驚くことを耳にした。静高の社会科教師が文系学部志望者に、「世界史と日本史の両方を入試科目に選ぶのは止めたほうが良い。日本史は負担が大きいから。」とアドヴァイスしたと。
理科の教師のみならず、社会科の教師までがこの程度のおバカ教師になったのかと、唖然とする。
大学で社会科学系の学部に進む学生にとって、日本史は経済学、政治学、法学などなどを学ぶ上で、
格好の「case study」事例研究の対象となる。
まさに、社会科学の「実例研究」対象として宝の山だと言える。
大学の教授も当然のごとく「日本史の専門知識」を持った学生が入学してくると想定している。
「政治や経済の仕組み」を学ぶなら入試科目に「政治.経済」を選択すれば済むと考えるのは、大間違いだ。
「政治.経済」は枠組みを教えるだけであって、実際にどのように機能してきたかという実態を教えるのではない。
政治経済の実態を研究するのが「大学の社会科学」なのだ。
政治経済の実態をとらえるために「誰がどのように考え、どのような目的で、その経済政策や行政を行ったのか」という当事者(政治家や行政官、一般民衆)の生身の思考や行動を分析することが大事だ。
「人間の思考や感情と行動の分析」を通して「社会の実態の分析力」を身に着けるためには、日本史を学ぶことが不可欠だ。
そこでお薦めの本を紹介する。
「経済で読み解く日本史」上念司著(飛鳥新社)の「室町時代から昭和」が面白い。
経済史特に「通貨の歴史」について詳しく描かれている。
解る人が読むと解るのだが、「東大の日本史論述問題」で過去に出題された有名問題などが、詳しくわかりやすく説明されている。ただし、東大の日本史論述過去問などとは、どこにも書いてはいないが。だから「わかる人が読めば解る」と書いたのだ。
入試知識のネタ本としてもお薦めだ。
