生が興味を持ってくださったのがきっかけです。その時佐藤先生は、MEMSでもよく用いられる無電解めっきの研究をしていらっしゃいました。この共通点が、光造形3Dプリンター装置とめっきを組み合わせる共同開発につながりました。
(※2)Micro Electro Mechanical Systemsの略称で、微小な電気機械システムの意味。
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梅津先生と佐藤先生が共同開発した光造形3Dプリンターで作製した、複雑な形状の金属・樹脂の精密3次元構造体
佐藤:一般に3Dプリンターで扱う材料はプラスチックもしくは金属のどちらか一方のため、プラスチックで作製した構造に金属製の回路やアンテナを形成することは難しく、電子機能に限界がありました。梅津先生と共同開発した無電解めっきを使った3Dプリンターでは、プラスチックと金属の複合部品の作製が可能になり、この限界を克服しました。
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佐藤裕崇教授(南洋理工大学)
お二人が取り組んでいるMEMSの技術は、現代社会でどのように活用されているのでしょうか?
梅津:健康状態を正しく解析する上で、計測機器のセンサーを最小化する技術は非常に重要です。例えば皮膚の上から脈波を計測する際、皮膚とデバイスの間にわずかなすき間やズレが生じるとエラーや不正確な数値が出てしまいます。従ってセンサー部分を小型にすればするほどフィット感が高まり、エラーなどを減らすことができるんです。現在、あらゆるバイタルデータの計測において、マイクロレベルで繊細な動きを捉えられるような技術開発が求められています。
佐藤:MEMSの技術は健康・医療領域はもちろん、私が注力している「サイボーグ昆虫」の研究開発でも大いに役立っています。サイボーグ昆虫とは、本物の昆虫の背中部分に電子基板を装着し、刺激信号によりその行動をリモート操作する技術です。人間や救助犬が入れないごく狭い場所に潜り込み、搭載された超小型の人体検知センサーでがれき内の人体の位置を特定します。移動そのものに電気エネルギーを消費しないので、電池のエネルギーのほとんどを無線通信やセンサーの駆動に充てられるメリットがあり、災害現場での小型探索機としての実用化を目指しています。本来なら健康で寿命を全うできたはずの人が、災害によって健康を損ねる、ないし命を落としてしまうリスクをなくします。
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開発中のサイボーグ昆虫。南海トラフ地震や首都直下型地震の懸念が高まる今、一刻も早い実用化が求められる
ヘルスケア領域の技術開発で、昨今関心を寄せているトピックがあればお聞かせください。
梅津:汗と同じく、脳波にも注目しています。脳波はさまざまな研究者が研究対象にしている一方で、いまだに不明瞭なことが圧倒的に多い領域です。喜怒哀楽といった感情ごとの脳波さえ、本当に正しく判別できるかが問われているような段階なのです。もし今後測定技術の向上に成功すれば、現在の脳の状況が分かり、例えばいつどのような介入をすれば集中を持続できるのかといったことを明らかにできる可能性があります。
佐藤:サイボーグ昆虫の開発技術を人の健康に応用することもできます。サイボーグ昆虫の中心技術は、電気信号を発することができる小型の電子デバイスです。これを、脊髄損傷などによって手足が不随になってしまった患者のサポートに応用するというものです。手足が不随になっても、脳からは依然として神経信号が発信されています。この信号をブレインマシーンインターフェース(BMI)(※3)で読み取り、小型の電子デバイスで手足の筋肉を刺激することで、不随となった手足を動かすことも可能になります。
しかし、医学の専門家ではない私が、単独で技術を医療分野に応用するのは現実的ではありません。倫理的な観点からも、医療分野のエキスパートを巻き込んだ医工連携のさらなる加速が不可欠です。この領域でも医工連携を実現できれば、事故などに遭った方のクオリティーオブライフ(QOL)を向上できます。
(※3)脳と機械を接続する技術や機器のこと。脳派や神経信号を読み取ってコンピューターを操作することができる。
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専門領域の掛け合わせや研究者との出会いで広がる研究開発の可能性
お二人が研究開発を通して実現したいビジョンについてお聞かせください。
梅津:一言で言えば、「健康寿命の延伸」がテーマです。ただ長生きできればいいというわけではなく、高齢者が健康な状態をキープしながら、生き生きと暮らせる社会を目指したいですね。
また佐藤先生のサイボーグ昆虫も、災害時のような非常事態における健康寿命の延伸に欠かせない役割を果たすものです。今後も広い視野を持って、医療・健康領域のデバイス開発やAIの利活用を推進していくつもりです。
佐藤:サイボーグ昆虫を一刻も早く災害現場で実用化します。人の命を救うには、災害が起きてから対策を考えるのでは遅すぎます。また、自分一人の力で研究開発は成り立ちません。多くの支援者や公的機関、民間企業、財団法人に研究を手助けいただいていますので、その支援に報いるためにも実用化を早くに進めます。
最後に、早大生に向けてメッセージをお願いします。
梅津:早稲田大学には、いろいろな研究者と出会えるチャンスがあります。私自身、佐藤先生と出会えたのは在学時のこと。「この分野ならこの人に尋ねてみよう」「この人との共同研究で新しい発見があるかもしれない」と、ぜひ周りの研究者にも目を向けてみてください。自身の研究をさらに磨き、共同研究者になりえるような実績を積み上げておくことも重要です。早稲田ならではの環境を生かして、研究開発の可能性を広げてもらえたらうれしいです。
佐藤:私はこれまで電気化学、電子工学、機械工学と複数の分野を横断して研究に取り組んできました。これら一つ一つの分野では恩師や先輩方にかないません。一方で、これらを学んだからこそ、サイボーグ昆虫を生み出すことができました。ある一つの専門分野にとらわれず、さまざまなことを学び、経験して、それらを組み合わせて新しいフィールドを自分で作り、挑戦するという生き方も面白いですよ。多種多様な学部・学科と人がいる早稲田大学はそれができる素晴らしい場所です。
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梅津先生の研究室がある喜久井町キャンパスにて
梅津 信二郎(うめず・しんじろう)
理工学術院教授。博士(工学)。専門は機械力学、メカトロニクス/ロボティクス、知能機械システム。独立行政法人理化学研究所基幹研究所基礎科学特別研究員、東海大学工学部機械工学科助教、講師を経て、2014年に早稲田大学創造理工学部総合機械工学科に着任、2019年より現職。
佐藤 裕崇(さとう・ひろたか)
南洋理工大学(シンガポール)機械航空学科教授。博士(工学)。専門は金属めっき、電気化学、電子工学、機械工学、ナノ・マイクロシステム。ミシガン大学博士研究員、カリフォルニア大学バークレー校博士研究員を経て現職。
取材・文:市川 茜(2017年文化構想学部卒)
撮影:橋本 千尋
画像デザイン:内田 涼
2024年度 材研オープンセミナー「カーボンニュートラルに向けたセラミックスおよび関連技術の展開」 12/13 開催
2024年11月20日 16:30
2024年度 早稲田大学各務記念材料技術研究所 オープンセミナー
カーボンニュートラル実現に向けた取り組みが世界的に盛んに行われています。本セミナーでは、カーボンニュートラルに関する我が国の政策をはじめ、セラミックス関連分野における最先端の材料・技術開発と今後の展望について講師の先生方をお招きして講演いただきます。
1.日時
2024年12月13日(金)13:00〜16:50
2.場所
早稲田大学西早稲田キャンパス 63号館2F 04〜05会議室
アクセス – 早稲田大学 理工学術院
3.開催概要
- テーマ:「カーボンニュートラルに向けたセラミックスおよび関連技術の展開」
- 主催:早稲田大学各務記念材料技術研究所
- 協賛:早稲田大学カーボンニュートラル社会研究教育センター
4.プログラム
| 時間 | 講座題目等 | 講師等 |
|---|---|---|
| 13:00-13:05 | 所長挨拶 | 早稲田大学理工学術院 教授 各務記念材料技術研究所 所長 菅原 義之 |
| 13:05-13:10 | 開会挨拶 | 早稲田大学理工学術院 教授 オープンセミナー実行委員会 委員長 下嶋 敦 |
| 13:10-13:50 | カーボンニュートラルに向けた化学と材料の今後 | 早稲田大学 理工学術院 教授 関根 泰 先生 |
| 13:50-14:30 | TOTOグループのカーボンニュートラルに向けた取り組み | TOTO株式会社 成田 純也 氏 |
| 14:30-14:45 | 休憩 | |
| 14:45-15:25 | 低炭素、脱炭素に向けたセメント系材料の研究開発の現状と展開 | 島根大学 総合理工学部 物質化学科 新 大軌 先生 |
| 15:25-16:05 | セラミックス常温衝撃固化現象の発見とエアロゾルデポジション(AD)法の将来展望 | 国立研究開発法人 産業技術総合研究所 明渡 純 先生 |
| 16:05-16:45 | 自己治癒技術で拓くセラミックスのリマニュファクチャリング・リファービッシュ | 横浜国立大学 大学院工学研究院 中尾 航 先生 |
| 16:45-16:50 | 閉会挨拶 | 早稲田大学理工学術院 教授 オープンセミナー実行委員会 副委員長 鈴木 進補 |
5.対象
本学学生、教職員、一般(学外の方のご参加も歓迎いたします。) / 参加費:無料
6.申込手続き
- 申込方法
以下よりお申込みをお願いします。皆様のご参加をお待ちしております。
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- 申込締切日
2024年12月10日23:59
7.お問い合わせ
早稲田大学各務記念材料技術研究所 オープンセミナー係(担当: 小粥・若山・山本)
〒169-0051 東京都新宿区西早稲田2-8-26
TEL 03-3203-4782 FAX 03-5286-3771
E-mail: zaikenjimu@list.waseda.jp