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線虫が癌を検査するN-NOSE、信頼性に乏しいとの研究も

ugoo 曰く、

N-NOSE は尿サンプルから線虫が癌を判断する世界初のサービスである。開発会社によれば、線虫にはがん患者の尿の匂いを好む性質があり、患者尿には近づき、健常者の尿からは逆に離れていくという。その論文は Cancers や Oncotarget などに掲載された (論文一覧)。

しかし第 31 回日本がん検診・診断学会総会における「PET 検診と線虫検査」の研究発表によれば、信頼性に乏しいという。がんと診断されたばかりの 10 人の患者について、それぞれの患者尿で N-NOSE を受けたところ陽性判定はゼロ、全員が低リスク(陰性) の A または B 判定だったという (Newspicks の記事)。

なお、開発会社では N-NOSE の感度を 86.3% としている。

この手法はスラドでもたびたび取り上げられていた。

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サイバー犯罪用生成型AIツール「WormGPT」

headless 曰く、

サイバー犯罪用のテキストを生成できる生成型 AI チャットボット「WormGPT」がハッキングフォーラムで紹介されているそうだ (SlashNext のブログ記事HackRead の記事Ghacks の記事)。

WormGPT は大規模言語モデルとして2021 年の古い GPT-J を使用しており、学習に使用した具体的なデータセットは公表されていないが、マルウェアに関連したデータを集中的に用いているという。これにより、マルウェアのソースコード生成や、ビジネスメール詐欺 (BEC) 攻撃用の電子メール本文などを ChatGPT のような倫理的制約なしに生成できる。

サイバーセキュリティ対策を提供する SlashNext が BEC 攻撃用のメール本文を生成させる実験を行ったところ、文法的に非の打ちどころがなく説得力がある内容だったといい、十分なスキルのない攻撃者でも容易に BEC 攻撃が可能になるとのこと。そのため、BEC 攻撃に特化した従業員のトレーニングや電子メールの認証基準強化などの重要性を強調している。

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青森県で顎口虫による被害が多発

青森県の一部地域で、9月下旬~11月下旬にかけて皮膚の腫れなどを訴えて受診する患者が大幅に増加している。寄生した魚を生で食べると顎口虫が体内に侵入し、皮下を動き回って皮膚が腫れたり、場合によっては目に移動して失明することもあるという。青森県保健衛生課は身体にかゆみや痛みを伴うみみず腫れのような症状がある場合、速やかに医療機関を受診するよう警告している(読売新聞Web東奥)。

pongchang 曰く、

青森県食の安全・安心推進課 安心推進グループによると9月以降皮膚爬行症の患者約130名が上北郡内及び八戸市内の医療機関を受診している。顎口虫によるものと考えられ患者の多くはシラウオを加熱せずに食べていたことが判明している。

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ハチノスツヅリガの幼虫の唾液にポリエチレンを分解する酵素

ポリエチレン (PE) の酸化と解重合を可能にする酵素がハチノスツヅリガの幼虫の唾液から発見された (論文マルガリータサラス生物学研究センターのプレスリリースThe Register の記事)。

研究を率いた Federica Bertocchini 氏は趣味の養蜂家でもあり、蜜蝋を食べる養蜂の害虫であるハチノスツヅリガの幼虫 (以降、幼虫) を捕まえてPE製の袋に入れておいたところ、袋に穴をあけて逃げ出してしまったことが研究のきっかけとなった。

Bertocchini 氏の研究グループは幼虫が PE を食べて生分解できるという研究成果を 2017 年に発表しており、2020 年には別の研究グループが幼虫の腸内細菌叢とのかかわりを示唆する研究成果を発表している。

微生物による PE の生分解は非常に長い時間を要するだけでなく、紫外線照射や加熱といった非生物的な事前の酸化処理が必要となる。一方、幼虫による PE 分解は短時間で事前処理を必要としないため、腸内細菌のみでは実現できないと考えられていたが、酵素のかかわりについては明らかになっていなかった。

研究グループでは幼虫の唾液を電子顕微鏡で調査し、2 種類のフェノール酸化酵素「Demetra」と「Ceres」を特定。いずれの酵素も PE を酸化する働きを示すが、Demetra の働きは特に強く、PE 表面に肉眼で見える痕跡(小さなクレーター)を作る。

事前の非生物的処理を要せず、常温かつ中性の水溶液内で数時間以内に PE を分解できる酵素の存在は、研究者が知る範囲で初めて報告されるものだという。ただし、これらの酵素が PE を分解する仕組みを徹底的に理解するには、さらなる構造的・生化学的・機能的な研究が必要とのことだ。

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佐渡島周辺で発見されたゴカイ類の新種、キングギドラにちなんだ名前が付けられる

headless 曰く、

東京大学・三崎臨海実験所やドイツ・ゲッティンゲン大学などの研究グループが佐渡島周辺の浅海で発見したゴカイ類の新種にキングギドラにちなんだ学名「 Ramisyllis kingghidorahi 」が付けられた (三崎臨海実験所のプレスリリースゲッティンゲン大学のプレスリリース論文Ars Technica の記事)。

ゴカイ類のシリス科では体軸が分岐する種がこれまでに 2 種知られており、R. kingghidorahi (キングギドラシリス) はオーストラリア北部の浅海域で発見された R. multicaudata と近縁だ。研究グループは 2019 年 10 月に佐渡島南部の宿根木で潜水調査を行い、採取したカイメンに棲息していたキングギドラシリスを発見。R. multicaudata とは別種であることが強く示唆されたため、新種記載したとのこと。

3 つの頭部を持つキングギドラだが、キングギドラシリスで分岐するのは尾部であり、頭部は 1 つのみとなる。Ramisyllis 属では複数の尾部から遊泳繁殖個体 (ストロン) が遊離して繁殖を行うが、本種の著しく分岐する体制は多数の尾部から繁殖個体を放出できるほか、尾部から海水を取り込むことで栄養吸収効率を上げる役割がある可能性も示された。

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脚の数が千を超えるヤスデ、初めて見つかる

千本を超える脚を持つヤスデが史上初めて発見されたそうだ (論文The Register の記事)。

ヤスデの英名は millipede (千足) だが、これまで知られていたヤスデは 750 本脚が最多だった。今回発見されたヤスデは記録を大幅に塗り替える 1,306 本脚。幅 0.95 mm、長さ 95.7 mmと非常に細長く、体は 330 の節に分かれているという。

これまでの記録保持者であり、米国・カリフォルニアで発見された Illacme plenipes はギボウシヤスデ目だが、真の千足ヤスデはジヤスデ目。オーストラリア・西オーストラリア州南東部、ゴールドフィールズ・エスペランスで鉱物探査のために掘られた穴の地下 60 m で発見され、 Eumillipes persephoneと名付けられた。

Eumillipes の「eu」はギリシャ語で「真の」、「milli (mille)」はラテン語で「千」、「pes」はラテン語で「足」を意味する。persephone は地下深くで発見されたことから、ギリシャ神話の冥界の女神ペルセポネにちなんだものとのことだ。

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愛知県でエキノコックス定着か

愛知県の知多半島周辺でエキノコックス症の原因となる多包条虫の検出が複数見つかっている。多包条虫はイヌやキツネに寄生することから、北海道近辺での発見例が多く、これまで本州での発見例はごく少数だった。愛知県衛生研究所の記事によれば、愛知県での初めての検出は2014年3月とされ、それ以降の2017年から2021年にかけて8例の感染例が分かっているそうだ(まとめまとめ愛知県衛生研究所)。

このことに関連したツイートをしているnakanetakashiさんによれば、エキノコックスは 多包条虫のイヌ・キツネ体内での寿命は半年以内。しかし、中間宿主である野ねずみなどのげっ歯類の体内では長期に生存することができるという。同氏は知多半島で複数の感染例が長期に渡り見つかっていることから、同地域に住むげっ歯類の間で感染環が成立している恐れがあると指摘する。調査や薬剤散布などの対策をする必要があるほか、飼い犬の放し飼いや拾い食いに注意するよう警告している。

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英教育省支給のノートPC、プリインストールのマルウェアで注目される

headless 曰く、

英教育省(DfE)ではCOVID-19による自宅学習でリモート教育環境へのアクセスを支援するため、必要なデバイスを用意できない子供たちにノートPCを支給しているが、その一部にマルウェアがプリインストールされているのが見つかり注目されている(HackReadの記事The Registerの記事The Guardianの記事The Telegraphの記事)。

支給されるノートPCには複数のモデルがあり、マルウェアがプリインストールされているのは「GeoBook 1E」という教育機関向けノートPCだという。マルウェアは「Gamarue」と呼ばれるワームで、Microsoftでは2012年からマルウェアとして検出しているとのこと。GeoBook 1EにはWindows 10がプリインストールされており、初回起動時にプリインストールされたマルウェアを検出するため、注目を集めているようだ。DfEによれば、マルウェアがプリインストールされたノートPCは全体の10%であり、初回起動時に削除される(ため安全)とのことだ。

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日本のミミズがアメリカに進出し落ち葉を食べつくす、さらに土中の微生物群の構成を日本型に変更

日本ではおなじみのアズマフトミミズがアメリカに進出した結果、生態系に影響を与えてしまっているという(ナゾロジーScienceDirect)。

日本国内の場合、ミミズは木が落とした葉を食べてフンに変えることで、窒素やリンといった栄養素を土に供給する役割を持っている。しかし、アメリカの場合、落ち葉の絨毯が地面にしみこんだ水の蒸発など防いでおり、落葉樹の種が発芽するのに必要な湿度を維持するために使われていたという。しかし、ミミズは落ち葉をあっという間に食べ尽くしてしまうため、土壌の乾燥や病原菌の蔓延を引き起こしたり、世代交代を阻害することにつながっているとしている。

またミミズは土壌を日本型に変化させてしまうという問題も指摘されている。ウィスコンシンの森林土壌を使った実験によると、アズマフトミミズが1年以上いた環境では、土壌細菌と真菌などの微生物群の構成が全く違うものになっていたとされる。これはアズマフトミミズの腸内にいた微生物群が広がった結果だとしている。

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Windows Serverに17年前から存在していたバグが修正される

Microsoftは7月の月例更新で、Windows Serverに17年前から存在していたワーム可能な脆弱性を修正した(セキュリティ更新プログラムガイド CVE-2020-1350Microsoft Security Response Centerの記事Check Point Blogの記事Check Point Researchのブログ記事Softpediaの記事)。

発見したCheck Point Researchが「SIGRed」と呼ぶこの脆弱性 CVE-2020-1350はWindows Server 2003以降のDNS Serverに存在し、DNSリクエストのSIGレコードを適切に処理しないことでヒープベースのバッファーオーバーフローが発生する。攻撃者は細工したDNSリクエストをサーバーへ送信することで、リモートからSYSTEM権限で任意コードを実行可能になる。

CVSSスコアは10。ユーザーが操作しなくても脆弱性のあるシステム間でワームが拡散する可能性がある。Microsoftではこの脆弱性を悪用した攻撃を確認していないが、悪用される可能性が高いと判断している。この脆弱性の修正を含む更新プログラムはWindows Server 2008 SP2以降、サポートされるすべてのバージョンのWindows Serverに提供されているほか、レジストリでDNSサーバーが受信するTCPパケットサイズを制限する回避策も紹介されている。

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