「ロピタルの定理」は学校の授業では、証明なしでは使えないと言われたらしい。
この定理は昔からいきなり使うと、入試でバツになるとか減点されるなどと言われていて、いわくつきの定理だ。
だが、極限の計算では一発回答が出せるので、使わない手はない。
「ロピタルの定理」について、受験数学の大家であるN氏とY氏は対応にスタンスの違いがある。
N氏とY氏は高校数学、入試数学を教える立場の教師ならだれでも知っている有名人で、高校教師にもファンが多い。
N氏はかつて駿台数学科エ-ス講師のなかで頭文字をとって 3NプラスYと呼ばれた4人の内の一人である元東大教授N氏のご子息だ。息子の方のN氏もまた大学教授であるが、「大学で学ぶ数学」という立場から「数学の本質」を重視しながら入試問題の解説を分かりやすい言葉で説明している。
彼の代表的な大学受験参考書は、数ある類書の中で最高傑作だと私は確信している。
ただしかなり部厚いのと、出てくる例題に東大京大の難問クラスが多いので、使いこなせる生徒は少ない。静高3年生でもH君とW君くらいだろう。つまり東大理Ⅰ現役合格レベルだ。
Y氏は伝説の受験雑誌「月刊 大学への数学」エース執筆者だったが、出版社の創業社長が亡くなり、内部分裂したのを機に自分で出版社を立ち上げた。ただしかなりマニアックな出版社なので田舎の書店では入手不可能だ。その出版社から出ている微積分の入試問題参考書はコンピュタ-グラフィックを駆使していてグラフや空間図形の美しさは群を抜く。
さて話が長くなったが、N氏はその参考書の中で「ロピタルの定理」を「コ-シ-の平均値の定理の証明」から「わかりやすく解説」していてそのまま入試答案に使える。ただし校内テストではその証明をそのまま書くと回答欄に収まりきらない長さだ。
Y氏はその美しい参考書の中で「私ならいきなりロピタルの定理を使って、この証明にはコーシ-型の平均値の定理やイプシロンデルタ論法が必要だが、私は証明できると書いて置く。それで減点をとどまってくれる大学教授もいるかもしれない。受験生の中には理学部や工学部を出てから、医学科を再受験する人もいる、そういう人は証明が出来るのに、使ったら減点されるのは人道的に許されることではない。」とまで言っている。
で結局、今回の期末テストに「ロピタルの定理」を使っていいのか悪いのか?
時間があったら「証明は別紙参考」と書いて計算用紙か裏の余白に書いて使ってみるといい。
最後に「ロピタルの定理」はロピタルの盗作で正しくは発明者のベルヌ-イの名前を付けて「ベルヌ-イのロピタル定理」と呼ぶのが正しいとU氏が著書で書いている。
U氏とはノ-ベル経済学賞確実と言われた理論経済学の天才故U氏である。
」
