大学入試改革の3本柱の内「英検利用」「記述式導入」の2本が崩壊し、廃止が確定した。
残りの1本の「マーク式共通テスト」が唯一残っているが、三脚は3本脚が揃わなければ立っていられない。
1本脚では不可能だ。
そこで残りの1本も白紙撤回するのがベストだ。
「思考力重視の共通テスト」というが本来、砂上の楼閣だ。
選択方式マ-ク試験には「最適対象」がある。
それは資格試験用の合否判定試験である。
司法試験短答問題、医師免許国家試験を始めとする資格試験は全て選択方式マーク試験で行われる。
マ-ク試験は
①厳密な知識の確認
②的確な判断力の確認
③迅速な処理力の確認
の3つを判定するためのものだ。
弁護士や医師、歯科医師、薬剤師などなどの資格職業ではこの3つの能力が不可欠だ。
職業的適性検査も兼ねている。
そこには「学問的思考力の評価」は含まれない。
この3つは総合職サラリ-マンにも必須の能力で、いわゆる「仕事の出来る職業人」の基準でもある。
大学入試では「研究者の候補生」として教授などが未来の後継者として要求する「最低限の能力」だ。
このために30年間進化してきたのが「センタ-入試」であり世界でも類を見ない洗練されたマーク式問題である。
マ-ク式入試を残すのならば「思考力重視の共通テスト」という妄想から一刻も早く抜け出して、センタ-入試に全面回帰するべきだ。
これは現場で「共通テスト問題作成」にあたる作成委員も痛感するところだろう。
今後、思考力重視に見せかけて、本当は
①厳密な知識なくては思考できない問題
②思考した結果を適切に処理する力(計算力など)なしでは解答できない問題
③読解した内容が、何を具体的に意味するのか「意味変換」能力なしでは解答できない問題
を追求する傾向に変化していくはずだ。
つまり、それこそ「センタ-入試回帰」である。
国立公立大学側は、センタ-入試回帰をはっきりと意識して「論述式思考力問題」作成に一層磨きをかけていくだろう。
配点も、自前で問題作成した前期記述問題の配点を、高くしている東大京大に準ずる方向にシフトすると予想される。
すると共通テストはますます「足切り用テスト」に特化していく。
それは記述式論述式前期入試の採点をより厳密慎重にするためには、絶対条件でもある。
