昨日から韓国では「世界で一番過酷と呼ばれる大学統一入試」が始まった。
今年は、例年とは異なる傾向が見られると報道されている。
それは社会人の出願が多いことだ。
これは、来年度から国立大学の「医学部医学科定員」が大幅に増やされたことが理由である。
韓国でもコロナ禍で、公立の大規模病院の医師の勤務に過重な負担がかかり、病院機能が低下したことから、政府と大統領は「医学科定員大幅増大」を決定した。
当然のごとく既得権を守ろうとする開業医が全国的にストライキを起こしたが、韓国政府は毅然としてはねつけた。
日本でも公立病院の機能マヒは起こったが、医学科定員を増やそうという意見さえ出なかった。
さて、医学科定員を増やそうとするとなぜ「社会人の出願」が増えるのか??
それはいわゆる「再受験組」が一斉に受験するからである。
日本でも医学科の入試は「現役組」「浪人組」「再受験組」に分類されるが、浪人組と再受験組の違いが解りにくい。
浪人組は現役時から医学科受験を継続していて、2浪3浪と多浪を続けているが、再受験組は受験を一端断念して就職した層だ。
医師になる夢を諦めきれずに、間をおいてまた受験勉強を再開するので、ブランクがあり現役生よりも10年以上も年上であることも珍しくない。
「再受験組」にはもう一つパタ-ンがあり、社会人になってから初めて「医師になることに目覚めた」層である。
このグル-プは総じて学歴も学力も高く、合格可能性も前者よりも高い。
だが、はっきり言って「再受験組」の合格率は低い。
彼らはアンダ-グランドの存在なので見えづらいが、類は友を呼ぶのことわざ通り自然と集まって「再受験組サークル」を作る。
合格者による「再受験組向けの受験本」も出版されていて、それを読むと、このサークルの中でめでたく医学科に入学を果たしたのは自分だけであったと書いてある。
一般的に「再受験組」の合格率は1/10、つまり1割程度かそれ以下だそうだ。
「物事はやるべきタイミングでやらないで後回しにすると、3倍の労力がかかる。」という鉄則はここでも当てあはまる。
受験勉強を、前倒しにするか、後回しにするか、その差がいかに大きいかは本人がやってみないと判らない。
解った時は「後の祭り」であることがほとんどだ。