払い落すのが難しい月の塵、電子ビーム照射で効率よく除去できるという研究成果
こびりついた月の塵に電子ビームを照射することで、効率よく除去できるという研究成果をコロラド大学ボルダー校やNASAなどの研究グループが発表した(CU Boulder Todayの記事、 SlashGearの記事[1]、 [2]、 論文アブストラクト)。
月の塵は月の表土であり、割れたガラスのようにギザギザした研磨性のある細かい粒子だ。粒子は太陽放射にさらされて帯電しているためブラシなどで払い落すことは困難であり、宇宙服や太陽光パネル、ヘルメットなどあらゆる表面にこびりつき、機器を損傷する可能性がある。そのため、月探査の障害の一つとされ、さまざまな軽減策が研究されているという。
最近の研究では月の塵が静電気の力で自然に移動していることが示唆されており、塵の軽減に応用できる可能性がある。今回の研究ではNASAが製造した月の模擬土を用い、真空チャンバー内でさまざまな条件の実験を行っている。その結果、電子ビームの照射で負の電荷が蓄積されることで粒子同士が反発し、表面から離れていくことが確認されたとのこと。
塵の層の厚みによって結果は異なるが、100秒以内に平均で75~85%の清浄度が達成され、宇宙服のサンプルとガラスの表面で違いはみられなかったそうだ。今後の研究では最後に残った塵の層の除去と紫外光を使用する代替の方法に注力していくとのことだ。
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