オーストラリア・シドニーの新型フェリー、アッパーデッキに乗客がいると安全に橋の下を通過できない問題
オーストラリア・シドニーの公営フェリーサービス Sydney Ferriesが新たにアッパーデッキ付きのフェリー「River Class」を10隻購入したのだが、アッパーデッキに乗客がいると安全に橋の下を通過できないことをニューサウスウェールズ州(NSW)政府が認めたそうだ(The Sydney Morning Heraldの記事、 The Registerの記事、 The Guardianの記事)。
Transdev Sydney FerriesがNSW政府に委託されて運営するSydney Ferriesはシドニー港とパラマッタ川の主要な観光・ビジネススポットをカバーし、年間1,530万人が利用するという。インドネシアから購入したRiver Classは屋根のないアッパーデッキに10席を備えており、パラマッタ川で2か所の橋を通過する際には乗客が下の階に移動する必要がある。そのため、安全を軽視して既製品を購入したNSW政府に対する批判も出ている。
一方、NSW政府によれば、現在Sydney Ferriesではアッパーデッキ付きのフェリーを使用していないが、Transdev Sydney Ferriesはチャーター用に展望デッキ付きの船を持っており、橋の下を通過する際に乗客を移動させる運用が既に行われているという。そのため、NSW政府は橋のクリアランスを考慮したうえで、乗客が景色を楽しめるアッパーデッキ付きを選んだとのこと。
NSW政府がサイズの合わない公共交通機関用の乗り物を購入するのは今回が初めてではなく、2018年には車幅が広すぎて一部のトンネルを安全に通過できない列車を購入して批判されている。問題のトンネルはユネスコ世界遺産に登録されたグレーターブルーマウンテンズ地域や、州遺産に登録されたリスゴーのジグザグ鉄道にも存在したが、結局トンネルの幅を広げることで対応したそうだ(PDF)。
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