ノーマルビュー

米連邦地裁、米政府のWeChat提供禁止措置に対する事前差止命令は継続すべきと判断

著者: nagazou
2020年10月26日 15:03
headless 曰く、

米カリフォルニア北部地区連邦地裁のLaurel Beeler下級判事は23日、米商務省のWeChat提供禁止措置に対する事前差止命令を継続すべきとの判断を示した(裁判所文書: PDFThe Vergeの記事Neowinの記事)。

米商務省は9月18日、大統領令に基づいてWeChatに対する9月20日以降の米国内での提供禁止などの措置を発表した。しかし、WeChatユーザー連合がこれを不当な措置だと主張し、米大統領などを相手取った訴訟を提起。9月19日にBeeler判事が事前差止命令を出したため、米政府が命令中止の申立を行った。

Beeler判事は事前差止を命じた際、措置が表現の自由を定めた合衆国憲法修正第1条に反するという原告側の主張を認めており、米政府が措置の内容が国家安全保障上の問題を解決するために最低限必要なもの(修正第1条の例外として認められる)だという十分な証拠を示していないと判断していた。

今回、米政府は新たな証拠としてWeChatの親会社のTencentの脅威を主張した。しかし、米商務省の情報セキュリティ担当次官補はWeChatの更新提供が止まっても実際に使えなくなるのは1~2年後との見方を示し、その間に重大なセキュリティ脆弱性が見つかる可能性は小さいと主張するなど、措置の実効性が低いことを認めるような内容もみられる。

判事は最低限必要な措置として認められるには政府機関での使用禁止や、原告側が提案したセキュリティのベストプラクティスによる脅威の緩和、Tencentが提案した緩和策を取り入れるべきだとし、新たな証拠は事前差止命令を覆さないと判断している。

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米連邦地裁、Epic関連の開発者アカウントを停止しないようAppleに事前差止命令、FortniteのApp Store復活に関する請求は却下

著者: headless
2020年10月11日 13:44
米カリフォルニア北部地区連邦地裁のYvonne Gonzalez Rogers判事は9日、Epic GamesがAppleを訴えている裁判でEpic側の事前差止請求を一部認め、Appleに対し開発者プログラムでEpic関連アカウントに不利な扱いをしないよう命ずる事前差止命令を出した(裁判所文書: PDFThe Vergeの記事Mac Rumorsの記事VentureBeatの記事)。

この裁判はAppleがApp Storeで不当競争行為をしているとしてEpic側が訴えていたものだ。Epicは8月、Appleのガイドラインを無視してiOS版Fortniteに独自の課金システムを実装し、FortniteがApp Storeから削除された。Appleはその後「Epic Games」およびEpic関連の開発者アカウントを停止したため、Epic製ゲームはすべてApp Storeから削除されることになった。

Epic側はFortniteを含む同社製ゲームをApp Storeから削除することに対する差し止め、および「Unreal Engine」を含むEpic関連アカウントのAppleの開発者プログラムからの締め出しに対する差止を求めている。判事は8月24日にEpic側の仮差止請求を一部認め、後者に限って仮差止(PDF)を命じていた。

判事は今回の事前差止請求についても仮差止請求と同様の判断を示している。Appleの開発者プログラムにおける「Epic Games」アカウントの停止やそれに伴うApp Storeからのゲーム削除については、Epic側が戦略的な判断の元にAppleとの契約を破ったことが原因であり、回復不可能な損害は認められないとして事前差止請求を却下した。

一方、「Epic Games」以外のEpic関連アカウント停止については、他社もUnreal Engineを使用していることなどから影響が大きく、回復不可能な損害が認められると判断。判事はEpic関連アカウントが悪意あるコードを挿入する可能性があるというAppleの主張を却下し、Appleに対しFortniteのガイドライン違反を理由とするEpic関連アカウントへの不利な扱いを禁じている。

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ジョン・マカフィー、スペインで逮捕

著者: nagazou
2020年10月7日 13:31
headless 曰く、

「サイバーセキュリティのレジェンド」ことジョン・マカフィー氏がスペインで逮捕されたそうだ。米司法省が5日、マカフィー氏に対する起訴状の秘匿解除とともに発表した(プレスリリースThe Vergeの記事The Registerの記事起訴状: PDF)。

6月15日付の起訴状によれば、マカフィー氏は暗号通貨の宣伝やコンサルティング、彼の人生に関するドキュメンタリー制作権の売却などで2014年から2018年の間に数百万ドルの収入を得ており、これらの収入について脱税および意図的な申告漏れを行ったという。脱税行為については収入を他人名義の口座に振り込ませたり、他人名義で資産を購入したりといったものが挙げられている。なお、プレスリリースでは該当期間中、マカフィー氏と氏の名前を冠するアンチウイルス企業との関係がなかったことを明記している。

起訴は脱税と申告漏れそれぞれ年度ごとに1カウントで合計10カウント。有罪となった場合、脱税は1カウントごとに最高5年の実刑など、申告漏れは1カウントごとに最高1年の実刑などが科せられる。マカフィー氏は現在、スペインで米国への身柄引き渡し待ちの状態になっているとのことだ。

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アイルランドの最高裁判所、Subwayのサンドイッチのパンは法律上パンとは認められないと判断

著者: headless
2020年10月3日 19:11
アイルランドの最高裁判所は9月29日、サンドイッチチェーンSubwayがサンドイッチに使用しているパンは税法上のパンではないとの判断を示した(裁判所文書: PDFIndependent.ieの記事BBC Newsの記事FOODBEASTの記事)。

この裁判はアイルランドにおけるSubwayのフランチャイジーBookfindersが2004年から2005年に納めた付加価値税(VAT)の還付を求め、アイルランド国税庁を訴えていたもの。アイルランドのVAT法は改正が繰り返された結果、附則が非常に複雑になっている。本件で争点の一つとなったのは、パンを含む税率が0%になる物品やサービスを定めた附則2の解釈だ。附則2では主食として扱うべきパンを他の焼き菓子などと区別するため、使用可能な原材料やその比率も定められている。

その一つに、添加する砂糖や脂肪、生地改良剤の分量が主原料となる穀類の粉との重量比で2%を越えない、というものがある。しかし、Subwayのパンには穀類粉との重量比で10%の砂糖が含まれるため、VAT法が定めるパンには含まれないことになる。Bookfindersは3種の添加物すべてが2%を超えた場合にのみパンではなくなるとも主張したが、これは明らかに無理のある解釈であり、認められなかった。

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日本レコード協会が「あの音楽アプリは、もう違法。」を立ち上げ。1日の改正著作権法施行を受け

著者: nagazou
2020年10月2日 13:32
あるAnonymous Coward 曰く、

改正著作権法が1日から施行されたのを受けて、日本レコード協会が特設サイトを作ったそうだ。その名もズバリ「あの音楽アプリは、もう違法。」。

内容的には違法アップロードされた音楽へのリンクを掲載したり配信したりするアプリはもう違法だというもの。同サイトの違法音楽アプリ利用実態によると、こうした違法なアプリの利用者は推計で246万人いるとしている。このうち10代と20代の利用者は約194万人で78.7%に上るそうだ。

こうした違法音楽アプリはアプリストア側で削除してもバージョンアップやアプリ名変更といった手段で再び出てくるため根絶が困難であるとしている。先の過去記事にもあるように、今回の改正著作権法では、違法にアップロードされた音楽への誘導を行う行為についても違法化されている(プレスリリースBARKS)。

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バンクシーの絵、商標権も著作権も認められず

著者: nagazou
2020年9月23日 14:33
あるAnonymous Coward 曰く、

正体不明の芸術家として知られるバンクシーだが、代表作「花束を投げる人」について、バンクシーの代理会社が申請していた商標権を、商業活動を行っていないとして取り消す判断がなされた(時事通信)。

バンクシーは正体不明の芸術家として活動しているが、正体不明であるため著作権を主張できないようである。そこで代理会社が2014年に商標権を出願していたが、登録から5年以内に商業利用することという規定があるにも関わらず、バンクシーは商業活動を行わなかった。

これを受けて昨年3月に英国のグリーティングカード会社が、商標権の取り消しを申し立て。バンクシーは昨年10月になりロンドンに「店舗」と称するショールームを開設するも、EU知財庁は「(店舗は)商業目的でなく、法をすり抜ける意図しかない」「バンクシーは商標権を著作権代わりに利用しようとした」としてこれを認めず、商標権取り消しを決定したとのこと。

情報元へのリンク

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入れ墨・タトゥー施術は医療行為ではないとして彫り師を無罪へ。最高裁判断

著者: nagazou
2020年9月23日 13:00
医師免許を持たない彫師が入れ墨を行ったとして、訴訟されていた事件があったという。16日に最高裁判所は検察側の上告を棄却、彫師の男性を無罪とする判決を下した。本裁判ではタトゥーを彫るという被告人の行為が医療に当たるかどうかが争点となっていた(時事ドットコムBuzzFeed News[最高裁の決定全文])。

判決によれば、医師法17条にいう「医業」とは、保健衛生上危害を生ずるおそれのある行為を示すもので、

タトゥー施術行為は,装飾的ないし象徴的な要素や美術的な意義がある社会的な風俗として受け止められてきたものであって,医療及び保健指導に属する行為とは考えられてこなかったものである。

として、医行為には当たらないと結論付けたとしている。

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Uberの自動運転タクシーによる歩行者死亡事故、テストドライバーが過失致死罪で起訴される

著者: nagazou
2020年9月18日 08:00
headless 曰く、

2018年3月にアリゾナ州テンピで発生したUberの自動運転タクシーによる歩行者の死亡事故について、事故当時乗車していたオペレーター(テストドライバー)が過失致死罪で起訴されたそうだ(ニュースリリースArs Technicaの記事The Vergeの記事The New York Timesの記事)。

事故当時の車両は自動運転モードで走行しており、交差点手前の横断歩道のない場所で自転車を押して横断する女性に衝突。自動運転システム(ADS)は衝突の1.2秒前に緊急ブレーキが必要と判断してから1秒間は何もせず、衝突の0.2秒前になって緩やかな減速と音声によるテストドライバーへの警告を発したことが判明している。そのため、テストドライバーが手動運転に切り替えたのは衝突の0.02秒前であり、ブレーキを踏んだのは衝突の0.7秒後だった。

テストドライバーの所持していたスマートフォンの1台では事故の直前までTV番組がストリーミング再生されていたことが判明している。米国家運輸安全委員会(NTSB)は2019年11月、テストドライバーが私物の携帯電話に気を取られていたことが事故の直接の原因だと結論付ける一方、Uberの不十分な安全文化が事故の一因だと指摘した。

しかし、これに先立つ2019年3月、アリゾナ州のヤバパイ郡検事がUberに関しては不起訴を決めている。テンピはヤバパイ郡ではなくマリコパ郡にあるが、マリコパ郡検事局ではUberと提携した公共安全キャンペーンを実施していたことから、利害関係のないヤバパイ郡検事に処理を委任したそうだ。

一方、マリコパ郡の大陪審は2020年8月27日にテストドライバーの起訴を決定。9月15日に行われた罪状認否でテストドライバーは無実を主張したという。テストドライバーは監視用アンクレット装着を条件に保釈されたとのこと。

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米ルイジアナ州地裁、ランサムウェア攻撃を受けて裁判所文書が流出

著者: nagazou
2020年9月14日 17:01
headless 曰く、

米ルイジアナ州第4司法管轄区裁判所(州地裁)のWebサイト(www.4jdc.com)がランサムウェアの被害にあったようだ(HackReadの記事Computer Business Reviewの記事Infosecurity Magazineの記事)。

州地裁サイトから盗み出されたとみられる裁判所文書は、ランサムウェア「Conti」を運用するハッキンググループがダークWebのリークサイトで公開している。州地裁サイトは現在ダウンしているが、マルウェアの攻撃を受けてダウンしたのか、サイト管理者が用心のためオフラインにしたのかは不明だ。また、関連は不明だがルイジアナ州最高裁のWebサイト(www.lasc.org)もダウンしている。なお、州地裁の管轄下であるワシタ郡の法廷書記官Webサイトでは特に何も触れられていない。

Contiは昨年12月に初めて検出されて以来、企業や公共機関に被害を広げている。ターゲットのネットワークに侵入するとさまざまな手口でドメイン管理者の認証情報を取得し、ネットワーク内のデバイスにランサムウェアを展開していくという。Contiが表示するランサムメッセージはランサムウェアRyukと共通しており、Ryukと同じグループが運営しているとみられる。

裁判所がランサムウェア被害にあった例は過去にもあるが、Emsisoftによれば裁判所文書が流出・公開されるのは初めてとのことだ。

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米連邦控訴裁判所、カリフォルニア州ではAppleが直営店従業員の退出時に義務付けている持ち物検査の時間も労働時間にあたると判断

著者: headless
2020年9月5日 13:32
米連邦巡回区第9控訴裁判所は2日、Appleが直営店従業員の退出時に義務付けている持ち物検査について、カリフォルニア州では労働時間として給与を支払う必要があるとの判断を示した(裁判所文書: PDFThe Vergeの記事The Registerの記事Mac Rumorsの記事)。

持ち物検査は盗難防止のために行われるもので、従業員は勤務が終了しても検査が終わるまでは退出できない。検査を行えるマネージャーや警備担当者の手が空いていなければ長時間待たされることもあるが、既にタイムカードを押しているため給与支払いの対象にはならない。連邦最高裁では別の裁判でセキュリティチェックにかかる時間が労働時間にあたらないとの判断を示しているが、本件ではカリフォルニア州法で持ち物検査にかかる時間が労働時間にあたるかどうかが争点となっている。

2013年に元従業員2名が提起したこの訴訟では、カリフォルニア州とニューヨーク州のApple直営店従業員を対象とするクラスアクション訴訟を目指していたが、現在はカリフォルニア州の従業員クラスのみで訴訟が継続している。1審のカリフォルニア北部地区連邦地裁では、William Alsup判事が2015年7月にクラスアクション訴訟と認定。しかし、同年11月には持ち物検査にかかる時間がカリフォルニア州法で定める労働時間にあたらないとする略式判決を出したため、原告側が控訴していた。

一方、連邦控訴裁判所では持ち物検査にかかる時間がカリフォルニア州法で定める労働時間にあたるかどうかについてカリフォルニア州最高裁判所の解釈を求め、州最高裁判所では労働時間にあたるとの判断を今年2月に示していた。今回の判決はこれを受けたもので、Appleの請求による略式判決を取り消して連邦地裁に差し戻し、持ち物検査時間がカリフォルニア州法で労働時間にあたるとの解釈に基づいて原告側の略式判決請求を認めること、クラスのメンバー各個人に対する適切な法的救済内容を決定すること、の2点を命じている。

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米ニュージャージー州最高裁判所、押収した携帯電話のパスコード開示強制は不利な証言の強制にあたらないと判断

著者: headless
2020年8月16日 17:25
米国・ニュージャージー州の州最高裁判所は10日、令状により押収した携帯電話のパスコード開示を所有者に強制することは不利な証言の強制を禁じた合衆国憲法修正第5条に違反しないとの判断を示した(裁判所文書: PDFArs Technicaの記事Mac Rumorsの記事)。

この裁判の被告は麻薬捜査に関する情報を捜査対象者に漏らしたことで起訴された保安官事務所の元職員。州は被告の所有する2台の携帯電話(iPhone 5sおよびiPhone 6 Plus)を令状により押収したが、パスコードなしで内容にアクセスすることが非常に困難だったという。捜査担当者はニューヨーク市警(NYPD)やCellebrite、連邦捜査局(FBI)に相談したものの、いずれもデータへのアクセスは不可能との結論に達する。

そのため、州は被告にパスコード開示を要求したが、被告は修正第5条やニュージャージー州法に違反すると主張して開示を拒否。1審ではアクセスするアプリケーションを「電話」と「メッセージ」に限定したうえで、ビデオ撮影および被告側弁護士、裁判所の立会いの下でパスコードの開示と捜査を行うよう命じた。2審でも1審判決を支持したため、被告側が上告していた。

修正第5条が除外される例として、政府が要求する証拠の存在を知っていること、その証拠が被告の所有または制御下にあること、証拠が本物であること、といった条件の「foregone conclusion (既定の結論)」というものがある。ただし、ペンシルベニア州最高裁判所インディアナ州最高裁判所では、連邦最高裁が「foregone conclusion」を適用したのは召喚された紙の文書に関するものに限られることなどを理由にパスワード開示を強制できないとの判断を示している。

しかし、ニュージャージー州最高裁判所では、被告が携帯電話を押収された捜査令状の正当性に異議を申し立てておらず、捜査令状の目的を達するために必要なパスコード開示のみを拒否していることを指摘。パスコード開示が修正第5条で保護される証言にあたることを認めたうえで、パスコードには証言としての価値が低いこと、パスコード自体が「foregone conclusion」の適用される証拠になると判断した。

一方、ニュージャージー州法では不利な証拠の開示を拒否する権利を容疑者に認めているが、パスコード自体は不利な証拠にあたらないと判断。また、ニュージャージー州のコモンローでは修正第5条よりも幅広い権利を認めているが、捜査令状が正当であり、被告が異議申し立てをしていないため、携帯電話のデータの一部を開示させることは可能とのことだ。

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カリフォルニア州控訴裁判所、欠陥商品がFulfillment by Amazonプログラムで販売された場合はAmazonにも責任があると判断

著者: headless
2020年8月16日 11:49
米カリフォルニア州第4地区控訴裁判所は13日、Fulfillment by Amazon(FBA)プログラムを利用してサードパーティーの出品者が販売した商品の欠陥にはAmazonにも責任があるとの判断を示した(The Vergeの記事GeekWireの記事Mashableの記事裁判所文書: PDF)。

この裁判はFBAプログラムを利用する出品者から購入したノートPC用バッテリーが数か月の使用で爆発し、深刻な火傷を負った購入者がAmazonや出品者などを訴えていたもの。1審のサンディエゴ郡上級裁判所では出廷しなかった出品者に懈怠判決を下す一方、Amazonの請求を認めてAmazonに責任はないとする簡易判決が下されたため、原告が控訴していた。

控訴審での主な争点は簡易判決が正当なものであったか、Amazonに無過失責任が認められるか、Amazonが米通信品位法230条の免責対象となるか、といったものだ。FBAプログラムではAmazonが在庫管理から受注・決済・発送までをすべて行う。そのため、控訴裁判所ではAmazonが取り扱う商品の安全性確保に努めるべき立場にあったと判断し、Amazonの無過失責任を認めた。また、通信品位法230条の規定ではサービスプロバイダーを他者が提供したコンテンツの責任を負うべき出版社や講演者とみなさないと定めているが、無過失責任はAmazonの活動内容によって決まるとし、免責の対象にならないと判断している。

その結果、控訴裁判所では簡易判決を無効として下級審に差し戻し、今回の意見に沿った判決を出すよう命じた。これについてAmazonは不当判決として上告する意向を示しているとのこと。サードパーティー出品者が販売した商品による損害に対するAmazonの責任については、米連邦巡回区第3控訴裁判所も同様の判断を昨年示している。ただし、こちらは出品者がFBAプログラムを利用せず、商品を直接被害者に発送していた点が異なる。

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米マクドナルド、解雇したCEOに退職金などの返還を求める訴訟

著者: headless
2020年8月15日 19:11
米マクドナルドは10日、昨年解雇した前CEOのスティーブ・イースターブルック氏を相手取り、退職金などの返還を求める訴訟をデラウエア州衡平法裁判所に提起した(ニュースリリースArs Technicaの記事NPRの記事訴状が添付された証券取引委員会への報告書: PDF)。

イースターブルック氏に関しては昨年10月、従業員の一人(従業員1)と不適切な関係にあるとの疑惑が持ち上がった。調査の結果、肉体関係はなかったものの、合意のうえでテキストメッセージやビデオ通話を通じた性的関係を数週間にわたって持っていたことが判明する。イースターブルック氏は従業員1を含め、マクドナルド従業員と肉体関係を持ったことは一切ないと主張しており、会社で支給した携帯電話でもイースターブルック氏の主張に反する証拠は見つからなかったという。取締役会では理由を示す懲罰的な解雇にするには法的な証拠が不十分だと判断し、退職金などの支払い対象になる無理由解雇を選択。イースターブルック氏は昨年11月に解雇された。

ところが同社は今年7月になって、イースターブルック氏がCEO時代に従業員2と性的関係にあったという匿名のタレコミを受け取る。調査の結果、イースターブルック氏が2018年から2019年にかけて従業員2だけでなく、他2名の従業員とも肉体関係にあったことを示す写真や動画が見つかった。これらはイースターブルック氏が電子メールメッセージに添付し、会社用アカウントから個人用アカウントに転送したものだという。さらにイースターブルック氏は数10万ドル相当の制限付き株式を従業員2に譲渡しており、写真の日付から2人が性的関係を持った直後とみられている。

マクドナルドが写真や動画の存在を把握したのは7月になってからだが、メッセージ自体はマクドナルドのサーバーに残されていたという。イースターブルック氏は会社支給の携帯電話からメッセージを削除して証拠隠滅を図ったとみられているが、携帯電話上でメッセージを削除してもサーバーからは削除されないことは知らなかったようだ。これらの写真や動画だけでも動かぬ証拠となるが、イースターブルック氏は外部の調査委員会に虚偽の申告をしている。訴状では取締役会がこれらの事実を知っていれば理由なしの解雇を選択することはなかったとし、損害賠償、または退職に伴ってイースターブルック氏が受け取ったすべての現金および株式の返却を命じるよう求めている。

なお、2015年にバーガーキングがマクドナルドに「バーガー戦争」の終結を提案した際、イースターブルック氏がマクドナルドの公式Facebookアカウントで軽妙な返答をしていたが、この投稿は既に削除されているようだ。

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リツイートによる写真の自動トリミングも同一性保持権の侵害に当たる。最高裁判決

著者: nagazou
2020年7月22日 13:04
リツイートで個人情報を開示へ。ある写真家が自サイト上に掲載していた写真を無断でTwitterに投稿され、その投稿をリツイート(RT)したユーザーの情報を開示するようTwitter社に求めていた裁判で、最高裁判所は二審判決を支持し、Twitter側の上告を棄却した。これにより、リツイートしたユーザーのメールアドレスが開示されることになる(朝日新聞時事ドットコム毎日新聞)。

この裁判で焦点となったのはリツイートした人物の情報公開の有無。一審の東京地裁では最初の無断投稿を著作権侵害と認めた。問題となったのはこの写真をリツイートしたユーザーだった。先の過去記事にも書かれているが、リツイート時にTwitterの自動トリミング機能により「転載厳禁」と書かれた上部と、写真家の氏名が書かれた下部がトリミングされた。原告はこのリツイートの際のトリミングも問題があるとしてリツイートした人物の情報開示を求めていた。

先の二審知財高裁では、リツイートしたユーザーに対しても、著作者人格権である同一性保持権と氏名表示権が侵害していると判断した。今回の最高裁はこの判決を支持、Twitterに対し、リツイートした人物のメールアドレスも開示するよう命じる結果となった。

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米連邦検事局、亜塩素酸ナトリウム水溶液をCOVID-19に効く内服薬として製造・販売していた親子を起訴

著者: nagazou
2020年7月14日 16:00
headless 曰く、

米国・フロリダ南部地区連邦検事局は8日、亜塩素酸ナトリウム水溶液を内服薬「Miracle Mineral Solution (MMS)」として製造・販売していた親子4人の起訴を発表した(プレスリリースArs Technicaの記事裁判所文書: PDF)。

親子は宗教と無関係な団体「Genesis II Church of Health and Healing (Genesis)」を隠れ蓑にし、がんや自閉症、HIV/AIDSなどさまざまな疾病を治療できるとしてMMSを販売していた。米食品医薬品局(FDA)は漂白剤を飲むようなものだと注意喚起していたが、2020年に入ってGenesisがCOVID-19の治療効果をWebサイトに掲載し始めたため、4月に警告状を送付していた。

その後、米政府はGenesisを相手取った民事訴訟を提起し、MMSの販売差し止め命令を勝ち取っていたが、Genesis側が従わない姿勢を見せたことで今回の起訴に至った。親子は民事訴訟の担当判事に裁判所命令には従わないと書面で通知しており、危害を加えると脅迫もしていたとのこと。起訴理由としては合衆国政府を欺く行為の共謀罪と連邦食品医薬品化粧品法違反の共謀罪、法廷侮辱罪が挙げられている。

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「Zoom」で死刑宣告

著者: hylom
2020年5月22日 08:00

Anonymous Coward曰く、

シンガポールでは新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、裁判のプロセスにおいてもオンライン会議システムが使われているそうだ。そして、刑務所内の被告への判決言い渡しにもこういったリモート会議システムが使われており、このたび初めてオンライン会議システム「Zoom」を使った死刑宣告が行われたという(朝日新聞CNET Japan)。

リモート裁判で被告に死刑が宣告されたのはおそらく世界初だという。リモート裁判はともかくZoomで死刑宣告されるのはちょっと嫌かなぁ……。

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