共通テスト数学ⅡBで、最大の鬼門は数列だと書いたが、全科目中で最大の鬼門は数学ⅠAだ。
これはセンタ-入試時代には見られなった特徴で、共通テスト2年目の2022年1月実施の数ⅠA問題が、過去最低の平均点になったために、全受験生にパニックを巻き起こした。
静高発行の合格体験記にも、「当日は数学終了後からの記憶がない」と書いている生徒もいた。
これは思考力重視という方針を強く出しすぎたための現象でもあった。
さらに、文章の理解力という、数学本来の能力から外れた能力も試そうという無茶な問題があったためである。
それは「データの分析」の問題で、問題文文章が異常に長すぎて最後まで読んでいくと、最初の内容を忘れてしまうくらいの文章量だった。
おまけに、何を問うているのか解りづらい文章で、解答時間が掛かりすぎるため、解答自体を放棄してしまう生徒もいた。
だが、事の本質は、数学ⅠAがそれぞれ独立した単元の集合体であり、集合と論理、整数論、平面幾何のように計算力勝負ではない単元だったために余計に時間が掛かったことにあった。
では年間推移データを示すと
現役
①42.2点→③50.1点→④54.9点 12.7点アップ
浪人
①57.6点→③58.5点→④65.1点 7.5点アップ
このように現役のアップ点数のほうが、浪人のアップ点数よりも高い。
かなりの差があり、数学ⅠAは浪人しても点数が上がりにくい科目であることがわかる。
ここが数学ⅡBとの大きな違いだ。
数学ⅡBでは15点ほど浪人生は伸びているが、数学ⅠAではその半分の伸びに留まっている。
現役生は浪人生との差を詰めるためにも、数学ⅠAの得点を上げることはいい戦略である。
では、どうしたら数学ⅠAの得点を上げるかが問題になる。