
AppleがiTunesギフトカード詐欺の片棒を担いで多額の収入を得ていたなどとして、米国の被害者7名(50歳~71歳)がAppleを相手取る訴訟を提起した。原告はクラスアクション訴訟を目指している(
Patently Appleの記事、
9to5Macの記事、
訴状)。
米連邦取引委員会(FTC)によれば、iTunesギフトカード詐欺とは、詐欺師が被害者に電話で税金などの滞納があると告げ、即刻支払うためとしてiTunesギフトカードの引き換えコードを要求するというもの。iTunesギフトカードに限らず、同様の手口でギフトカードを詐取する犯罪は増加しているようだ。ギフトカードは贈り物の手段であって支払い手段ではなく、ギフトカードで支払いを要求するのはすべて詐欺師だとFTCは注意喚起している。FTCではAppleに連絡すれば返金が受けられると説明しているが、訴状によるとAppleの対応は異なるという。
詐欺師が引き換えコードを換金する方法としては、自らApp Storeで公開しているアプリを購入するというものが主流のようだ。これにより、詐欺師はAppleの手数料30%を差し引いた70%を受け取ることになる。訴状によれば、Appleが開発者にアプリの売り上げを支払うのは4~6週間後であり、手数料30%はAppleの元に残るにもかかわらず、すぐに詐欺だと気付いた被害者がAppleに連絡しても被害額の100%が回復不可能だと言われたそうだ。なお、実際に原告がだまされた詐欺師の手口はFTCが紹介しているものと異なり、テクニカルサポート詐欺的なものや、家族を装った人物またはソーシャルメディアで知り合った人物による送金詐欺的なものだ。中にはいきなり電話でコンピューターが使えなくなると脅された、というものもある。
そのため、原告はAppleが故意または問題を認識しながらiTunesギフトカード詐欺を野放しにし、30%の手数料を得ていたと主張する。FTCが2015年~2019年に報告を受けたiTunesギフトカード詐欺の被害額は9,350万ドルにおよび、FTCに報告した被害者が全体の10%としても被害総額は10億ドル近く、Appleが手にした手数料は3億ドルと試算。カリフォルニア州やオレゴン州の高齢者保護法にAppleが違反したことの認定を含め計11件の認定および、2015年1月1日から現在までにiTunesギフトカード詐欺の被害にあった米国内のすべての人をクラスと認定するよう求めている。
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