中3重要 文民 公民 市民 どう違うのか
2023年10月3日 19:06
日本国憲法の学習で「内閣」についての記述で、「国務大臣は文民でなくてはならない」という条件が着いている。
もともと日本語に「文民」などという奇妙な用語は無かった。
日本国憲法を作成するときに、GHQから提示された英文原案にcivilianという単語があったので、新たに作られた造語だ。
civilianの本来の意味は「一般市民」なので、そのまま一般市民とすれば、理解しやすい表現となったはずだ。
それを「文民」などと言うめんどくさい用語を、わざわざ新たに作りだした。
市民の英語訳はcitizenで、citizen ship 市民権=公民権としても使われている。
「市民」とは、「政治参加の資格である選挙権と被選挙権を持った日本国籍を持つ成人」とも定義される。
社会科の科目の「公民」とは本来は「市民」と呼ぶべき用語で、自発的に政治参加する意思と能力をもった成人となるべき基礎知識を学ぶ科目なのである。
「市民参加」という明るい響きのある用語は、一時期、爆発的に広まり東大教授篠原一氏の「市民参加論」(岩波書店)という本はベストセラ-になった。
現在、「市民参加」に興味を持つ若者の数は、ごくわずかである。
日本が他国から侵略されるような事態が発生することを「有事」というが、有事では自衛隊の最高指揮官である内閣総理大臣が、防衛発動の権限を持つ。
内閣総理大臣はcivilianの代表者だが、それは飽くまでも一般市民が選挙で選んだ国会議員の代表者だからである。
選挙に行かなければ、civilianの代表者を選べないので、市民権を放棄することを意味する。
つまり選挙に行かなければ、civilian control=文民統制=一般市民による行政の監視と制御(特に有事)が機能しない。
有事に軍事衝突に巻き込まれても、戦闘を指示した総理大臣と実行した防衛大臣を放任した自己責任として、自分自身に降りかかったまでのことなのだ。