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正標数の3次元Fano多様体について(2026/7/10)

🤖 AI Summary

早稲田大学で7月10日(金)に「正標数の3次元Fano多様体について」と題した講演が開催されます。講師は東京都立大学の准教授である金光秋博氏です。

【概要】
- 日時:2026年7月10日(金) 16:30-18:10
- 会場:早稲田大学 西早稻田キャンパス 51号館18-08
- 対象者:一般(無料)

問い合わせは、早稲田大学理工センター総務課へ(TEL:03-5286-3000)。

関連イベントや記事も提供されており、研究分野の幅広さが伺えます。

演題:正標数の3次元Fano多様体について

日時:2026年7月10日(金) 16:30-18:10

会場:早稲田大学 西早稲田キャンパス 51号館 18-08

講師:金光 秋博 (東京都立大学 准教授)

対象:一般

参加方法:入場無料、直接会場へお越しください。

主催:基幹理工学部 数学応用数理専攻

問合せ:早稲田大学 理工センター 総務課

TEL:03-5286-3000

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早稲田のロボット:ヒューマノイド研究50年の歩み

🤖 AI Summary

この記事は日本の早稲田大学における長年にわたるロボティクス研究について述べています。主な内容を要約します:

1. 1984年、WABOT-2が音楽演奏能力を持つヒューマノイドロボットとして開発されました。

2. WABIANシリーズ(1990年代〜2000年代)は歩行技術の向上に貢献しました。

3. 2000年代後半からWaseda TalkersやWF-4Rなどの音声生成技術が研究されました。

4. TWENDY-ONE (2007年)は実生活での介護支援を目指すロボットでした。

5. KOBIAN(2009年)は感情表現に焦点を当てたヒューマノイドロボットです。

6. 現在進行中のAIRECプロジェクトは日常生活の支援を目指しており、人工知能による自律性を備えています。

7. これらの研究は単なる外見の模倣ではなく、機能や人間理解にもなっており、人とロボットとの新たな関係性を作り出そうとしています。

8. WABOT-2は現在オーストラリアの博物館に展示されていますが、2026年に早稲田大学に戻ります。

9. これらの研究は次世代ロボット工学研究所など4つの研究所で進行しています。

この記事は、早稲田大学によるロボティクス研究の歴史と最新の取り組みについて、概要を示すものとなっています。

ヒューマノイドロボットが世界的な研究分野として注目されるはるか以前から、早稲田大学ではその研究開発が行われていました。1973年に誕生したWABOT-1を起点に、その流れは現在のAI搭載ロボットへと受け継がれています。この長い歴史の礎を築いたのが、「日本ロボット研究の父」と称される故・加藤一郎教授です。同教授が1970年代初頭に開始したWABOTプロジェクトは、今日のロボティクス研究にも大きな影響を与え続けています。

本記事では、楽譜を読みエレクトーンを演奏するWABOT-2や、お笑いロボットKOBIANを含む、革新的な8体のロボットを紹介します。

WABOT-11973)— 世界初のヒューマノイドロボット

提供: 早稲田大学次世代ロボット研究機構

1973年に加藤教授のチームが完成させたWABOT-1は、世界初の本格的なヒューマノイドロボットとして広く評価されています。このロボットは二足歩行が可能で、手を使って物体をつかむことができ、さらに簡単な日本語によるコミュニケーションも実現していました。当時としては画期的な成果であり、ロボットが人間の基本的な動作や感覚を模倣できることを示した点に大きな意義があります。
その能力は1歳半程度の幼児に相当すると比較されることもあり、この成功はその後のヒューマノイドロボット研究の発展を大きく後押ししました。
なお、WABOT-1は現在、早稲田大学西早稲田キャンパス(63号館1階)で展示されています。

WABOT-21984)— 楽譜を読み演奏するロボット

提供: 早稲田大学次世代ロボット研究機構

1984年に発表されたWABOT-2は、音楽能力を備えたヒューマノイドロボットとして開発されました。前モデルのWABOT-1とは異なり、このロボットは楽譜を読み取り、手と足の両方を使って電子オルガン(エレクトーン)を演奏することができます。さらに、人間の歌手に合わせて演奏を調整することも可能でした。
このプロジェクトも加藤教授の指導のもとで進められ、知覚と運動の協調を統合した初期の成果を示しました。WABOT-2は1985年のつくば科学万博(Expo ’85)で公開され、ロボットが創造的かつ対話的な活動を行えることを示す事例として注目を集めました。

一部映像提供: National Communication Museum, Australia

WABOT-2は通常、早稲田大学西早稲田キャンパスの63号館でWABOT-1の隣に展示されていますが、現在はオーストラリア・メルボルンのNational Communication Museumに貸し出されています。同館では、人間と機械の関係性を探る「FRIEND」展の中心展示として紹介されており、まもなく展示期間を終え、2026年半ばから後半にかけて早稲田大学へ戻る予定です。

WABIANシリーズ1990年代〜2000年代)— 人間らしい歩行の追求

提供:Atsuo TAKANISHI Lab., Waseda University

1990年代から2000年代にかけて開発されたWABIANシリーズは、ロボットの歩行をより人間らしくすることを目的とした研究プロジェクトです。これらのロボットは、安定した二足歩行だけでなく、自然な動きでの方向転換や、物体を持ちながらの移動といった複雑な動作にも対応できるよう設計されました。
高西淳夫教授(理工学術院)をはじめとする研究者たちによって進められたこのシリーズは、ヒューマノイドロボットにおけるバランス制御や運動の協調性の向上に大きく貢献しました。

Waseda Talkers(2000〜2008)— 人間の発話を再現するロボット

提供:Atsuo TAKANISHI Lab., Waseda University

2000年頃から、高西淳夫教授(理工学術院)をはじめとする研究者のもとで開発が始まったWaseda Talkers(WTシリーズ)は、人間がどのようにして音声を生成しているのかを解明することを目的としたロボットシリーズです。このプロジェクトでは、一般的なスピーカーを使用するのではなく、人工声帯や肺、口腔などの人間の発声器官を機械的に再現することによって音声を生成します。
このように人間の発話の仕組みそのものを模倣することで、より自然で現実的な音声の生成が可能となり、人間とロボットのコミュニケーションの理解と発展に寄与しました。

WF-4R(2003)— フルートを奏でるロボット

提供:Atsuo TAKANISHI Lab., Waseda University

WF-4Rは、高西淳夫教授のもとで開発されたフルート演奏ロボットで、「Waseda Flutist No.4 Refined」として知られています。このロボットは、人間のような演奏技術と表現力の再現を目指して設計されており、楽譜に基づいた演奏に加え、メロディを認識しながら人間の演奏者と相互にやり取りする機能も備えています。
同プロジェクトは、音楽演奏に必要とされる複雑な運動制御や感覚処理を理解・再現するための長期的な研究の一環であり、音楽教育や人間とロボットの相互作用研究への応用も視野に入れられています。トレードマークである黒いトップハット姿も印象的です。

TWENDY-ONE2007)— 安全で実用的な生活支援ロボット

提供: 早稲田大学次世代ロボット研究機構

2007年に発表されたTWENDY-ONEは、研究用途にとどまらず、実生活での活用を視野に入れて開発されたヒューマノイドロボットです。このロボットは特に高齢者や介護を必要とする人々の支援を目的としており、日常生活の中で安全かつ確実に作業を行えるよう設計されています。
柔らかく感度の高い手や高度なセンサーを備えているため、壊れやすい物体も丁寧に取り扱うことが可能であり、人間と安全に接触することもできます。開発は、加藤教授の教え子でもある菅野重樹教授(理工学術院)の研究チームによって行われ、ロボットが実際の家庭環境で人々の生活を支える未来像を示しました。

KOBIAN(2009)— 全身で感情を表現するロボット

提供: Atsuo TAKANISHI Lab., Waseda University

KOBIANは、高西淳夫教授による別プロジェクトとして開発されたロボットで、歩行や作業能力ではなく「感情表現」に焦点を当てている点が特徴です。このロボットは、顔の表情だけでなく全身の動きを組み合わせることで、喜びや悲しみ、驚きといった感情を表現します。
この研究は、人間がロボットの感情をどのように読み取り、どのように関係性を築くのかを探るものであり、人とロボットのより円滑な相互作用の実現に向けた重要なステップとなっています。

AIREC(開発中)— 共に生きるための次世代ロボット

提供: 早稲田大学次世代ロボット研究機構

現在、早稲田大学で開発が進められているAIRECは、日常環境の中で人と共に生活し働くことを目指した次世代ヒューマノイドロボットです。名称は「AI-driven Robot for Embrace and Care」を意味し、家事支援や介護、医療支援などを通じて人を支えることを目的としています。
このプロジェクトは菅野重樹教授を中心に尾形哲也教授(理工学術院)らの協力のもと進められており、日本政府のムーンショット型研究開発制度の一環として位置づけられています。ロボットが自律的に複雑な作業を学習し、社会の中で長期的なパートナーとして共存する未来の実現が期待されています。

WABOT-1の誕生からAIRECに至るまで、早稲田大学におけるロボット研究は、人間により近い存在を目指して進化を続けてきました。それは単なる外見の模倣ではなく、機能や知能、さらには人間理解にまで及ぶものです。
この半世紀にわたる積み重ねに支えられ、早稲田大学のロボティクス研究はこれからも発展を続け、人とロボットの新たな関係性を切り開いていきます。

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平面シートが「変身」して曲面に

平面シートが「変身」して曲面に
―生物の「かたちづくり」をモノづくりに―

概要

京都大学大学院工学研究科 井上康博 教授、森川健太郎 同 助教、中村拓未 同 修士課程学生(研究当時)、松本嘉彦 同 博士後期課程学生、九州大学大学院医学研究院 松田佳祐 助教、富山大学学術研究部理学系 秋山正和 准教授、早稲田大学大学院情報生産システム研究科 山﨑慎太郎 教授、国立遺伝学研究所 近藤滋 所長らの研究グループは、植物や動物が用いる「偏差成長」の仕組みを、熱収縮フィルムと3Dプリンタで人工的に再現することに成功しました。

偏差成長は、組織の場所ごとに成長の速さを変えることで、平らな組織が立体に立ち上がる、生物の形態形成の根幹原理です。生物が「どこでどれだけ成長するのか」を定める設計図を、本研究では等角写像※1という数学的手法で作成し、「縮まない樹脂の小片」として熱収縮フィルム上にプリントすることで、生物と同じ仕組みを非生物材料に実装しました。さらに紫外線硬化樹脂を後から塗ると剛性は約166倍となり、昆虫が上皮にクチクラ※2を重ねて硬い殻を得る戦略まで再現します。

生物の形態形成原理を、モノづくりへ応用した本成果は、2026年6月10日午前0時5分(BST)に英国の国際学術誌「Journal of the Royal Society Interface」にオンライン掲載されます。

フィルムの場所ごとに収縮率が異なる「偏差成長」を実装 こちらは実験結果の写真(造形・撮影:森川健太郎)を素材とした生成AI画像(ChatGPT Images 2.0)です(作成:井上康博)

1.背景

花びらの優美なカーブ、脳のひだ、航空機の翼――身の回りにある「曲面」は、強度・機能・美しさのいずれの面でも欠かせない要素です。一方で、こうした自由な曲面を工業的に作るのは簡単ではありません。型を使って成形する従来法は型代がかさみ、切削加工や3Dプリンタなどの先端的な手法でも、削りカスや材料の無駄、成形に必要な大きなエネルギーといった課題が残ります。

生物に目を向けると、葉や花、昆虫の表皮など、複雑な曲面が当たり前のように作られています。その秘訣の一つが「偏差成長」と呼ばれる仕組みです。組織の場所ごとに成長の早さを変えることで、もともと平らだったシート状の組織が、自然に三次元の曲面へと立ち上がります。余分に作って削るのではなく、必要なところを必要なだけ伸ばす――「育てる」ようにかたちが現れる、エネルギー的にも材料的にも無駄の少ない作り方です。

本研究グループは、この自然の戦略をモノづくりにそのまま持ち込めないかと考えました。鍵は、「どこをどれだけ縮めれば、目的の立体形状になるのか」という収縮率の地図(分布)を、いかに正確に設計し、いかに正確に材料に書き込むかにあります。

2.研究手法・成果

本研究グループは、目的の曲面形状を平面に「広げ直す」数学(等角写像)を用いて、平面の各点で必要な収縮率を計算し、それを実材料に実装する手法を確立しました。実装には、市販の薄い熱収縮フィルム(厚さ12 µm)と、3Dプリンタで印刷した「縮まない樹脂(ポリプロピレン)の小片」を組み合わせます。フィルム上の各微小領域に置く小片の面積を変えることで、加熱したときに「どれだけ縮むか」を場所ごとに自在に制御できる仕組みです。

半球をベンチマークとして造形精度を評価したところ、目的形状に対し概ね数百µm程度の誤差で、滑らかな半球を再現できました。さらに、花、扁形動物(ヒラムシ)、エビ、自動車のボンネットといった、性質の異なる曲面を次々と造形することにも成功しました。注目すべきは、これら多様な形状を、いずれも「型」を一度も用いずに造形している点です。生物が葉や昆虫の角を型なしに作り上げるのと同じく、設計図さえあれば、3Dプリンタが平面シートに収縮地図を「印刷」し、ヒートガンで加熱するだけで、平面を立体曲面へ変身させます。

できあがった曲面は薄いフィルム製のため、それ自体は柔らかいことが弱点でした。そこで、生物が柔らかい組織の上に硬い殻(甲虫のクチクラなど)を後から重ねる戦略にならい、紫外線硬化樹脂を後からコーティングする工程を追加。これだけで、頂点を押し込むときの初期剛性が約166倍に跳ね上がりました。形を作る工程と、固める工程を分けるという生物的なアプローチが、人工物にもそのまま使えることを示した結果です。

3.波及効果、今後の予定

本手法は、生物が用いる立体形成原理(偏差成長)を、設計から造形までを一気通貫したモノづくりの手順に落とし込んだ点が最大の特徴です。任意の3D曲面形状を入力するだけで、その実現に必要な平面シート上の収縮率分布が自動的に算出され、3Dプリンタが書き込み、加熱で曲面形状へと変身させます。応用先として、体内に折りたたんだ状態で送り込み、目的の場所で展開する低侵襲手術用インプラント、軽量な航空・宇宙構造物、人体形状にぴったり沿うエルゴノミクス家具、ソフトロボットの「皮膚」などが考えられます。コップ、椅子、流線形の車体、ルアーといった日用品レベルの応用例も、本研究の中で実際に造形して示しました。

一方で、現状の手法には限界もあります。フィルムを縮めて造形するため変形は不可逆で、また半球の北半球と南半球のように「凹凸の向き」までは事前に決定できません。今後は、3Dプリンタの造形範囲を超える大きな曲面を作るための分割・組立法、海綿動物の骨格に学んだ補強構造の組み込みなど、生物のかたちづくりからさらにヒントを得ながら、手法の発展を進めていく予定です。

4.研究プロジェクトについて

本研究は、文部科学省 科学研究費補助金 学術変革領域研究(A)(課題番号:20H05947、20H05943、20H05949、20H05948)、日本学術振興会 科学研究費助成事業(課題番号:24K23206、25K21510、25K22078、25K07129)、公益財団法人 服部報公会 工学研究奨励助成金、ならびに積水化学工業株式会社「自然に学ぶものづくり」研究助成プログラムの支援を受けて行われました。

<用語解説>

※1 等角写像(Conformal mapping)
局所的な角度を保ったまま、ある面を別の面へ写し取る数学的な変換。本研究では、目的の曲面を平面に「歪まずに広げる」ためのレシピとして用い、各点でどれだけ縮めればよいかを算出した。

※2 クチクラ(Cuticle)
昆虫など節足動物の体の外側を覆う、キチン質を主成分とする硬い層。柔らかい上皮が形を作った後に分泌・硬化することで、形を保ったまま剛性を獲得する。本研究の樹脂コーティングによる補強は、この「形成と硬化を分ける」生物戦略にヒントを得ている。

<研究者のコメント>

生物の3次元形態は、成長率の偏りの分布で説明できるのではないかと考えたことが、本研究の出発点でした。数学を用いてこの発想を理論化する研究に取り組み、葉や昆虫の角など、生物の分類を超えて共通する原理を見出すことができました。今回は、さらに生物さえ超えて理論を適用することで、モノづくりの方法へと展開しました。このような対象を超えた普遍性が、数学の道具としての強みだと感じています。(森川健太郎)

考えれば考えるほど、細胞は不思議な存在です。立体になって初めて「正解だった」と分かる曲面形状を、目も脳も持たない細胞たちが、平面の段階で「ここをこれだけ大きく」と淡々と決め、結果として一発で完璧な形を作り上げる。なぜ設計図を見ずにそんな芸当ができるのか――この仕組みの一端が数学として分かっただけでなく、モノづくりに応用できた点が面白いです。(井上康博)

<論文タイトルと著者>
タイトル: Artificial morphogenesis of curved surface structures inspired by differential growth in biology(生物の偏差成長に着想を得た曲面構造の人工形態形成)
著  者:Kentaro Morikawa, Takumi Nakamura, Yoshihiko Matsumoto, Keisuke Matsuda, Masakazu Akiyama, Shintaro Yamasaki, Shigeru Kondo, Yasuhiro Inoue(森川健太郎、中村拓未、松本嘉彦、松田佳祐、秋山正和、山﨑慎太郎、近藤滋、井上康博)
掲 載 誌:Journal of the Royal Society Interface
DOI:10.1098/rsif.2025.1094

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