J.R.R. トールキン作品をテーマに使った暗号通貨 JRR Token、滅びの裂け目に投げ込まれていた
世界知的所有権機関 (WIPO) が 9 月、ドメイン名「jrrtoken.com」が商標「J R R TOLKIEN」を侵害しているとして、商標を保有する J.R.R. トールキンの遺産管理団体への移転を命じていたようだ (WIPO の裁定、 The Verge の記事、 Ars Technica の記事)。
このドメイン名を使用していた暗号通貨「JRR Token」は「すべてを支配する一つのトークン (The One Token That Rules Them All)」をキャッチフレーズとし、トールキン作品のさまざまな要素をテーマに用いていた。そのため、トークンの提供が開始された直後の 8 月 7 日、トールキンの遺産管理団体が WIPO の調停仲裁センターに申立てを行っていたという。このドメインはセンターが裁定を行った時点で「thetokenofpower.com」にリダイレクトされており、トールキン作品「ホビット」に登場するガンダルフに似た人物を含む複数の魔法使いの画像や、トールキン作品に関連するそのほかの画像が使われていたそうだ。
訴えられたドメイン保有者 (被告) は「jrrtoken.com」が商標の「L」と「I」を含まず、混乱するほど似ていないと主張したほか、トールキン作品のイメージを使用したのはパロディであり、不誠実さをもって使用したのではないなどと主張した。しかし、被告は著名な商標の 1 ~ 2 文字を置き換えたドメイン名が必ずしも商標を侵害しないという WIPO の過去の裁定を依拠としていたが、現在は当時と異なる認知可能性テストにより判定が行われるようになっている。そのため、審査委員は現在の基準で混乱するほど似ていると判断した。また、被告がパロディだと主張した点も商標の想起を認識していたことを裏付けるものとされた。
このほか、ドメイン名に対する正当な権利が被告にないこと、ドメイン名が不誠実に登録・使用されたことも認定され、ドメイン名移転の申立要件がすべて満たされたとのことだ。
すべて読む
| idleセクション
| 書籍
| パテント
| インターネット
| idle
| 暗号
| お金
|
関連ストーリー:
J・R・R・トールキンの未発表作品が刊行される
2017年06月04日
Google翻訳、「ロシア連邦」を「モルドール」と訳してしまうトラブル
2016年01月09日
「指輪物語」の著者がノーベル文学賞を逃した理由は「文章が低品質」
2012年01月10日
「ギークをピクっとさせる 10 の発言」、日本なら何 ?
2009年06月18日
トールキン財団、ニューラインシネマを提訴
2008年02月13日
トールキンの未完作品、息子が完成させ来春刊行
2006年09月20日