ノーマルビュー

中学高校生のための「美味しい理科」決定版

2021年6月13日 13:47
高校物理とその教科書が嫌われる最大の理由が「公式の羅列」「初めに公式ありきの構成」である。
氾濫する公式群の多くが多変数方程式であり、中学高校生はこの手の文字式が苦手だ。
なぜなら「等式の性質を使った文字式変形」が苦手だからだ。
その典型がオームの法則E=IR(V=AΩ)で、中学生はこの3変数の相関関係がピントこない。
そこで「水流を使ったイメ-ジ図」を駆使して説明すると 納得して使いこなせるようになる。
教科書ではこの手の説明をほとんどしていない。イメ-ジ図は厳密さに欠けるためだ。
公式をほとんど使わない、あるいはごく最小限にとどめて「中学と高校の物理」を網羅した「美味しい物理」の決定版テキストがある。
それは「別冊ニュ-トン 学びなおし中学高校物理」(ニュ-トン出版)である。
「公式主義を排除して、徹底的にわかりやすい表現で説明する」という方針で書かれている。
これなら数学に苦手意識がある中学生高校生でも、詰まらずに読み進められる。
前のブログでも紹介した「美味しい数学」と同じシリ-ズなので参考書売り場ではなく「科学書」売り場にある。
新高1生は、高校物理の学校授業がほとんど進んでいないので、このテキストを最初から最後まで読破することをぜひ薦める。
とくに最初の最重要事項「運動方程式」の部分は、この説明で理解できなければお手上げというくらい、解りやすく書いてある。
加速度の定義、質量の質量の定義は「眼からうろこ」で、新星の授業でもこれを使おうというくらい優れている。
静高では高1の2学期に一気に物理大量脱落現象が起こる。
その前にぜひ熟読してもらいたい。
夏休みに繰り返して読めば、高校物理の全体像が公式群抜きで頭に入る。




アメリカ近代短編傑作集3 エドガ-.アラン.ポ-

2021年6月13日 09:27
ポ-の名前は日本人にはなじみが深い。
萩尾望都の傑作「ポ-の一族」の主人公エドガ-とアランという名を「エドガ-/アラン/ポ-」から取ったことは、あまりにも有名だ。
近代推理小説の創始者「江戸川乱歩」は本家のパクリであることは、文学史の常識でもある。
ポ-がアメリカ近代短編傑作集21編に選ばれていることは、意外に思われるかもしれないが、アメリカ国内よりも海外、特にヨーロッパでの名声が彼を「世界文学」の中でも異色の天才と呼ばれる位置を与えている。
特にフランス象徴主義に多大な影響を与えた。
ポ-の生涯は、すさまじいの一言に尽きる。
人生の多くを「酒とアヘンに溺れた狂気と極貧の生活」の中に送り、47歳の若さでボルチモアの路上に泥酔して果てた。
彼の作品(もちろん英語原文)を高校生に薦めるのは、彼の文体が「強烈な論理性と一部の隙もない文法」で組み立てられているからだ。
これぞ「論理的な英文、完璧な文法というお手本」としてはうってつけである。
さらに「フランツリストの超絶技巧練習曲を聞くときのような、絢爛とした文章技巧」を存分に味わってほしい。
短編集に収められているのは「アッシャ-家の崩壊」である。
日本での翻訳はあっても少ないので、是非本物を味わってほしい。
これに味を占めたら、彼の他の短編にも食指をのばすことを薦める。

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