ノーマルビュー

Rocket Lab CEO 曰く、ロケットの空中キャッチは非常に複雑な作業

著者: headless
2022年11月12日 11:39
Rocket Lab CEO のピーター・ベック氏が、ヘリコプターによるロケット第 1 段の空中キャッチは容易にできることではないとの見解を改めて示している (Rocket Lab の更新情報The Register の記事動画)。

Rocket Lab は 5 月の「There And Back Again」ミッションで空中キャッチに初めて成功。今回、日本時間 5 日の「Catch Me If You Can」ミッションで再び空中キャッチを実行すると予告していた。空中キャッチにはシコルスキー S-92 型ヘリコプターを用い、パラシュートで降下してきた Electron ロケット第 1 段のドラッグラインにフックを掛けて回収する。5 月のミッションではキャッチ後に海洋上へ落下させて回収船が製造施設へ運んでいたが、今回は直接オークランドの製造施設へ運ぶ計画も示されていた。

Electron ロケット 32 回目の打ち上げとなる「Catch Me If You Can」は、スウェーデン国立宇宙委員会 (SNSA) の MATS (中間圏大気光/エアロゾルトモグラフィーおよびスペクトロスコピー) 衛星打ち上げミッションだ。ニュージーランド・マヒア半島の Rocket Lab 打ち上げ施設で Electron ロケットが打ち上げられたのは日本時間 5 日 2 時 27 分。約 54 分後に高度 585 km の円軌道投入が確認され、打ち上げは成功した。MATS 衛星は Electron が軌道投入した 152 基目の人工衛星になるとのこと。

一方、再突入した第 1 段は順調に降下しているように見えたが、打ち上げから約 18 分後に空中キャッチ取りやめと海洋上への着水・回収が告げられた。その後、再突入時に第 1 段からのテレメトリーが一部失われたため、安全のため回収区域からヘリコプターを撤収したと説明されている。

ベック氏は「宇宙からロケットを帰ってこさせるのは困難なことであり、ヘリコプターでの空中キャッチは想像通り複雑だ」として、複雑な多数の要素が完全に揃う必要のある空中キャッチは成功する可能性が失敗する可能性と比べてはるかに低いと述べている。今回は海洋上で 5 台目のロケットが回収できたことに満足の意を示しつつ、Electron を再使用可能ロケットにするため、空中キャッチを今後も試みるとの意思を示した。

すべて読む | サイエンスセクション | 通信 | サイエンス | 宇宙 | この記事をTwitterでつぶやく この記事をFacebookで共有 この記事をGoogle Plusで共有 このエントリーをはてなブックマークに追加

関連ストーリー:
NASA の小型人工衛星 CAPSTONE、月へ向かう 2022年06月30日
Rocket Lab、Electron ロケット第 1 段の空中キャッチに成功 2022年05月03日
Rocket Lab、再使用可能な大型ロケット「Neutron」の詳細を発表 2021年12月05日
Electronロケットが2度目の打ち上げ失敗、1段目の洋上着水には成功 2021年05月18日
Rocket Lab、Electronロケット打ち上げと第1段の回収に成功 2020年11月22日
Rocket Lab、打上げ失敗から2か月以内でElectronロケットの打ち上げに成功 2020年09月02日
Electronロケット、キヤノン電子のCE-SAT-ⅠBなど超小型人工衛星7基の軌道投入失敗 2020年07月08日
Rocket Lab、小型衛星打ち上げ専用ロケット「Electron」の第1段を回収・再利用する計画 2019年08月10日
超小型衛星専用ロケット「Electron」、打ち上げ成功 2018年01月24日

❌