
データ分析プラットフォーム Splunkは
偏見を含む用語をドキュメントから排除する計画を昨年6月に示しているが、先日ドキュメントのスタイルガイドを更新し、偏見のないドキュメントを書くためのガイドを追加した(
Splunk Style Guide - Write unbiased documentation、
The Registerの記事)。
Splunkでは包括的なドキュメントにするためのポイントとして、国際的に理解されない可能性や文化によって侮辱的となる可能性のある比喩や慣用表現を避けて
平易な用語を用いる、性別に対して公平な表現や
性別を限定しない代名詞を用いる、具体例の登場人物に
多様な名前と性別を割り当てる、
アクセシビリティーの基準を満たす、偏見を含む言葉・表現の使用を避ける、などが必要だと述べている。
使用を避けるべき偏見を含む表現の例としては、差別による影響を矮小化する表現(例: slave)、色や人種などに肯定的・否定的な意味合いを持たせる表現(blacklist)、あるグループを異質化したり除外したりする表現(例: native)、精神的・肉体的・性的・機能的・犯罪的な面で誰かを侮辱する表現(例: dummy data)、エリート主義や権力を意味する表現(例: master)といったものだ。
ガイドはSplunkのドキュメントで使用することを想定したもので、一般的な置き換えに適さないものもあるが、「slave」を「peer」に、「blacklist」を「denylist」に、「native」を「built-in」に、「dummy data」を「placeholder data」に、「master」を「primary」にそれぞれ置き換えるといった例が挙げられている。
このほか、「hit」は暴力的なので「click/enter/tap」に、「hangs」は無神経かつ暴力的なので「stop responding/freezes」に置き換え、「illegal characters」「sanity check」は侮辱的なのでそれぞれ「special characters」「review」に置き換えるなどの例も挙げられている。あまり聞かない表現だが、「suicide mode」は無神経なので「time until restart」に置き換えるという例もみられる。このページでリストアップされていない用語については、
用法辞典を参照すればいい。
これらの例が当てはまる表現の使用は避けるべきだが、どうしても置き換えられない場合は可能な限り偏見のない表現を用い、偏見を含む用語の使用回数を減らすべきだという。ある言葉を不快に感じると誰かに言われた場合、その意見を学びの機会ととらえ、用語を研究して編集者と議論することを推奨している。ドキュメントはみんなに情報を伝えるものであり、誰かを攻撃するものではないとのことだ。
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