恐れていた通り静大の学長が交代して浜医静大工学部合併構想は、宙に浮いている。
静岡キャンパスは別に新構想があるわけでもないので、このままグズグズを続けて、話をうやむやにする魂胆だろう。
静大工学部は静岡キャンパスと別れたいと言っているのだから、好きなようにさせてやればいいのだ。
離婚協議で未練タラタラ引き延ばしているダメ亭主のようなみっともなさである。
そもそも国立大医学科が浜松市にあることが、ボタンの掛け違いだった。
静岡県に国立医学科創設の話が持ち上がった当時、有力候補地は静岡市だった。
当時の事情を覚えている当事者は、すでに他界した方々が多いので、今の静岡市民は知らない人のほうが多い。
静岡医科大学という名称で今の県立大キャンパスに国立医学単科大学を創設する案が持ちあがり、当時の静岡市荻野市長を中心に誘致運動を繰り広げた。
医科大学の用地は、すでに確保していたのであとは認可が下りるのを待つばかりだった。
ところが浜松市も候補地に名乗りを上げたために、両市の誘致合戦が激しくなり、優劣のつかない状態となる。
そこで当時の竹山県知事が裁断を下し「国会議員時代の自分の選挙区である浜松市」に決定した。
静岡市長と静岡県知事の綱引きで、政治力の強い県知事が勝ったというわけだ。
それ以来、静岡医科大学が新設される予定だった広大な用地は、今でも県立大の隣で「多目的公園」という曖昧な位置付けで放置されている。
国立医学科は1つの県に1つという原則からすると、静岡県にさらにもう1つの国立医学科を設置する可能性は少ないように思われる。
だが、このコロナ禍で「新しいスタイルの国立医学科」を希求する余地が生まれた。
感染症対策、ワクチン開発、AI搭載医療ロボットなどまだまだ新規参入の余地がある分野に特化した先端医療医学科として新設の運動を繰り広げるべきだ。
幸い県立大学は薬学部看護学科ともに優秀な教授陣と学生達を擁している。
合併すればフルスペックがそろった先端医療大学になるはずだ。
あとは、市民運動と政治家の突破力があれば可能になる。
