米国防総省、JEDI Cloud 計画を打ち切る
米国防総省 (DoD) は 6 日、軍用クラウドシステム JEDI (Joint Enterprise Defense Infrastructure) Cloud の提案要請を取り消し、契約解除の手続きに入ったと発表した(プレスリリース、 Official Microsoft Blog の記事、 The Verge の記事、 GeekWire の記事)。
JEDI は軍の機密データを処理するクラウドシステムを単一の民間企業が構築するというもので、最長 10 年、総額 100 億ドルにおよぶ大規模な契約だ。2018 年の公募では最終選考に Amazon Web Services (AWS) と Microsoft が残り、有力視されていた AWS を破って Microsoft が契約を勝ち取った。
しかし、AWS はドナルド・トランプ米大統領(当時)が政敵のジェフ・ベゾス氏に損害を与えるため不当に圧力をかけたなどとして米政府を提訴。2020 年 2 月には米連邦請求裁判所が契約の事前差止を命じ、米政府の申立を認めて裁判を DoD に差し戻した。しかし、DoD は契約先として Microsoft が適切だとの判断を示したため、AWS が修正訴状を提出し、米政府と Microsoft の棄却申立は却下されていた。
DoD は軍におけるクラウド利用の増加など、要件や環境の変化により JEDI がそのニーズに合わなくなってきていることを終了の理由に挙げている。そのため、JEDI の提案要請を取り消すと同時に、数量未確定方式契約 (IDIQ) でマルチクラウド・マルチベンダーによるクラウド利用の取り組み JWCC (Joint Warfighter Cloud Capability) を発表した。
DoD のニーズを今すぐ満たすクラウドサービスプロバイダー (CSP) は AWS と Microsoft のみだが、JWCC がこの 2 社で決定ということではなく、IBM や Oracle、Google などにも提案を求めるとのこと。Microsoft は JEDI 以外にもさまざまな米国の国防プログラムを支えており、DoD が同社の技術を信頼しているのは間違いないことだとし、今後も DoD に協力していく考えを示している。
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