ノーマルビュー

JAMSTECなどの研究グループ、隕石から発見した新鉱物に「ポワリエライト」と名付ける

著者: nagazou
2021年1月26日 07:02
headless 曰く、

JAMSTEC高知コア研究所などの研究グループが隕石中で発見した新鉱物に「ポワリエライト (poirierite)」と命名し、国際鉱物学会から認定されたそうだ(プレスリリース論文)。

ポワリエライトはカンラン石と同じMg2SiO4の高圧相の一つであるイプシロン相結晶で、オーストラリアに落下したテンハム隕石と米国に落下したマイアミ隕石、中国に落下した随州隕石で確認された。Mg2SiO4は常温常圧下ではカンラン石の結晶構造をとるが、高圧相ではワズレアイト(準スピネル相)→リングウッダイト(スピネル相)と変化し、23万気圧でブリッジマナイト(MgSiO3)とペリクレース(MgO)に分解する。

研究チームがテンハム隕石とマイアミ隕石の岩石研磨片から切り出した超薄膜試料を透過電子顕微鏡で観察したところ、イプシロン相でのみ解釈できる電子線解析スポットを確認したという。さらに随州隕石を分析してイプシロン相の結晶構造を精密に決定したとのこと。ポワリエライト(密度3.33g/cm3)の結晶構造はワズレアイト(3.50g/cm3)やリングウッダイト(3.59g/cm3)と大きな共通点がある一方で、密度はカンラン石(3.25g/cm3)に近い。

イプシロン相は物理学者のジャン-ポール・ポワリエ氏が理論的に予測していたもので、新鉱物の名称はポワリエ氏にちなんで命名したそうだ。研究グループは今後、ポワリエライトの形成条件を含めカンラン石組成の鉱物間の構造変化プロセスを解明する計画だ。高知コア研究所のチームは小惑星リュウグウで採取されたサンプルの解析を行う予定とのことで、ポワリエライトを発見した技術が役立つとみられる。

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京都大学と住友林業、木造人工衛星を2023年に打ち上げる計画

著者: headless
2021年1月3日 15:26
京都大学と住友林業が「宇宙木材プロジェクト(通称: LignoStella Project)」を開始したそうだ(プレスリリースSlashGearの記事BBC Newsの記事)。

プロジェクトは宇宙における木材の利用や樹木育成に関する共同研究を行うもので、2023年には世界初の木造人工衛星「LignoSat」を打ち上げる計画だ。木材は電磁波や地磁気を透過するため、人工衛星を木造にすることでアンテナや姿勢制御装置を内部に設置でき、構造を簡素化できるという。また、運用終了後に大気圏に突入した木造人工衛星は完全に燃え尽き、燃焼時に大気汚染などの原因になるアルミナ粒子が発生しないとのこと。木造となるのは人工衛星の構造部分のみとみられるが、搭載される観測機器や通信機器には言及されていない。

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イーロン・マスク、Super Heavyロケットを発射台のアームでキャッチして回収する計画

2021年1月3日 11:36
AC0x01 曰く、

SpaceXが開発を進めるStarship宇宙船のSuper Heavyロケットについて、発射台のアームでキャッチして回収する計画をCEOのイーロン・マスク氏が明らかにした(マスク氏のツイートTechCrunch Japanの記事)。

現行のFalcon 9ロケット第1段はグリッドフィンで姿勢を制御して垂直降下し、着陸脚を使って着陸する。新たな仕組みではグリッドフィンを発射台のアームでキャッチすることで、着陸脚無しでの着陸を実現する。当然ながら非常に精密な垂直着陸が必要となる一方、着陸脚が不要になるため大幅なコスト削減と軽量化につながり、わずか1時間での再打ち上げが可能になるという。

さすがにかなり無茶な計画に見えるが、最近のFalcon 9の着陸精度を見るに実現の可能性も十分あるのだろうか。Super Heavyの試験機もそう遠くないうちに飛ぶはずなので、実現するのか期待である。

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太陽系外惑星から電波バーストを初めて検知か

著者: nagazou
2020年12月25日 15:07
長年SETIなどが取り組んできた太陽系外惑星から電波探査だが、地球上で初めて太陽系外惑星からの電波放射が検知された可能性があるそうだ(Astronomy & Astrophysicsニューズウィーク日本版)。電波放射の観察は、太陽系外惑星の磁場を検出し、内部構造や大気の状況などを把握するのにも役立つとされる。

米コーネル大学、仏PSL大学らの研究チームがオランダの電波望遠鏡「LOFAR」を用いて観察したところ、ホットジュピターのある星系から電波バーストが出ていることを見つけたという。さらに候補となる太陽系外惑星を絞り込んだところ、うしかい座タウ星から14~21メガヘルツの範囲で電波バーストが確認されたとしている。ただ検知された電波は弱く、さらなる追跡観測が必要だそうだ。

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米宇宙軍のメンバーは「Guardians」

著者: headless
2020年12月20日 19:18
米宇宙軍のメンバーは「Guardians」と呼ばれるそうだ(ホワイトハウスの記事宇宙軍のニュース記事The Vergeの記事)。

この呼称はマイク・ペンス副大統領が18日、宇宙軍発足一周年記念式典で明らかにした。ペンス氏によれば、陸軍のSoldiersや海軍のSailors、空軍のAirmen、海兵隊のMarinesと並ぶ呼称になるとのこと。

宇宙軍によれば、Guardiansの呼称は空軍宇宙コマンドの1983年の標語「Guardians of the High Frontier.」にまでさかのぼることができるという。ただし、この呼称を聞いた人が映画「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」シリーズなどを想起することは避けがたい。The Vergeの記事では逆にそれを狙った可能性も指摘している。

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はやぶさ2の回収カプセルから小惑星Ryuguのサンプル採取に成功

著者: nagazou
2020年12月15日 13:04
NOBAX 曰く、

地球に帰還した探査機「はやぶさ2」のカプセルに
小惑星「リュウグウ」のものとみられる黒っぽい砂の粒が
多数入っていることが確認されたそうです

情報元へのリンク

JAXAは12月14日、5日に帰還したはやぶさ2のカプセルから小惑星Ryugu由来のサンプルを確認したと発表した。カプセルのふたなどから砂の粒が確認されたという。今後はサンプルキャッチャーの開封作業を行い、取り出しと分析作業を行うとしている。はやぶさの小惑星イトカワのときは1mm以上の小石は採取できなかっただけに、採取技術が格段に進歩してることがうかがえる(JAXANHK産経新聞)。

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Starship試験機が初の高高度飛行、打ち上げから再突入までは成功。ただし着陸は失敗

2020年12月11日 08:04
AC0x01 曰く、

米宇宙企業のSpaceXは9日、開発中の超大型宇宙船Starshipの実機サイズ試験機「Starship SN8」の最初の高高度飛行試験を実施した(飛行動画, Space.comの記事)。

8月に高度150mの飛行をしたSN5は、まだノーズコーンが取り付けてられていないなど宇宙船には見えない姿だったが、今回のSN8はエンジンが3基のみであるものの、ノーズコーンも翼も付いた完全な形をしており、まさに銀色の宇宙船といった容貌となっている。

飛行試験では、打ち上げられた宇宙船は高度12kmに到達後、胴体を横にするような姿勢に変更し、翼を使って姿勢を保ったまま再突入を行い、着陸する寸前にエンジンを逆噴射して姿勢を戻す運用が取られた。宇宙船は無事に姿勢を戻して垂直に降下したものの、減速が足りず、着陸成功とまではいかなかった。しかし既に原因も特定されているようで、大きな成果が得られたといってよさそうだ。

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アレシボ天文台の巨大電波望遠鏡、プラットフォームが落下

著者: nagazou
2020年12月3日 13:05
headless 曰く、

米国立科学財団(NSF)は1日、プエルトリコ・アレシボ天文台で夜の間に巨大電波望遠鏡のプラットフォームが落下していたことを明らかにした(NSFのツイートThe Vergeの記事SlashGearの記事AP Newsの記事)。

プラットフォームはトラスを三角形に組んだ巨大な構造で、球面反射面の上にケーブルで吊られていた。マルチビーム受信機を格納したグレゴリアンドームを含み、総重量は815トン(PDF)。NSFのツイートでは落下前の写真が添えられているためわかりにくいが、ケーブルが切れてプラットフォーム全体が球面反射面の北寄りに落下したようだ。

アレシボ天文台の巨大電波望遠鏡は8月に構造を支える補助ケーブルが切れて球面反射面が30mにわたり破損し、11月にはメインケーブルが切れて損傷が進んでいた。その結果、NSFでは廃止・解体計画を11月19日に発表している。

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木星と土星、12月下旬には満月の見かけの直径の4分の1ほどまでに接近

著者: headless
2020年11月29日 17:25
最近は日没後の南西の空に並んで見える木星と土星だが、今後日を追うごとに近付いていき、12月下旬には最接近するそうだ(国立天文台 - ほしぞら情報)。

木星と土星が最接近するのは12月22日3時頃だが、日本では既に地平線の下にあるため、実際に最も近付いた状態で観察できるのは12月21日の日没後だという。2つの惑星は満月の見かけの直径の約4分の1にまで接近する。望遠鏡を使えば木星と土星に加え、木星のガリレオ衛星も同じ視野に捉えることが可能とのこと。なお、木星と土星は7月に相次いで地球との距離が最も近くなる衝を迎えていた。

12月17日時点では2つの惑星の距離が満月の見かけの直径程度だが、その左下に細い月が見えて美しい眺めになるそうだ。ただし、日没後の高度は低く、2時間あまりで沈んでしまうため観察可能な時間は限られる。国立天文台では南西の方角の見晴らしの良い場所での観察を推奨している。

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SpaceX、同じロケット第1段で7回目の打ち上げと回収に成功

著者: headless
2020年11月28日 13:32
SpaceXは日本時間25日、16回目となるStarlink衛星打ち上げミッションをケープカナベラル空軍基地SLC-40で実施した(打上げ情報The Vergeの記事SlashGearの記事動画)。

Falcon 9ロケットによる打ち上げが行われたのは日本時間25日11時13分。約15分後にStarlink衛星は予定軌道に投入され、打ち上げは成功した。Falcon 9ロケット第1段は打ち上げから約8分45秒後に大西洋上のドローン船「Of Course I Still Love You」に着陸し、回収も成功している。

今回打ち上げに使われたFalcon 9ロケット第1段は、2018年9月のTelstar 18 VANTAGEミッションと2019年1月のIridium-8ミッション、Starlinkミッション1回目(2019年5月)・3回目(2020年1月)・8回目(2020年6月)・11回目(2020年8月18日)で使用・回収されていたもので、今回が7回目の使用となる。

同じロケット第1段を7回の打ち上げで使用するのは今回が初めてであり、7回目の回収成功ももちろん今回が初となる。また、2分割のフェアリングは一方が過去2回のミッションで、もう一方は過去1回のミッションで使用・回収したものだという。今回のフェアリング回収については回収船「Ms. Chief」とダイバーが大西洋上で待機しているとの説明があったものの、回収の結果については特に発表されていない。

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アレシボ天文台の巨大電波望遠鏡、廃止・解体へ

著者: headless
2020年11月21日 15:25
米国立科学財団(NSF)は19日、プエルトリコ・アレシボ天文台の巨大電波望遠鏡を廃止する計画を明らかにした(ニュースリリースUCF Todayの記事)。

1960年代に作られた直径305mの巨大電波望遠鏡は8月10日に構造を支える補助ケーブルの1本が切れ、球面反射面が約30mにわたって破損した。NSFとの契約でアレシボ天文台を運用するセントラルフロリダ大学(UCF)では8月の補助ケーブル破損を受けてエンジニアリング会社3社に調査を依頼し、構造の調査や修復作業計画などを策定したが、修復作業開始を前にした11月6日にはメインケーブルの1本が切れてさらに破損が広がっている。

3社はメインケーブル破損後の状況を評価し、電波望遠鏡の構造が壊滅的な崩壊の危機にあることや、残ったケーブルがこれ以上重量を支えられない可能性があること、修復を試みようとすれば作業者の生命が脅かされること、修復作業が進められても構造には長期的な安定性の問題があることなどを含む報告書をNSFへ送っていた。NSFではこれらの報告を検討した結果、廃止・解体を決定したとのこと。

廃止は電波望遠鏡に限定し、その他の研究・観測施設については維持していく計画だ。アレシボ天文台はプエルトリコで文化的・経済的に重要な位置を占めているため、NSFでは教育的施設としての利用拡大も検討しているとのことだ。

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訃報: 物理学者の小柴昌俊氏

著者: headless
2020年11月14日 11:39
物理学者で東京大学特別栄誉教授の小柴昌俊氏が12日、老衰のため都内の病院で死去した。94歳だった(NHKニュースの記事読売新聞オンラインの記事略歴東大総長談話梶田隆章氏談話)。

小柴氏は1926年9月19日生まれ。1951年に東大理学部を卒業後、シカゴ大学の研究員などを経て1963年には東大理学部物理学科の助教授となり、神岡鉱山での実験を開始した。1979年ごろから核子崩壊を発見するためにカミオカンデ実験の準備を始め、1983年には実験が稼働開始。核子崩壊は発見できなかったが、定年による東大退官1か月前の1987年2月23日、超新星SN1987Aからのニュートリノを観測する。

2002年にはノーベル物理学賞を受賞した。授賞理由は宇宙物理学の草分け的貢献、とりわけニュートリノの検出。カミオカンデ実験を拡大したスーパーカミオカンデの実験ではニュートリノが質量を持つことを示すニュートリノ振動を弟子の梶田隆章氏が発見し、2015年ノーベル物理学賞を共同受賞している。2002年ノーベル物理学賞を共同受賞したレイモンド・デイビス氏は2006年に亡くなっており、リッカルド・ジャッコーニ氏も2018年に亡くなっている。

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NASA、衛星コンステレーションによるブロードバンド計画に関する意見書をFCCに提出

著者: nagazou
2020年11月5日 14:04
headless 曰く、

衛星コンステレーションによるモバイルブロードバンドサービス提供計画について、NASAが米連邦通信委員会(FCC)に意見書を提出している(NASAの意見書: PDFArs Technicaの記事)。

この計画はAST & Science社が申請したもので、FCCが意見を募集していた。他社の衛星ブロードバンドサービスと異なり、低軌道に打ち上げた243基の人工衛星から4G(将来的には5Gも)サービスを提供するため、既存の4G携帯電話で直接接続できるのが特徴だ。NASAがブロードバンドサービスを提供する衛星コンステレーションに対して公式な意見を表明するのは初めてとみられる。

ASTが計画している軌道にはNASAやUSGS、JAXAなどの地球観測衛星で構成する衛星コンステレーションMorning/Afternoon(A-Train。A-TrainはAfternoonコンステレーションを指すが、意見書ではMorning/Afternoonの両方を指している)が位置するうえ、スペースデブリの多い領域でもある。ASTの衛星は900m2のアンテナを搭載するため、A-Trainの衛星よりもはるかに大きく、NASAでは接触回避マヌーバーの計画および実施回数が現在よりも大幅に増えると見込む。さらにスペースデブリ増加も見込まれるため、NASAはASTがA-Trainよりも低い軌道の使用を検討すべきだと述べている。

ただし、NASAの評価は情報量が少ない中、短期間で行われたものであり、さらなる情報がASTから提供されれば評価が変わる可能性もある。NASAでは再評価のためにASTへの協力を惜しまないと述べている。なお、この意見書はASTの計画に対するものではあるが、他の大規模な衛星コンステレーション全般にも適用可能であり、このような計画における「ベストプラクティス」確立のためNASAも協力していくとのことだ。

なお、NASA以外の意見についてArs Technicaは多くが計画を支持するものだと述べているが、反対意見も多い。

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NASA、宇宙の不吉なサウンドを集めたプレイリストを公開

著者: headless
2020年10月31日 11:39
NASAがハロウィンにちなみ、宇宙の不吉なサウンドを集めたプレイリスト「Sinister Sounds of Space」を公開している(NASAのニュース記事SoundCloudのプレイリスト)。

公開されているサウンドは探査機や観測衛星が取得したデータを可聴周波数帯域に変換したもの。プレスリリースではNASAの火星着陸機InSightが捉えた火星の地震(marsquake)「Martian Quake Sol 173/235」(トラック7/8)や、ESAの宇宙望遠鏡Planckが捉えた138億年前の宇宙の波動「Sounds of Ancient Universe」(トラック9)、NASAのX線観測衛星Chandraが捉えた銀河中心のイメージ「Galactic Sonification」(トラック14)、NASAの木星探査機Junoが捉えた木星のプラズマ波「Jupiter's Auroras」(トラック6)を紹介している。

火星の地震は重低音のため、再生機器によっては聞こえにくい。あまり音を大きくすると次のトラックで耳を傷める可能性もあるので注意が必要だ。Chandraによる各トラック(1~4、14)は画像を可聴化(sonification)したものであり、全体的に音楽っぽい感じになっている。木星のプラズマ波を変換したサウンドはVoyager 1号による「Plasma Waves of the Bow Shock of Jupiter」(トラック13)もある。「Sinister (不吉な、邪悪な)」となっているが、特に不吉な感じはしない。なお、この企画はもともと「Sinister Sounds of the Solar System」として準備されていたようで、プレイリストやジャケット画像ではこちらのタイトルが使われている。

このほかNASAはハロウィン企画として、宇宙で起きる現象をクラシックホラー映画風にデザインしたポスターも作成し、特設サイトで公開している(NASAのニュース記事[2])。

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ベテルギウスがこれまで考えられていたよりも小さく、地球に近い位置にあることを示す研究成果

著者: nagazou
2020年10月20日 16:03
headless 曰く、

ベテルギウス(オリオン座α星)がこれまで考えられていたよりも小さく、地球に近い位置にあることを示す研究成果をオーストラリア国立大学や東京大学などの研究グループが発表した(オーストラリア国立大学のニュース記事SlashGearの記事論文アブストラクト)。

ベテルギウスは2019年後半から2020年初めにかけて急速に減光し、その後増光に転じて2020年4月までに元の明るさに戻っている。減光が急速だったことから超新星爆発の兆候ではないかとも話題になったが、ベテルギウスが通常の2倍の量の物質を放出し、物質が冷えて塵となる様子をハブル宇宙望遠鏡がとらえている。物質は地球の方向へ放出されたため、手前を覆った塵で減光したとみられている。

研究ではModules for Experiments in Stellar Astrophysics(MESA)ソフトウェアを用いて脈動および流体力学モデルのシミュレーションを行い、ベテルギウスが恒星進化のどの段階にあるのかを調べている。その結果、ベテルギウスの核ではヘリウムが燃焼している段階であり、超新星爆発が起きるのはおよそ10万年後になるという。

ベテルギウスの大きさについては諸説あるが、最近の研究では木星の軌道よりも大きいことが示唆されている。しかし、今回の研究成果ではその3分の2程度、太陽の半径の750倍程度の半径であることが示された。この大きさから計算された地球とベテルギウスの距離は530光年程度、これまで考えられていたよりも25%近いとのことだ。

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ロシア、1段目を垂直着陸する新型ロケット「アムール」の開発を発表

2020年10月19日 14:36
AC0x01 曰く、

ロシアの国営企業ロスコスモスは10月5日、1段目の再使用によりコスト低減を図る新型ロケット「アムール」の開発を発表した(マイナビの記事)。

「アムール」は燃料に液化天然ガス(メタン)を採用する中型の二段式ロケットで、名前は中ロ国境を流れるアムール川に由来する。米SpaceX社のファルコン9ロケットと同様に1段目を垂直着陸させて再使用することを目指しており、再使用で10.5t、使い捨てで12.5tの打ち上げ能力を持つとされる。1段目機体にはファルコン9と同じく着陸脚や格子状のグリッドフィンも搭載され、1段目は最低10回、将来的には100回の再使用を行いたいとしている。

初打ち上げは2026年の予定。開発費は700億ルーブルの見込みで、機体の簡素化や打ち上げの自動化と合わせて、打ち上げ費用を2200万ドルまで削減することを目指しているとのこと。

ただし、ロシアでは現在「ソユーズ5」「アンガラ」の2系統のロケット開発が(たびたび遅延しつつも)進んでおり、さらに「ソユーズ6」の開発も検討されていることから、アムールが計画通りに開発されるかはまだ未知数とも分析されている。なお、ロシアが同種の方式を採用したことについて、SpaceXのイーロンマスクCEOは「これは正しい方向への第一歩だが、2026年なら完全再使用を目指すべきだ」との強気のツィートを行っている。

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8月に発見された小惑星、54年前にNASAが打ち上げたロケットの残骸である可能性

著者: nagazou
2020年10月14日 17:02
headless 曰く、

NASAの小惑星専門家Paul Chodas氏は8月に発見された小惑星「2020 SO」が実際には小惑星ではなく、54年前にNASAが打ち上げたCentaurロケットの第2段ではないかと予想しているそうだ(APの記事SlashGearの記事The Vergeの記事)。

2020 SOの実体として予想されているCentaurロケットは1966年に月着陸機 Surveyor 2の打ち上げに使われたもの。打ち上げ自体は成功したが、Surveyor 2は3つのスラスターの1つが着火せず、コントロールを失って月面に墜落している。一方、Centaurロケット第2段は月を通過して太陽周回軌道に入り、地球に帰ってくることはないと考えられていた。

Chodas氏が注目しているのは2020 SOの軌道だ。その太陽周回軌道は地球と同様の真円に近い軌道であり、小惑星としては珍しい。また、軌道面は地球と同じであり、大きな軌道傾斜角を持つことが多い小惑星とは異なる。さらに、地球への接近速度が小惑星にしては遅く、時速約2,400kmだという。今後地球へ接近するにつれて詳細な観測が可能となり、太陽光の放射や熱による軌道への影響も確認できるとみられる。ロケットの残骸であれば空き缶のようなものであり、重い小惑星とは異なる動きが観測されることになる。

8月19日に初めて観測された2020 SOは10月13日0時(UTC)時点で地球から0.02天文単位(約300万km)の距離にあり(JPL Small-Body Database Browser)、10月~来年5月には地球の重力に捉えられて一時的に地球を周回する軌道に入ると予想されている。その明るさから長さ約8mと推定されており、エンジンノズルを含めて長さ10m弱、直径約3mのCentaurロケットに近い大きさだ。

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2020年ノーベル物理学賞はブラックホールに関する重要な発見をした3氏が受賞

著者: nagazou
2020年10月7日 12:01
headless 曰く、

2020年のノーベル物理学賞は半分を英国のロジャー・ペンローズ氏、あとの半分をドイツのラインハルト・ゲンツェル氏と米国のアンドレア・ゲズ氏共同受賞した(プレスリリース一般向け情報詳細情報)。

ペンローズ氏の授賞理由はブラックホール形成が一般相対性理論の確固とした予測であることの発見、ゲンツェル氏とゲズ氏の授賞理由は銀河系の中心に存在する超大質量かつ高密度な物体の発見。

ペンローズ氏はブラックホールがアインシュタインの一般相対性理論の直接的な結果であることを証明するため、独創的な数学的手法を用いた。アインシュタイン自身もブラックホールが実際に存在するとは信じていなかったが、ペンローズ氏は1965年にブラックホールが実際に形成可能であることを証明し、ブラックホールが中心に既知の自然の法則すべてを停止させる特異点を隠していることを示した。革新的なペンローズ氏の論文は、アインシュタイン以来の一般相対性理論に対する最も重要な貢献だと考えられている。

ゲンツェル氏とゲズ氏は1990年代初めから、それぞれ天文学者のグループを率いて銀河系中心に位置する「いて座A*」と呼ばれる領域に注目して観測を行い、銀河系中心に最も近く最も明るい恒星の軌道マッピングは精度を増していった。2グループはその結果、太陽のおよそ400万倍の質量で太陽系よりも小さい物体が銀河系の中心に存在することに合意する。ゲンツェル氏とゲズ氏は世界最大の天体望遠鏡を用い、星間ガスや塵の雲を通して銀河系の中心を観測する手法を開発。銀河系中心にブラックホールが存在することについて、最も説得力のある証拠をもたらした。

3氏による発見は高密度で超大質量の物体の研究に新境地を開拓したが、わかっていないことは数多く、将来の研究の余地は大きい。ブラックホールの内部構造だけでなく、ブラックホールのすぐ近くといった条件でどのように重力論を検証するのか、といった問題も解決する必要があるとのことだ。

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宇宙ベンチャーが高高度気球により「雲の遥か上を滑空する水戸納豆」を撮影

2020年10月6日 16:01
AC0x01 曰く、

茨城県発の宇宙ベンチャーであるスペース・バルーン株式会社(本社:水戸市)は9月21日、関東沿岸・茨城県沖では初となる、高高度気球による成層圏飛行実験に成功したことを発表した(プレスリリース, Soraeの記事)。

関東沖ではこれまで⾼⾼度気球による⾶⾏実験が困難とされていたが、今回は地元自治体との協力の下、茨城県⼤洗町より高高度気球の打ち上げならびに着水に成功したという。同社は今後この成果を元に、「スペースバルーン・フォトサービス」と題した宇宙撮影サービスを、1組50万円で提供していくとしている。

同社のプレスリリースには飛行実験で撮影された成層圏から見た美しい画像が掲載されている…のだが、実験の被写体として選定されたのがご当地の水戸納豆(藁入り)であったため、大変シュールな光景となってしまっている。タレこみ子ははじめ、納豆に見えるこれは何だろうと真剣に悩んでしまった。納豆だそうである。

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Blue Originが「軌道上生活の実現に向けたスタッフ」を募集中

2020年9月25日 18:03
AC0x01 曰く、

Amazonのジェフ・ベゾス氏の宇宙ベンチャー企業Blue Originが、「軌道上の居住地の定式化」を中心とした取り組みをリードする人材を募集する求人広告を出しているらしい(求人広告, TechCrunchの記事, SpaceNewsの記事)。

求人広告によれば「何百万人もの人々が宇宙で生活し、働く」という最終的なビジョンの策定を担当する人材が求められているとのことで、担当業務は

Blue Originの軌道上居住空間ラインの設計リーダーとして、技術コンセプト、製品戦略、ビジネスケース、顧客関係、市場形成のアウトリーチ、産業パートナーシップ、実装アプローチ、サプライチェーンの開発をリードしていただきます。

となっているとのこと。Blue Originは以前にも人類が軌道上で生活することを目指すことを表明しており(過去記事)、今回の構想もISSのようなステーションとは根本的に異なる、宇宙飛行士以外の商業目的のユーザーが滞在できるものを目指しているようだ。

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