ノーマルビュー

選挙においてインターネットを使った投票システムの実現は困難?

著者: hylom
2020年6月17日 06:00

Anonymous Coward曰く、

米国で行われている大統領選挙の予備選挙では電子投票システムも使われているが、そのシステムでは不具合の発生が確認されている(過去記事)。マサチューセッツ工科大学やミシガン大学の研究者によると、予備選挙用の機材にはこれ以外にも多数のセキュリティ上の欠陥があるという(POLITICOSlashdot

POLITICOではこういったオンライン選挙の仕組みについて、問題が発生する可能性のある理由を7つ挙げている。

  1. 選挙は匿名で行われる:すべての米国の選挙は秘密の投票用紙とプライバシーのために設計された投票所を使用する。脅迫や賄賂などによって投票を左右されないためだ。
  2. インターネットは安全ではない:専用線でもない限り、インターネットを通るデータは、どこを経由するかは場合によって異なる。自動的に最も効率的なルートを選択する。場合によってはロシアなどの敵対的な国を経由する可能性もある。これはハッカーに改ざんする機会を提供することにつながりかねない。
  3. 投票に使う機器はすでにハックされている可能性がある:個人の所有するコンピューターやスマホから投票するのは困難だ。その個人所有の機械がマルウェアなどにより、すでにハッキングされている可能性が捨てきれないからだ。
  4. ハッカー側の攻撃方法は多彩:ハッカーが投票システムを攻撃する方法はたくさんある。たとえば投票用紙となるPDFデータを改ざんしたり、選挙ウェブサイトへの直接攻撃、通信経路のハッキング、ddos攻撃による飽和攻撃、従業員買収などによるインサイダー攻撃などだ。
  5. システムの欠陥:すでに監査によって投票システム自体に深刻で広範囲にわたるセキュリティの脆弱性があることが判明している
  6. インターネット経由では投票の秘密が担保されない。
  7. セキュリティを守る暗号化技術はOSのバージョンなどに依存する。またGoogleやAppleも、投票などのミッションクリティカルな用途を前提に設計していない。

    また、銀行では問題が発生しても金銭的な賠償で一応は解決できるが、選挙は一度決めた結果を覆すことは困難だ。こういった理由から、一部の専門家はあと10年はインターネットでの投票実現は不可能ではないかと考えているようだ。

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