ノーマルビュー

火星ヘリコプター Ingenuity、新しい場所での飛行に向けてソフトウェアをアップグレード

著者: headless
2022年3月19日 15:28
NASA は 15 日、先日火星で 21 回目の飛行に成功したヘリコプター Ingenuity の飛行運用を 9 月まで延長すると発表した (NASA ジェット推進研究所のブログ記事)。

21 回目の飛行はジェゼロクレーター北西部のセイター (Séítah) と呼ばれる領域を超えて次の運用場所へ向かうのに最低 3 回必要な飛行の 1 回目であり、Ingenuity はそこで火星探査車 Perseverance の 2 つ目の科学研究活動を助けていくことになる。

Ingenuity の新しい運用場所はこれまでの比較的平坦な土地とはまったく異なり、古代の川が形成した幅数 km、クレーターの底から 40 mの高低差がある扇状デルタだ。このデルタは数多くの地質学的新事実を秘めており、数十億年前に火星に存在した微生物の痕跡が見つかることも期待されている。

初めに Ingenuity は水路 2 本の跡地を調査し、Perseverance がデルタの頂上を目指す際に進むべき方向の選定に必要なデータを収集する。Ingenuity が収集したデータは Perseverance のルート選定だけでなく、研究対象となる場所の評価にも用いられる。さらには探査車で行くことのできない場所の撮影や、Mars Sample Return プログラムの着陸地点などの選定も行う可能性があるという。

NASA ジェット推進研究所 (JPL) の Ingenuity チームは新しい場所での運用に向けてソフトウェアのアップグレードを行っており、Ingenuity はこれまでの上限だった高度 15 m を超えた飛行が可能になっている。また、飛行中に対気速度を変更したり、地形の変化に合わせた調整を行ったりといったことも可能になっているとのことだ。

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ハインツ、火星の土壌を模した環境で栽培したトマトでトマトケチャップ「Marz Edition」を作成

著者: nagazou
2021年11月12日 06:04
headless 曰く、

フロリダ工科大学オルドリン宇宙研究所の研究チームが火星の土壌を模した環境でトマトを栽培し、そのトマトを用いてハインツがトマトケチャップ「Marz Edition」のプロトタイプを作成した(Florida Tech News の記事ハインツ UK の特設ページH.J. Heinz & Co. のツイート動画)。

栽培実験は2年にわたり、パームベイの同大先端製造・革新デザインセンターに設置された温室「Red House」で行われた。Red House は火星で植物を栽培しようとする人類が直面する条件を再現すべく設計されており、明かりは LED のみ。火星の土壌と共通する特徴を数多く備えるモハベ砂漠の土およそ 3.5 トンを模擬土として用いるほか、厳格な温度管理と定期的な灌漑が行われるという。

研究チームは初めに 2,000 時間以上かけて 30 株を栽培するパイロット版の実験を行い、その後 450 株のトマトを個別の鉢で栽培した。その過程でハインツが持つ大量の種子カタログから 4 種の候補を選び出し、そのうち 2 種がより大きな規模での栽培に成功したとのこと。

Marz Edition の「Marz」は火星 (Mars) の「s」をハインツ (Heinz) らしく「z」に置き換えたものだ。プロトタイプはハインツが今週公開したが、味見は社内のごく一部でのみ行われる。それは一人の人間にとっては小さな一口だが、人類にとっては偉大な一歩になるとのことだ。

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火星探査車 Perseverance、岩石サンプル取り込みに成功

著者: headless
2021年9月5日 13:39
NASA は 2 日、火星探査車 Perseverance が 1 日に実施した 2 回目の岩石サンプル採取活動で、サンプル取り込みに成功したことを示すデータを受信したと発表した(NASA のニュース記事)。

Perseverance は史上初となる火星からのサンプルリターンを目指しており、先端がコアリングビットになった中空のサンプルチューブとインパクトドリルで岩石を掘削してサンプルを採取する。しかし、8 月 5 日に実施した 1 回目のサンプル採取では掘削には成功したもののサンプルは落下してしまったとみられ、チューブ内にサンプルは取り込まれていなかった。

今回のサンプル採取では、掘削後に撮影された映像でサンプルがチューブ内に収まっていることが確認できる。ただし、ロボットアームがサンプル取り込み処理を完了した後の映像は暗く、実際にサンプルが取り込まれたかどうかを結論付けることはできない。

サンプル取り込み処理では 1 秒間のドリルビット振動を 5 回繰り返し、余分な物質をサンプルチューブの縁から振り落とす。これによりサンプルはチューブのより深い位置に吸い込まれる。チームはサンプル取り込み成功を確信しているものの、前回の失敗を踏まえてサンプルを実際に格納する前にさらなる写真撮影を行い、取り込み状況を確認するとのことだ。

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中国の火星探査車 祝融、予定ミッションを完了して延長ミッションへ

著者: nagazou
2021年8月25日 14:24
headless 曰く、

中国の火星探査車 祝融が 8 月 15 日で予定のミッションを完了し、延長ミッションに入ることが決まったそうだ (CNSA のニュース記事 英語版中国語版The Register の記事SlashGear の記事)。

祝融を乗せた天問 1 号着陸機は 5 月 15 日に火星着陸。祝融は 8 月 15 日まで Sol 90 (約 92 日間) にわたる探査活動を行い、889 m を移動して搭載探査機器で約 10 GBのデータを収集したという。ミッション完了後も祝融の状態は良く、延長ミッションではユートピア平原南部の古代の海岸線を探索する計画だ。

ただし 9 月中旬から 10 月下旬には火星が合の位置になり、太陽の電磁波による通信障害が予想される。そのため約 50 日間は通信を中断し、天問 1 号周回機と祝融はセーフモードで待機するとのことだ。

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火星からのサンプルリターンを目指す Perseverance、最初のサンプル採取は失敗

著者: nagazou
2021年8月10日 17:07
headless 曰く、

NASAは 6 日、火星探査車 Perseverance が実施した 1 回目の岩石サンプル採取活動で、サンプルが採取されていないことを示すデータを受信したと発表した(プレスリリース)。

史上初となる火星からのサンプルリターンを目指す Perseverance先端がコアリングビットになった中空のチタン合金製サンプルチューブを 43 本搭載しており、ロボットアームの先に取り付けたインパクトドリルで地表を掘削してサンプルを採取する。作業は終始自律的に行われるが、1 回目の作業でサンプル採取後にプローブでサンプル量を測定した結果、サンプルはチューブ内に取り込まれていなかったとのこと。ただし、サンプル採取・格納システムでハードウェア上の問題があるとは考えられず、掘削した岩石が予期したように反応しなかったとみられるそうだ。

NASA が火星探査ミッションでも岩石や表土の予期していなかった特性による困難に直面するのは今回が初めてではない。火星探査機 Phoenix は採取した土壌サンプルの粘度が高かったために分析装置への取り込みに手間取り、火星探査車 Curiosity は岩石サンプル採取用ドリルで掘削できない非常に硬い岩石を確認した。火星探査機 InSight は 2 年近くにわたって地熱測定装置プローブ打ち込みを試みていたが成功せず、今年 1 月に打ち切りを決めている。

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中国国家航天局、火星探査車 祝融が着陸機のスロープを降りる際の音声を公開

著者: nagazou
2021年6月29日 14:04
headless 曰く、

中国の火星探査車 祝融が天問1号着陸機から火星表面に降り立った際の音声と、着陸機降下時および祝融が着陸機と並んで写真を撮影した際の動画が公開されている(中国国家航天局のニュース記事Neowinの記事The Vergeの記事動画[1][2])。

音声は5月22日に祝融が着陸機のプラットフォームからスロープを伝って降りていった際のもので、ゴロゴロとした感じの摩擦音だ。何かの声のようにも聴こえる。動画はいずれも無音。5月15日に周回機から着陸機が分離した際の動画はアニメーション GIF が公開されていたが、今回の動画はより長く高解像度になっている。写真撮影時の動画は祝融がリモートカメラを切り離したのち、撮影位置に移動するまでの様子が捉えられている。動画のリンクは SciNews が YouTube で公開しているものだが、中国国家航天局 (CNSA) の記事では見つけにくいリンクで個別にMP4ファイルが提供されている。

火星での音声は NASA の火星探査機 InSight がセンサーで捉えた風地面の振動を可聴周波数帯域に変換したものが公開されている。火星探査車 Perseverance は音声用マイクを搭載しており、火星の風音や、成分分析用のレーザーが岩石に当たった時の音を録音している。今回の音声の録音方法については特に説明がない。

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中国の火星探査機 天問1号着陸機、火星着陸に成功

著者: headless
2021年5月16日 11:49
中国国家航天局(CNSA)は15日、火星探査機 天問(Tianwen)1号着陸機の火星着陸成功を発表した(ニュースリリースAssociated Press Newsの記事新華網の記事)。

天問1号は昨年7月23日に打ち上げられ、今年2月10日に火星周回軌道へ投入されていた。天問1号は日本時間15日2時頃に軌道を離脱し、5時頃に着陸機と周回機が分離した。周回機は分離から30分ほどのちに火星周回軌道へ戻り、着陸機は分離から3時間ほどのちに大気圏に突入。8時18分に目的のユートピア平原へ着陸した。着陸成功が確認されたのは、着陸機に積まれた探査機 祝融(Zhurong)が太陽電池パネルとアンテナを展開し、信号を送信してきた1時間以上後のことだという。

祝融は今後7~8日かけて着陸地点周辺の環境の確認やセルフチェックを行ったのち、着陸機から降りて探査を開始する。6つの車輪と青い蝶の羽を思わせる太陽電池パネルを持つ祝融は質量240㎏。少なくとも火星時間で90日間の寿命が想定されているとのことだ。

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NASAの火星ヘリコプターが5回目の飛行を完了し、新しい飛行場に移動

著者: nagazou
2021年5月10日 15:12
headless 曰く、

NASAの火星ヘリコプターIngenuityが日本時間8日、5回目の飛行を完了した(JPL Newsの記事動画)。

Ingenuityは日本時間4時26分(火星時間12時33分)に最初の飛行場Wright Brothers Fieldを離陸し、108秒間飛行して129m南の新しい飛行場に着陸した。新しい飛行場の上空ではこれまでの最高高度となる10mまで上昇したという。新しい飛行場は地球以外で初の「偵察飛行」となった4回目の飛行で収集した情報をもとに選定された。この偵察飛行で生成されたデジタル高度マップは、ほぼ完全に平らな地形でほぼ何も障害物のない場所であることを示しているとのこと。

5回目の飛行を終えたIngenuityは運用デモの段階に移行し、偵察や探査車ではいくことのできない場所の上空からの観測、大気のある高度からの詳細なステレオイメージ作成など、火星でヘリコプターがどのように役立つかを確認することに注力する。今後もさらに新しい飛行場を選定して片道飛行を実施する計画で、さらに正確なマヌーバーも要求される。いずれは火星探査車Perseveranceの探査ペースを落とすことなくIngenuityを飛ばせるようにする計画で、今後数週間かけて2回ほどの飛行を行い、評価を行うとのことだ。

なお、4回目の飛行は音声付き動画が公開されている。動画はPerseveranceが撮影したもので、音声はSuperCam搭載マイクにより収音したという。火星でさまざま「史上初」の音声録音を行っているPerseveranceだが、今回の音声は地球以外の惑星上で宇宙機が別の宇宙機の発する音声を史上初めて録音したものとなる。

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NASAの火星ヘリコプターIngenuity、飛行デモは次の段階へ

著者: headless
2021年5月4日 17:25
NASAは4月30日、火星ヘリコプターIngenuityの飛行デモを新たな段階に進める計画を発表した(NASA JPL Newsの記事)。

これまでIngenuityの飛行デモは技術的デモの段階だったが、次の段階では火星探査車Perseveranceから独立し、Perseveranceの探査スケジュールへの影響が少ない運用デモに移行する。

Ingenuityは既に4回の飛行に成功しており、4回目の飛行では現在の飛行場「Wright Brothers Field」の南約133mにある新しい飛行場の候補地まで約266mを往復した。5回目の飛行では新しい飛行場に着陸する計画で、Ingenuityの状態に問題がなければ運用デモの段階に進む。運用デモではこれまでより正確なマヌーバーや上空からの観測能力活用が行われる一方で、リスクも大きくなる。

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NASAの火星探査車Perseverance、火星の大気から酸素生成に成功

著者: headless
2021年4月24日 17:18
NASAの火星探査車PerseveranceがMars Oxygen In-Situ Resource Utilization Experiment(MOXIE)を用い、火星の大気から酸素を生成する実験に成功したそうだ(NASA JPLのニュース記事)。

MOXIEはトースターほどの大きさの実験的機材。火星の大気の96%を占める二酸化炭素を約800℃に加熱することで酸素原子を分離し、副産物の一酸化炭素は火星の大気に放出する。4月20日(sol 60)に行われた最初の実験はMOXIEが故障していないかどうかの確認を兼ねたもので、宇宙飛行士1人の10分間の必要量に相当する約5gの酸素が生成された。MOXIEは最大で1時間に10gの酸素を生成できる設計になっており、火星年1年間(地球年で約2年)かけて様々な条件の実験を少なくとも9回は実施する予定だという。

火星への有人ミッションで4人の宇宙飛行士を帰還させるにはおよそ7トンのロケット燃料と25トンの酸素が必要になる。一方、火星で宇宙飛行士の呼吸に必要な酸素は1年間で1トン程度。25トンの酸素を地球から運ぶのは困難なため、1トン程度に大型化したMOXIE後継機を運ぶ方がより経済的で現実的とのことだ。

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NASAの火星ヘリコプター、地球以外の惑星で史上初の動力飛行に成功

著者: nagazou
2021年4月20日 16:06
headless 曰く、

NASAの火星ヘリコプター Ingenuityが19日、火星での初飛行を成功させた(プレスリリースPerseveranceのツイートNASA JPLのツイートIngenuityミッションコントロールのライブ動画)。

Ingenuityが浮上したのは日本時間19日16時34分(火星時間12時33分)。設定した3mの高度で30秒間安定してホバリングしたとのこと。その後降下して着陸し、39.1秒間の初飛行を終えた。NASAは飛行中にIngenuityが撮影した写真と、火星探査車Perseveranceが撮影した動画を公開している。

ライト兄弟が地球上で動力飛行を成功させてから117年。地球以外の惑星での動力飛行はIngenuityが史上初となる。地球外初の「飛行場」となったジェゼロクレーター内の区画はライト兄弟にちなんで「Wright Brothers Field」と名付けられた。

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NASAの火星ヘリコプター、月曜日の初飛行を計画

著者: headless
2021年4月18日 17:41
NASAは17日、火星ヘリコプター Ingenuityの初飛行を日本時間19日16時31分に実施すると発表した(NASA Marsの更新情報プレスリリース)。

Ingenuityの初飛行は日本時間12日に計画されていたが、9日に実施したローターの高速回転テストでコマンドシーケンスが早期終了するトラブルが発生して延期された。NASAではフライトシーケンスにいくつかのコマンドを追加する方法と、ソフトウェアを更新する方法の2つの解決法を検討しており、前者の方法で16日にフルスピードの回転テストに成功していた。後者の方法は問題を確実に修正可能だが実行にはやや長い時間を要し、2年近くにわたって安定して変更されていなかったソフトウェアを変更することになる。数日かけて改良版ソフトウェアの確認は完了しているが、転送して読み込ませるにはさらに数日を要する。

前者の方法でフライトモードへ移行して浮上の準備が可能になるのは85%程度だが、失敗してもヘリコプターは安全だ。この方法はすぐにでも実行に移すことができ、繰り返し試行することも可能なことから、月曜日の初飛行ではこちらの方法を採用するとのこと。一方、後者の更新版ソフトウェアは既に親機の火星探査機 Perseveranceに転送済みで、前者の方法がうまくいかない場合のバックアッププランとなる。

初飛行は自律的に実行され、数時間後にデータが地球へ届く。NASA TVなどでのライブストリーミングは日本時間19日19時15分開始予定となっている。

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NASA、火星ヘリコプターの初飛行を4月14日以降に再設定

著者: headless
2021年4月11日 15:34
NASAは火星ヘリコプターIngenuityの初飛行を4月11日夜(日本時間12日午前)に実施する計画を示していたが、9日にIngenuityが送ってきたデータに基づき、14日以降に再設定したそうだ(NASA/JPLの更新情報)。

Ingenuityは飛行実験の「飛行場」となるジェゼロクレーター内の平坦で障害物のない場所火星探査車Perseveranceから降ろされ、切り離し後は最低-90℃にもなる火星の夜を自力で無事に乗り越えている。9日にはローターの高速回転テストが行われたが、テストを制御するコマンドシーケンスが監視タイマーの時間切れにより早期に終了した。この現象はフライトコンピューターのモードが「フライト前」から「フライト」への移行中に発生したという。

監視タイマーはコマンドシーケンスを監視し、問題発生の可能性をシステムに警告する。これにより想定外の問題が発生した場合に計画を中止することで、システムの安全を守る仕組みだ。ヘリコプターの状態は正常であり、地球とは完全なテレメトリーで通信している。ヘリコプターチームは診断と問題理解のためテレメトリーデータを精査中で、その後フルスピードテストの再スケジュールをするとのこと。

現在の地球と火星の距離では無線電波が届くまでに15分以上を要するため、実際の飛行はIngenuityのシステムにより自律制御される。Ingenuityはスピンアップ中に浮き上がらないようローターのブレードを調整後、初飛行時は12秒かけて2,537rpmまでスピンアップ。最終チェックが完了したらブレードのピッチを再調整して浮上を開始し、高度10フィートに達したら30秒間のホバリングを行う。その後再びジェゼロクレーター表面に降り、Perseveranceを通じて地球にデータを送信するとのことだ。

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NASA、火星でのヘリコプター飛行実験計画を発表

著者: headless
2021年3月28日 13:44
NASAは23日、火星ヘリコプターIngenuityの飛行計画を発表した(NASA JPLのブログ記事SlashGearの記事Ars Technicaの記事The Vergeの記事)。

Ingenuityを腹面に取り付けた火星探査車Perseveranceは2月18日(東部時間)に火星のジェゼロクレーターへ着陸し、3月21日には着陸時のデブリからIngenuityを保護するためのシールドが取り外された。NASAはIngenuityの「飛行場」となる10m×10mの平坦で障害物のない場所をジェゼロクレーター内で選定しており、現在Perseveranceが向かっている。

飛行場にPerseveranceが到着したら、6 sol(火星時間で6日、地球時間6日4時間)かけてIngenuityを取り外して配置する。6日目にはIngenuityの脚がジェゼロクレーター表面にしっかりと接地していることを確認したうえでPerseveranceが約5m離れた位置に移動し、互いに通信できることが確認されれば配置完了だ。ここから30 solにわたるIngenuityの飛行実験が開始される。最初の飛行は4月8日以降を計画しているとのこと。

Ingenuityの飛行実験は地球以外の場所で初となる航空機の動力飛行となる。大気密度が地球の1%程度しかない火星での飛行は困難が伴うが、成功すれば1997年に火星探査車Sojournerの成功で火星探査の方法が大きく変わったのと同様に、将来の火星探査の幅を大きく広げるものになると期待されている。

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NASA、火星探査機PerseveranceのSuperCam搭載マイクで録音した音声を公開

著者: headless
2021年3月14日 15:02
火星探査機PerseveranceのSuperCam搭載マイクで録音した音声ファイル3本をNASAが公開している(NASAジェット推進研究所のニュース記事)。

SuperCamはレーザーで微量の岩石を昇華させて成分を分析するための機材で、レーザーが岩石に当たった時の音を聞くためにマイクを搭載している。NASAは2月にPerseveranceが火星で録音した風の音を公開しているが、SuperCamとは別に火星の大気圏突入・降下・着陸(EDL)を記録するために搭載した楽器用マイク(DPA 4006)で録音したものだ。

今回公開された音声は、2月19日(Sol 1)2月22日(Sol 4)に録音した風の音と、3月2日(Sol 12)に録音したレーザーが岩石に当たる音だ。DPA 4006が録音した風音は吹かれ音のような感じだったが、今回の風音はより風の音らしく聞こえる。レーザーが岩石にあたる音はカチッ・カチッという感じで、30回ほど繰り返されている。なお、NASAは2月にDPA 4006で2月20日に録音した音声を公開した際、火星での史上初の音声録音と説明していたが、SuperCamの最初の録音の方が先だったようだ。

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NASAの火星探査車Perseverance、史上初めて音声用マイクで火星の音声を録音

著者: nagazou
2021年2月24日 13:35
headless 曰く、

NASAは23日、火星探査車Perseveranceが火星に降下・着陸した際の映像と、火星で初めてマイクにより録音された音声を公開した(プレスリリース動画音声1音声2)。

火星で記録された音声としてはこれまでに火星探査機InSightによる火星の風音地震の音が公開されているが、これらはセンサーが捉えた振動を可聴周波数帯域に変換したもので、実際に音声用マイクで火星の音が録音されたのは今回が初めてだ。

Perseveranceの火星大気圏突入・降下・着陸(EDL)記録システムにはDPA Microphone製の楽器用マイクが搭載されている。EDL記録システムの主目的である着陸までの音声は残念ながら録音できなかったそうだが、市販の楽器用マイクは降下・着陸時の振動や衝撃に耐え、20日にジェゼロクレーターで火星の風音を録音することに成功した。

音声1と音声2は同じ録音だが、音声2はフィルターで探査車が発するノイズを消したものだ。いずれも4秒過ぎから吹かれ音のような低い風音が数秒間記録されている。映像の音声は地球側のものだが、パラシュートが開くところから着陸の瞬間までを見ることができる。

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NASAの火星探査車 Perseverance、火星に無事着陸

著者: headless
2021年2月20日 11:39
NASAの火星探査車 Perseveranceが日本時間19日、火星のジェゼロクレーターに無事着陸した(NASA JPLのブログ記事Mars 2020のブログ記事[1][2]動画)。

NASAジェット推進研究所(JPL)がPerseveranceの着陸を確認したのは日本時間2月19日8時55分。昨年7月30日にPerseveranceを載せた宇宙機 Mars 2020が打ち上げられてから予定通り203日後の火星到着となった。Perseveranceは自動車ぐらいの大きさで重量1,026kgのロボット地質学者・宇宙生物学者であり、今後数週間のテストを行った後、ジェゼロクレーターでの2年間にわたる探査活動を開始する。

幅およそ45kmのジェゼロクレーターは火星の赤道北側、イシディス平原の西端に位置し、35億年前には川から流れ込む水で満たされた湖だったと考えられている。Perseveranceは湖底やデルタ地帯で地質学的調査や過去の気候を調査するほか、微生物の痕跡も探り、史上初となる火星からのサンプルリターンを目指す。Perseveranceの腹部には火星ヘリコプター Ingenuityが取り付けられており、地球外の惑星上で初となるヘリコプターの動力飛行実験も計画されている。

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UAEと中国の火星探査機、相次いで火星周回軌道に投入される

著者: headless
2021年2月11日 13:32
日本時間10日、UAEの火星探査機 Hopeと中国の火星探査機 天問1号が相次いで火星に到達し、火星周回軌道への投入に成功した(Emirates News Agencyの記事CNSAのニュース記事中国語版)。

Hopeは2020年7月20日に日本の種子島宇宙センターからH-IIAロケットで打ち上げられ、日本時間10日0時42分に火星周回軌道へ投入された。Hopeは搭載する3つの観測装置(赤外分光器・紫外分光器・イメージャー)を用い、軌道上から火星の大気を惑星規模で観測するのが目的だ。

天問1号は2020年7月23日に中国・海南島の文昌衛星発射場から長征5号ロケットで打ち上げられ、日本時間10日20時52分に火星周回軌道へ投入された。天問1号は今後軌道修正を数回行い、5月~6月には探査車をユートピア平原に軟着陸させる計画だ。

現在、NASAの火星探査車 Perseveranceを載せた宇宙機 Mars 2020も火星に近付いており、2月18日にはジェゼロクレーターへの着陸を予定している。

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NASA、火星探査機InSightの地熱測定装置プローブ打ち込みを打ち切る

著者: headless
2021年1月16日 11:39
NASAは15日、2年近くにわたって難航していた火星探査機InSightの地熱測定装置Heat Flow and Physical Properties Package(HP3)のプローブ打ち込み作業打ち切りを発表した(NASAのニュース記事)。

「mole」と呼ばれるプローブは長さ約40cmの小型杭打ち装置とInSightをつなぐテザーにセンサーを組み込んだもので、地熱測定を行うには少なくともmoleが3mの深さまで掘り進む必要がある。moleの打ち込み作業は2019年2月から行われているが、InSightが想定外の硬い土壌に覆われた地点へ着陸したため作業は難航した。

NASAではロボットアームのスコップを用いたさまざまな手法で打ち込み作業の補助を試み、最終的にはスコップでmoleの上部キャップを叩く手法により、見えなくなる深さまで地中へ進めることに成功していた。1月9日(Sol 754)時点ではmoleの上端が地表から2~3cmの深さまで進んでおり、摩擦を強めるためmoleに土をかぶせてからスコップで500回打ち付けたそうだ。しかし、それ以上進んでいかなかったため、作業の打ち切りを決めることになった。

火星の地熱測定はできなくなってしまったが、表土よりも深く火星の地面を掘り進んだのはInSightが初めてであり、将来のミッションに役立つ重要な知見が得られたという。また、ロボットアームの目的外使用により、エンジニアはロボットアームの操作に関する貴重な経験をしたとのことだ。

なお、InSightのミッションは地熱測定だけでなく、地震測定や火星の内部構造に関するデータ収集なども行っており、NASAではミッションを2022年12月まで、2年間の延長を決めている。InSightが搭載する気象センサーは火星の詳細な気象データを収集可能で、火星探査車Curiosityと2月に火星へ到着するPerseveranceが搭載する気象センサーと合わせ、地球以外の惑星で初の気象観測ネットワークを構成することになる。

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NASA、火星に向かうPerseverance搭載のマイクで録音した音声を公開

著者: headless
2020年11月23日 19:19
火星探査車Perseverance火星に向かう途中で録音した音声をNASAが公開している(JPL Newsの記事音声ファイル)。

NASAはこれまでに火星着陸機InSightが記録した火星の風音地震の音を公開しているが、これらはセンサーが捉えた振動を可聴周波数帯域に変換したものだった。これに対し、Perseveranceは音声用のマイクを2本搭載している。1本はDPA Microphones製のマイクで、火星の大気圏突入・降下・着陸(EDL)を記録するため、カメラとともに搭載されている。もう1本はレーザーで微量の岩石を昇華させて成分を分析するSuperCamに搭載されているマイクで、こちらはレーザーが岩石に当たった時の音を聞くことができるようにするためのものだ。

今回公開されたのは10月19日に機内でカメラ・マイクシステムのテストを行った際にEDLマイクが収音した60秒間の音声で、真空中であることから固体中を伝わる機械的な振動を記録したそうだ。音色的には振動し続けるシンバルのような感じだが、これは熱交換用の液体を循環させるポンプの音だという。DPAの解説によれば、EDLマイクは無指向性コンデンサーマイクDPA 4006で、プリアンプを内蔵するモジュラーアクティブケーブルMMP-GとデジタルオーディオインターフェイスMMA-Aを介してPerseveranceのコンピューターにUSB接続されているとのこと。

DPA 4006はプロ向けの製品ではあるが、楽器録音用であり、宇宙探査用に作られたものではない。そのため、実際の着陸時に録音が成功するのかどうかわからないそうだ。ただし、着陸時の音声はどうしても必要なものではなく、録音できなくてもジェゼロクレーターでの探査ミッションの成果を一切損なうことはない。それでも着陸シーケンスの一部だけでも録音でれば素晴らしい成果になるとのことだ。Perseveranceは2021年2月18日に火星の大気圏へ突入する予定だ。

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