ノーマルビュー

NURO光、広告で有料素材サイトに無断転載されていたものを使用

著者: nagazou
2023年9月6日 12:00
光インターネット回線のNURO光のX向け広告にイラストの無断使用が指摘される問題が起きた。問題となった広告は「NURO光」の超高速10ギガプランのもので、女性キャラクターのイラストと「推しへの愛が止まらないっっっ/」という文言が含まれていた。しかし、とあるイラストレーターの作品を無断使用したものではないかと指摘が出ていた。この指摘を知ったイラストレーターは、広告で使用されたイラストが自身の作品を無断で使用したものであることを報告した(ITmedia)。

それによると、このイラストは8年前に制作され、有料素材サイト「Shutterstock」などに無断で転載されていたもののようだ。ソニーネットワークコミュニケーションズは、イラストを広告制作のためにShutterstockからロイヤリティーフリー素材として購入したと説明。イラストレーターに謝罪の上、使用料の支払いを申し出ており、使用料の支払い含めすでに問題は解決しているという。なおこの広告は8月28日から配信されていたが、9月4日午後4時に停止している。

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米著作権局、AIと著作権に関する意見募集

著者: headless
2023年9月3日 10:19
米著作権局が AI と著作権に関する意見募集を行っている (米著作権局のニュース記事Ars Technica の記事The Verge の記事)。

意見を募集する主なポイントは (1) AI モデルの学習に著作物を使用することの是非 (2) AI システムの生成物に著作権が認められるかどうか (3) AI システムの生成物が著作権を侵害した場合の責任の所在 (4) 人間のアーティストをまねた生成 AI の出力に対する扱い、といったものだ。意見募集は 10 月 18 日まで。

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iFixit、米マクドナルドのアイスクリームマシンをDMCA迂回禁止条項の免除対象にするよう求める

著者: headless
2023年9月2日 17:28
iFixit が米マクドナルドのアイスクリームマシンを分解し、米著作権法 1201 条 (DMCA 迂回禁止条項) の免除対象にするよう求めている (iFixit News の記事The Verge の記事Ars Technica の記事The Register の記事動画)。

米マクドナルドのアイスクリームマシンは故障が多いことで知られており、稼働状況を地図上に表示するサイト「mcbroken」が公開されているほか、2021 年には米連邦取引委員会 (FTC) が調査に乗り出したとも報じられた。

このアイスクリームマシンはフードサービス設備大手 Taylor Company 製で、1 台およそ 18,000 ドル。認定技術者以外による修理は保証を無効にするほか、設定を変更するメニュー画面を開くにはオーナーズマニュアルに記載されていない秘密のコードを入力する必要があり、オーナーは Taylor 認定ディストリビューターに月数千ドルのサービス料を払っているとされる。iFixit によれば、Taylor の利益の 25% は出張サービスによるものだという。

調査の結果、iFixit が特定したアイスクリームマシンの問題は、長時間稼働すると過熱により動作しなくなることと、一見ランダムに見えるエラーコードを出力することの 2 点。エラーコードは分析できるが、DMCA 迂回禁止条項により違法となる。そのため、iFixit は Public Knowledge とともに、消費者向けデバイスの修理に関する DMCA 迂回禁止条項の免除対象としてマクドナルドのアイスクリームマシンを含む商用産業機器を含めるよう、米著作権局に請願書を提出している。

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米連邦地裁、著作権局によるAI生成作品の著作権登録拒絶は適切と判断

著者: nagazou
2023年8月23日 16:02
headless 曰く、

米コロンビア特別区連邦地裁は 18 日、米著作権局が AI 生成作品の著作権登録を拒絶したのは適切との判断を示した (Ars Technica の記事Ghacks の記事The Register の記事裁判所文書: PDF)。

原告の発明家 Stephen Thaler 氏は AI を特許の発明者や芸術作品の著作者として認めさせようとする活動を行っている。今回の作品は「A Recent Entrance to Paradise」という絵画で、Thaler 氏が開発した機械「Creativity Machine」がコンピューターアルゴリズムにより自律的に生成したものだという。

Thaler 氏は機械を著作者、機械の所有者である自身を権利者として著作権登録を申請したが、米著作権局では著作者が人間である必要があるとして登録を拒絶。著作権局審判部も 2 回の再審査で登録拒絶が適切と判断したため、Thaler 氏は著作権局の判断が「独断で気まぐれ」な措置を禁ずる行政手続法 (APA) に違反するとして連邦地裁に提訴していた。

連邦地裁の Beryl A. Howell 判事は著作者の定義が時代によって変容していることを認めたうえで、人間による著作であることが著作権の要件の根底であると指摘。今回の訴状 (PDF) ではAIが原告の指示に従って作品を生成したとも主張しているが、この主張は「人間の入力は一切なく機械が自律的に生成した作品」だとする著作権登録申請時の行政記録とは異なる。そのため、行政記録にのみ適用される APA 違反は成立しない。

Thaler 氏は作品が請負による著作物だと主張しているが、コンピューターシステムが自律的に生成した画像に著作権が認められることは決してなく、この作品の著作権を魔法のように生成するドクトリンは存在しないとのこと。これにより原告側の略式判決請求は却下、被告側の略式判決請求が認められた。Thaler 氏は特許の発明者として AI システム「DABUS」の記載を認めなかった米特許商標庁 (USPTO) を訴えた裁判でも APA 違反を主張したが、AI システムは特許の発明者と認められないとの判決確定している。

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米連邦控訴裁判所、Instagramによる外部サイトへの画像埋め込み許可は写真家の展示権を侵害しない

著者: headless
2023年7月23日 15:34
米連邦第 9 巡回区控訴裁判所は 17 日、Instagram がサードパーティサイトにコンテンツ埋め込みを許可することは写真家の展示権を侵害しないとする連邦地裁判決を支持し、控訴を棄却した (TorrentFreak の記事The Verge の記事裁判所文書: PDF)。

この裁判では BuzzFeed News と Time のオンライン記事にそれぞれ Instagram コンテンツを使われた 2 人の写真家が提起したもので、Instagram による二次的侵害 (間接侵害) を主張してクラスアクション訴訟の形を目指す。第 9 巡回区控訴裁判所では 2007 年に「第三者のサーバーに保存された写真をウェブページに表示しても、ウェブページ側は著作者の展示権を侵害しない」という「server test」と呼ばれる判断基準を示している。

近年はこの判例に従わないケースもあるが、連邦地裁は server test により BuzzFeed News と Time は写真家の展示権を侵害していないため、Instagram による間接侵害も認められないと判断した。また、server test を生んだ Perfect 10 判決ではサーチエンジンのみが対象になっているという主張や、Perfect 10 判決が連邦最高裁の Aereo 判決と矛盾するという主張も却下。控訴裁判所は連邦地裁の判断をすべて支持した。

なお、Instagram では API を使用して写真をウェブページに埋め込む場合は権利者の許諾が必要との考えを 2020 年に示している。

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米連邦最高裁、Googleによる歌詞データの無断使用をめぐるGeniusの上告を棄却

著者: headless
2023年7月1日 11:39
米連邦最高裁判所は 6 月 26 日、歌詞表示サービス Genius が Google と LyricFind を訴えた裁判で下級審の判決を支持し、Genius の上告を棄却した (Ars Technica の記事The Register の記事SCOTUSblog の記事裁判所文書: PDF)。

この裁判で争点となったのは、米著作権法の専占条項 (合衆国法典第 17 編第 301 条) がニューヨーク州法に基づく契約でコンテンツの無断使用禁止を認めるかどうかという点だ。米著作権法の専占条項 (第 102 条第 103 条) では有形メディアに固定された著作物およびその派生物に対する権利について、著作権法が他の法律に優先すると定めている。

Genius は歌詞の著作権を保有しているわけではないが、著作権者から歌詞データが提供されないケースが多く、自前で文字起こしする必要がある。文字起こししたデータを他社に流用されれば損害となるため、Google / LyricFind による無断使用を疑った Genius では一部の記号を形の良く似た記号に置き換えるウォーターマーク埋め込みにより証拠を確保。ニューヨーク州法に基づく契約違反や不当競争で 2 社をニューヨーク州裁判所に提訴した。

しかし、訴訟が著作権に関するものだとする Google の主張により、審理は連邦地裁に移動することになった。連邦地裁では著作権法の専占条項によりニューヨーク州法に基づく契約は無効であり、Genius の請求内容は保有していない著作権を侵害されたと主張するのも同然だと判断して訴訟を棄却した。2 審の連邦巡回区第 2 控訴裁判所が連邦地裁の判断を支持したため、Genius が上告していた。

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JASRAC、世界の配信サービスのコンテンツや楽曲情報を共有・交換する「GDSDX」をリリース

著者: nagazou
2023年6月13日 12:00
日本音楽著作権協会(JASRAC)は9日、楽曲情報を共有・交換するプラットフォーム「GDSDX」を発表した。5月31日から運用を開始しているという(JASRACリリースCNET)。

GDSDXは、デジタル音楽配信事業者から報告される楽曲情報を管理するためのデータベースで、各楽曲等に関連付けられたユニークコードとISRC(国際標準レコーディングコード)をキーとして、各著作権管理団体の管理楽曲の情報を関連付けたデータベースだという。JASRACは、2022年度実績の総徴収額290.1億円のうち、34.6%となる1446.6億円を配信分野の使用料収入が占めていることから、著作権使用料を確実に受け取るためにこのプラットフォームを重要視しているという。

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10~20年で商業的価値の失われるコンピュータープログラム、著作権保護期間は長すぎる?

著者: headless
2023年6月10日 15:33
コンピュータープログラムの著作権保護期間は長すぎると The Register が主張している (The Register の記事)。

記事は Windows XP がリリースから 20 年以上サポート終了から 10 年近く経った今になってライセンス認証キーの生成アルゴリズムがクラックされたことを踏まえたものだ。コンピュータープログラムは 10 年もすれば商業的価値を失うものの、多くはその後も使われ続ける。このようなプログラムをオープンソース化する企業もあるが、他社からライセンスを受けたコンポーネントを含む場合は自由に公開できない。

コンピュータープログラムの著作権保護は 1980 年代に確立し、芸術作品などと同等の保護期間が適用される。FORTRAN が最初にリリースされた 1957 年をソフトウェア産業の始まりと考えると、これまでに書かれたコンピュータープログラムで著作権保護期間が満了したものは存在しないことになる。著作権保護期間は著作者が妥当な収入を得られるように定められているが、商業的価値を失ってもサポートを続ける必要がある場合、長すぎる著作権保護期間は著作者に損害をもたらすとのこと。

そのため、コンピュータープログラムの著作権保護期間を 20 年間に短縮すれば、オープンソース化が進むだけでなく、ソフトウェア間の相互作用を理解する豊かな環境を生み出すことになるという。ドキュメンテーションの問題などもあって問題は容易に解決しないが、Microsoft が Linux の独自ディストリビューションを公開する時代となり、ソフトウェアの著作権に関して想定されるすべての断章は再評価される必要があるとのことだ。

著作権保護期間を短縮しても満了後にソースコード公開を義務付けることはできないが、オープンソース化が実際に進むだろうか。スラドの皆さんのご意見はいかがだろう。コンピュータープログラムの著作権保護期間はどれぐらいが妥当と思われるだろうか。

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「夏のイラスト フリー」で検索、出た画像を学校だより等に掲載したところ賠償する事態に

著者: nagazou
2023年5月30日 17:03
兵庫県明石市立小学校の「学校だより」に、教員がネット上で見つけた風鈴のイラストを載せた結果、著作権者から損害賠償を求められるというトラブルが起きていたという。この学校だよりは2021年7月に発行したもので、担当教員がネットで「夏のイラスト フリー」などと検索し、表示された画像の一つを使った結果起きたものだとしている。1月に17万6千円の損害賠償を求める文書が届き、交渉の結果、市が解決金として5万5千円を支払っていたことが分かったとしている(神戸新聞)。

あるAnonymous Coward 曰く、

記事では明石市の小学校の事例が掲載されているが、他にも佐賀県など各地で起きているという。記事を見た限り、検索して出てきたというだけで本当にフリー素材なのか確認していなかったか、'個人利用に限り'などの注意書きを読んでいなかったのではという気がするが、どうだろうか?

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米訟務長官曰く、GoogleがGeniusの歌詞をコピーして使っても契約違反とは限らない

著者: headless
2023年5月28日 12:39
歌詞表示サービス Genius が Google と LyricFind を訴えた裁判について、米訟務長官が Genius 側の上告を棄却すべきだとする法廷助言書を連邦最高裁判所に提出している (Ars Technica の記事法廷助言書: PDF)。

この裁判は Genius が独自に文字起こしした歌詞データを無断で使われたと主張して Google と LyricFind を訴えたものだ。Genius は記号を見た目で区別しにくい別の記号に置き換えたウォーターマークを歌詞に埋め込み、無断使用を特定した。ただし、Genius が歌詞の著作権を保持しているわけではなく、Google と LyricFind は著作権者からライセンスを受けて歌詞を利用している。

そのため、Genius 側は歌詞データの商用利用を禁じたサイトの利用規約を理由として契約違反でニューヨーク州裁判所に 2 社を提訴したが、著作権に関する訴訟だという Google の主張が認められて連邦地裁に移動した。連邦地裁ではGeniusの請求内容を保有していない著作権を主張するようなものだと判断して棄却、控訴裁判所でも契約違反や不当競争の訴えは認められなかった

法廷助言書は Genius の利用規約が各ページにリンクを設置し、合意しなくてもコンテンツを利用できる「ブラウズラップ」契約であることを指摘。データの無断使用は契約違反であり、米著作権法 301 条 (a) が適用されない権利の侵害だとする Genius の主張に対し、その主張を満たすには対象を契約先に限る権利が必要であり、全世界に対する権利を主張するのも同然のブラウズラップ契約はその主張に適したものではないと述べている。

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米連邦地裁、Internet Archiveの無断でスキャンした書籍の貸し出しにフェアユースを認めず

著者: nagazou
2023年3月30日 08:08
headless 曰く、

米ニューヨーク南部地区連邦地裁の John G. Koeltl 判事は3月24日、権利者に無断でスキャンした書籍を貸し出す Internet Archive (IA) を大手出版社が訴えている裁判で IA のフェアユースが認められないとする略式判決を出した (裁判所文書: PDFTorrentFreak の記事Neowin の記事Internet Archive Blogs の記事)。

IA は所有する紙の書籍をスキャンして電子書籍化し、貸し出すサービスを権利者に無断で行っている。Controlled Digital Lending (CDL) という仕組みにより同時貸し出し数を所有部数に制限することで貸し出しの正当性を主張しているが、2020 年 6 月には米大手出版 4 社が IA を提訴した。IA 側は出版社の複製権や上演権を侵害したことについては否定せず、フェアユースを主張。一方、出版社側はフェアユースに当たらないと主張し、双方が略式判決を申し立てていた。

判事はフェアユースの要件である (1) 商用・非商用などを含む利用の目的や特徴、(2) 著作物の特質、(3) 著作物全体に対する使用量、(4) 利用による著作物の価値への影響、という 4 点について総合的に検討した。(1) に関しては、IA による利用が過去の判例で重視されてきたが必要最低限のものだけを取って新たな価値を生み出す変容的利用にあたらないと判断。商用・非商用の別についても、IA が寄付を受け付け、提携した古本店から売り上げに応じた手数料を得るなど IA が主張するような完全な非商用ではないと判断している。

また、IA はファーストセールドクトリンにより著作物の複製を販売した時点で出版社の権利が消尽するとも主張したが、無断複製が認められるようにはならない。さらに IA は所有部数と同数のデジタルコピーを貸し出す権利があるとも主張したが、そのような権利はなく、提携図書館が紙の本の貸し出しを制限しているかどうかも確実ではなかったという。これらのことから、(1) に関しては IA が著作物に対する慣習的な代償を支払わずに悪用したと判断している。

(2) については創造的な表現物である書籍の内容が著作権保護の主要な目的に合致しており、単純にコピーして貸し出す行為がフェアユースにあたる可能性は低いと判断。(3) は著作物全体であり、(1) により全体の利用はフェアユースとして正当化できないこと、(4) はフェアユースとして認められない市場で競合する代替品にあたることを挙げ、すべての要件でフェアユースが認められることはないと判断した。

IA ではこの判決について、CDL を利用する全米の図書館が影響を受け、作者や読者にも損害を与えるものだなどと主張し、支持を呼び掛けている。

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米著作権局、いったん著作権登録したAI生成画像によるコミックブックのアートワークを登録から除外

著者: headless
2023年2月25日 11:49
米著作権局が昨年 9 月に著作権登録したコミックブック (グラフィックノベル)「Zarya of the Dawn」の画像に著作権が認められないと判断を覆し、画像を除いた著作権登録証を再発行したそうだ (The Verge の記事Ars Technica の記事作者のInstagram 投稿著作権局の書状: PDF)。

作者の Kris Kashtanova 氏は画像生成 AI プログラム Midjourney を用いてアートワークを生成し、自ら書いたテキストと組み合わせてレイアウトしている。当時 Kashtanova 氏は AI でアートワークを生成したとの説明付きで著作権登録を申請したと報じられていたが、著作権局によると表紙には「KASHTANOVA」「MIDJOURNEY」というテキストが入っていたものの、申請書に AI でアートワークを生成したことは記載されていなかったという。

そのため、著作権局ではアートワークが AI で生成されたことを著作権登録完了後に作者のソーシャルメディア投稿などで知ることになったそうだ。これを受けて著作権局は作者への確認などを行い、テキストのほかアートワークの選択と調整、テキストとアートワークの配置についてのみ著作者として認められると判断。元の著作権登録証を破棄して新たな著作権登録証を発行したとのこと。

著作権局は AI を著作者として認めないが、AI を使用した人間が著作者として申請した場合の扱いは明確ではなかった。そのため、この作品が著作権登録されたことで AI が生成した画像でも人間が著作者として申請すれば認められると思われた。しかし、著作権局によると、Midjourney の生成した画像は指示を与えた人間の著作物としては認められないとのことだ。

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GitHub、2022年のDMCA削除要請は前年から27%増加、削除件数は32%増の25,387件

著者: nagazou
2023年2月22日 06:12
headless 曰く、

GitHub は 2022 年、2,321 件の DMCA 削除要請を受け取って処理したそうだ (透明性リポート 2022 年版TorrentFreak の記事)。

削除要請の数は 2021 年の 1,828 件と比べて 27 % 増加。中でも DMCA 迂回禁止条項 (米著作権法 1201 条) 違反を主張するものは 365 件 (15.7 %) にのぼる。2021 年の全削除要請に占める迂回禁止条項違反の通知は 92 件 (5 %) であり、2020 年までは 5 % 未満だった。一方、DMCA 削除要請に対する有効な反論通知は 36 件あり、破棄通知 1 件と撤回通知 7 件を合わせた 44 件を処理してコンテンツを復元したという。

その結果、2022 年に GitHub で削除したプロジェクトは 25,501 件。114 件が復元され、25,387 件が引き続き削除された状態になっているそうだ。25,387 件は多く感じられるかもしれないが、2 億件以上のリポジトリがある 2022 年の GitHub では 0.02 % 未満に過ぎないとのこと。なお、2021 年は 19,191 件であり、2022 年は 32 % 増加している。

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東武鉄道、鉄道ファンが撮影した画像を無断でポスターに使用。賠償を命じられる

著者: nagazou
2023年2月13日 17:10
あるAnonymous Coward 曰く、

東武鉄道は2020年8月、東武東上線の駅に貼るポスターを駅員が制作することとなったが、その際に埼玉県の男性が趣味で撮影した車両画像を鉄道写真サイトで発見し無断で使用していた(NHK東京新聞鉄道プレスネットその2)。

被写体は東武鉄道の車両であり、動画を細く切り貼りすることによりあたかも無限遠の真横から撮影したような画像になっていた。2020年10月、自らの画像が無断使用されていたことに気づいた男性の抗議によりポスターは撤去されたが男性は著作権を侵害されたとして東武鉄道に125万円の賠償を求めたが東武鉄道は「写真は車両を横から写したありふれた表現で著作物性はない」と主張し裁判となった。

……ここまでならよくある著作権をめぐる裁判なのだが、裁判が続く2021年9月にポスターを制作した駅員が自殺。その後に東武鉄道の主張は「ポスターは駅員が自発的に発案して業務時間外に職場外で作成したもので東武鉄道に責任はない」と変化し、責任は自殺した駅員個人にあり東武鉄道にはない、という立場で審理が続くことになった。さいたま地方裁判所は2月8日に東武鉄道の責任を認め、50万円を支払うよう命じる判決を下した。

死んだ駅員個人に責任を押し付ける東武鉄道の企業としての振る舞いに批判が集まりそうである。

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イーロン・マスク氏のミームの著作権を主張する多数の DMCA 削除要請

著者: nagazou
2023年2月1日 17:05
headless 曰く、

イーロン・マスク氏が Twitter に投稿したミームの著作権を主張する多数の DMCA 削除要請が Google に送られているそうだ (TorrentFreak の記事)。

要請者は「Elon Musk」名義になっているが、マスク氏本人かどうかは不明だ。ミームは元ネタの画像をマスク氏が加工したもののほか、既存のミームをそのまま投稿したものなども含まれ、権利の所在は明確でない。

削除要請の対象マスク氏のミームをプリントしたTシャツなどを販売するページの URL であり、ミームのほかには Tesla AI Day の T シャツ (おそらくその偽物) を販売するページの URL にも削除要請が送られている。ただし、リストアップされている URL の中には無関係な T シャツを販売するページのものも多い。

そのため、T シャツの販売者がライバルを妨害するため送信している可能性もあり、実際にマスク氏本人が送信した可能性は低いとみられるが、TorrentFreak では容易に結論付けられないと述べている。

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「シャーロック・ホームズ」シリーズ最後の作品が間もなく米国で著作権保護期間満了

著者: headless
2022年12月30日 17:34
米国で「シャーロック・ホームズ」シリーズ最後の作品の著作権保護期間が間もなく満了し、2023 年 1 月 1 日にはパブリックドメインになる (The Verge の記事)。

シャーロック・ホームズシリーズの作者アーサー・コナン・ドイルは 1930 年に死去しており、著作権保護期間が作者の死後 70 年の英国では既に全作品の保護期間が満了している。一方、米国では 1977 年までに公表された作品の著作権保護期間が公表から 95 年となるため、1927 年に公表された作品の保護期間は 2022 年末までとなる。

米国で 2023 年 1 月 1 日にパブリックドメインとなるシャーロック・ホームズシリーズ最後の作品は、短編集「シャーロック・ホームズの事件簿」収録の「The Adventure of Shoscombe Old Place (ショスコム荘)」と「The Adventure of the Veiled Lodger (覆面の下宿人)」の 2 作品。2023 年以降も著作権保護期間の続くドイル作品もあるが、ホームズに関連する作品は制作・公開しやすくなるだろう。

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米著作権局、AI がアートワークを生成したグラフィックノベルを著作権登録

著者: headless
2022年9月24日 17:38
AI でアートワークを生成したグラフィックノベルが米著作権局で著作権登録されたそうだ (Ars Technica の記事作者の Instagram 投稿)。

この作品「Zarya of the Dawn」は Kris Kashtanova 氏がストーリーを書き、画像生成 AI プログラム Midjourney で生成したアートワークを取捨選択してレイアウトしたものだという。

AI の生成した絵画の著作権登録を拒否したことが話題になった米著作権局だが、あくまで AI を著作者とすることを拒否したのであって、AI を使用して作品を制作した人間を著作者として認めないわけではない。Kashtanova 氏は AI でアートワークを生成したと説明しつつ、自身を著作者として著作権登録を申請したため、認められて当然の申請だったともいえる。

アルゴリズムによる芸術作品生成は 1960 年代から行われており、生成された作品が過去に著作権登録されていた可能性も高い。ただし、最近注目を浴びる画像合成モデルによる作品の著作権登録が公表されるのは初とみられる。

Zarya of the Dawn は AI Comic Books で無償公開されている。

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YouTube、Content ID の申し立てに対する反論のプロセスを大幅に迅速化

著者: nagazou
2022年7月23日 07:06
headless 曰く、

YouTube が Content ID の申し立てに対する反論のプロセスを大幅に迅速化する変更を発表している (YouTube ヘルプの記事9to5Google の記事)。

これまで、Content ID の申し立てを受けたクリエイターが反論する場合、申立人には異議申し立て再審査請求それぞれについて 30 日間の回答期限が与えられていた。変更が適用されると、再審査請求に対する回答期限が 7 日間となる。また、異議申し立てに対する回答期限は変わらないものの、動画をブロックする Content ID の申し立てに対しては異議申し立てを飛ばして直接再審査請求にエスカレーションする新しいオプションが選択可能になる。これにより、誤った Content ID の申し立ての解決が迅速化し、ブロックされた動画もすぐに復活するようになる。

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無断スキャンした書籍を公開するInternet Archiveと出版社との裁判、双方が略式判決を要求

著者: headless
2022年6月18日 19:14
権利者に無断でスキャンした書籍を貸し出す Internet Archive を米国で複数の出版社が訴えている裁判で、原告被告双方が連邦地裁判事に略式判決を求める書状を送っている (TorrentFreak の記事被告側の書状: PDF原告側の書状: PDF)。

Internet Archive の Open Library では所有する紙の書籍をスキャンして貸し出すサービスを行っている。同時貸し出しを制限する Controlled Digital Lending (CDL) という仕組みも導入しているが、COVID-19 パンデミック初期の 2020 年 3 月には閉鎖した図書館に代わって電子書籍を貸し出す National Emergency Library (NEL) として貸出数の制限を 12 週間にわたって解除した。Internet Archive 側はフェアユースを主張しているが、同年 6 月には著作権侵害としてアシェットやハーパーコリンズなどの大手出版社が提訴した。

今回 Internet Archive 側が判事に送った書状では、サービスが非営利であり、CDL により所有する紙の書籍の数に貸出数を制限していること、大半が出版から 5 年以上経過した書籍であること、貸し出しているのは正規に購入した書籍であり、出版社に損害を与えていないことなどを理由にフェアユースを主張している。また、2020 年春の状況を踏まえれば NEL もフェアユースであるとして、Open Library と NEL のフェアユースを認める略式判決を求めている。

一方、出版社側が判事に送った書状では、Internet Archive が 2019 年にオンライン最大の古本販売業者を買収して大量の書籍をフィリピンや中国に送って電子化するなど、産業規模で海賊版電子書籍を製造していると指摘。Google Books 判決 (書籍の無断スキャンはフェアユースと判断されたが、利用目的は全文検索とスニペット表示に限られる) では印刷された書籍から電子書籍を作ることは現著作物の権利者が占有する二次的著作物を作る権利にあたるとの判断が示されたと主張する。また、電子書籍化は変形的使用に当たらず、無料提供により購入する可能性が低くなるため著作物の価値を低下させることなどを挙げ、フェアユースにあたらないことを認める略式判決を求めている。

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米上院議員、著作権保護期間を最長 56 年間に短縮する法案

著者: headless
2022年5月14日 13:32
米国のジョシュ・ホーリー上院議員は 10 日、著作権保護期間を最長 56 年間とする「Copyright Clause Restoration Act of 2022」法案の提出を発表した (プレスリリースTorrentFreak の記事The Verge の記事法案: PDF)。

法案は米 1909 年著作権法の著作権保護期間 (28 年 + 延長 28 年) を復活させるもので、施行後に発生する著作物に適用されるほか、大手エンターテインメント企業の保有する著作物には遡及的に適用される。具体的には北米産業分類システム (NAICS) コード71 (芸術・エンターテインメント・リクリエーション) またはコード 5121 (映画とビデオ) に区分される産業、もしくはこれらのコードに区分される活動を相当量行う、市場価値 1,500 億ドル以上を保有する者が遡及的適用の対象となる。

消費者保護の観点立った法案多いホーリー氏だが、今回のプレスリリースでは特別な著作権保護の特権により多額の収入を得る一方で活動家への迎合を強めているなどとディズニーを批判し、共和党が大企業をもうけさせる時代は終わったなどと述べている。ディズニーの特権を奪ってクリエイティビティとイノベーションの新しい時代を開く時だとも述べているが、共和党が少数派の上院で可決する可能性は低く、フロリダ州のいわゆる「Don't Say Gay」法案に反対したディズニーへ政治的圧力をかけるための法案とみられている。

また、米国が加盟するベルヌ条約では個人の著作物について、少なくとも著作者の死後 50 年間は保護期間とするよう定めている。今回の法案では著作者が創作後 6 年以上経過して死去した場合の保護期間が死後 50 年未満となり、ベルヌ条約に抵触することにもなる。

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