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非対称な網を張るアメリカジョロウグモ、微小重力下では光の有無で非対称性が変化

著者: headless
2020年12月13日 13:39
微小重力下でクモがどのような網(巣)を張るのかについて、国際宇宙ステーション(ISS)で2011年に行われた実験の研究成果が発表された(論文バーゼル大学のニュース記事SlashGearの記事)。

ISSでは2008年にもクモの巣に関する実験が行われている。この時は成虫と幼虫各1匹をISSに送り、幼虫は予備の小部屋に入れて成虫が死んでからメインの実験ケースの中に出す計画だったという。しかし、幼虫がメインのケースに逃げ出してしまい、2匹同時の実験になってしまったそうだ。さらに、餌として用意したショウジョウバエが育ちすぎ、2週間後にはケース内にあふれ出したショウジョウバエの幼虫で観察窓が塞がれて観察不可能となっている。観察窓が塞がれるまでは観察が行われており、微小重力下でクモが網を張ることも確認できたが、低解像度の写真では2匹を識別するのが難しく、地球上の対照群と比べて形状の非対称性の違いはわずかしか確認できなかったとのこと。

2011年の実験ではアメリカジョロウグモ(Trichonephila clavipes)2匹を用い、2つの実験ケースでそれぞれ同時に観察を行っている。アメリカジョロウグモは地球上で中心が上に寄った非対称の網を張るが、ISSではより対称に近い網になったという。ただし、網の対照性は光の有無で異なり、照明が当たっている間は光の方向に中心が寄った網になっていたそうだ。また、照明なしの状態でクモはランダムな方向を向いているのに対し、照明があると光と反対の方向を向く。さらに、らせん状に張られる横糸の間隔は地球上の対照群と比べて規則性が低かったとのこと。ISS・対照群ともに時間の経過につれて間隔の規則性が失われていったが、これは実験ケースが狭い(17.3cm×12cm×5.5cm)ことと、自然の環境のように風雨や他の動物によって古い糸が除かれないことが理由として考えられるとのことだ。

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