ノーマルビュー

温暖化から子孫を守るため育児球をより深く埋めるミイロツノニジダイコク

著者: nagazou
2022年11月15日 16:07
headless 曰く、

糞虫の研究に 20 年近くを費やしてきたという生態学者の Kimberly S. Sheldon 氏によると、糞虫は気候変動に対応するとみられるさまざまな生態の可塑性を示しているそうだ (The Conversation の記事)。

エンマコガネの一種 Onthophagus taurus は、平均温度が高く、温度変化の大きい環境では蛹の代謝が低下し、成虫の体が小さくなるという。研究では平均温度と温度変化が最大の場合に成虫の体は 3 分の 1 程度まで小さくなったそうだ。ただし、代謝の低下は高温での温度変化によるエネルギーコスト増加を補うには至らないとのこと。

一方、地面に埋めたバケツの環境で行ったミイロツノニジダイコク (Phanaeus vindex) による実験では、透明の円錐状のカバーをかぶせて温室状態にするとメスが糞で作った育児球をより深い位置に埋めるようになったという。地面のより深い位置では温度が低下し、温度変化も小さくなるため、子孫を守るための行動とみられる。

ただし、この環境ではカバーのない環境と比べて育児球の数が多くなる一方で、育児球のサイズが小さくなったとのこと。7 月に発表された研究成果ではそれぞれの環境で育児球に産み付けられた卵の成長までは確認しておらず、今後の研究では他の種も含めて糞虫の子供がどのように育ち、生存するのかを確認する計画とのことだ。

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