リーディングビュー

20年以上もDNA断片しか知られていなかった生物、海洋に広く分布していた

20年以上もの期間、短いDNA断片だけ把握されていたという謎の生物の実態が判明したそうだ。京都大学らの研究グループにより発見されたもので、この生物に関してはこれまで、DNAの一部だけが海水から見つかっていたという(京都大学国立環境研究所Current Biology朝日新聞)。

大分県沿岸の海水中にいた生き物を培養、調査したところ見慣れないオタマジャクシのような形をした藻類が見つかり、その遺伝情報を解析したところ、前述のDNAと近いことが判明したという。新種の光合成生物であることが分かったほか、世界中に広く分布していることも判明したとのこと。この新種は謎のDNAについて報告していた研究者にちなんでラピ藻(Rappephyceae)と名付けられたとしている。ラピ藻という新しいグループが見つかったことにより、光合成生物の進化や実態を知る手がかりになると見られる。

あるAnonymous Coward 曰く、

世界中にいるのに・・・20年以上謎の生き物、正体は?
https://www.asahi.com/articles/ASP3V6G0FP3VPLBJ008.html

20年以上謎の生物、ついに正体が明かされる —光合成生物進化解明のカギに—
http://www.nies.go.jp/whatsnew/20210325-2/20210325-2.html

Rappemonads are haptophyte phytoplankton
https://www.cell.com/current-biology/fulltext/S0960-9822(21)00351-1

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ツシマヤマネコの人工繁殖に国内初の成功。横浜ズーラシア

天然記念物で絶滅危惧種の「ツシマヤマネコ」の繁殖に国内で初めて成功したそうだ。横浜市にあるよこはま動物園ズーラシアが人工授精により繁殖に成功した。この赤ちゃんは今月18日に誕生したという。ツシマヤマネコは長崎県対馬市だけに生息する天然記念物。野生では現在約100匹しかいないそうだ(カナロコ動画NHK)。

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一卵性双生児は同一の遺伝情報を持っているとは限らない

一卵性双生児は、同一の遺伝情報を持っているとされ、宇宙での研究などにも活用されてきた。ところが必ずしも同じとは限らないらしい。このこと自体は2008年に米アラバマ大学の研究チームが示していたそうだが、今年になってアイスランドの医薬品会社の研究チームが、一卵性双生児381組を対象に調査を行った結果が発表されたそうだ(ニューズウィークnature)。

それによると初期発生段階で平均5.2個の突然変異が起きており、それにより一卵性双生児は異なる遺伝情報を持っているのだという。調査対象のうち39組で100個以上の突然変異があったとしている。反対に遺伝情報がまったく同じだったのは38組だったとのこと。

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iPS細胞を使った初の網膜手術に成功。神戸の病院

神戸市立神戸アイセンター病院は11日、iPS細胞から作った網膜の細胞を移植する初の手術を実施し、成功したと発表した。手術は合併症もなく約1時間ほどで終了したという。今後約1年間かけて経過観察を行い、移植した細胞が安全に定着し視力の回復ができるかを確認していくとしている(神戸市立神戸アイセンター病院リリース[PDF]神戸新聞NEXT共同通信NHKSankeiBiz)。

この手術は視力低下や視野の欠損を伴う病気など、目の難病患者などに臨床研究計画の一環として行われたという。新しい治療法の有用性や安全性を確認することを目的としている。合わせて50例の移植を計画しているとしている。

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人気のチャーシュー低温調理は本当に大丈夫?ラーメン店が食中毒の危険性を訴え

あるAnonymous Coward 曰く、

ここ最近、低温調理したチャーシューがレアっぽく見えるとしてラーメン店で人気になっているそうなのだが、著名店の店主が豚肉の安易な低温調理は食中毒の危険性が高いと注意を呼び掛けるツィートをしたことが話題となっている(J-CASTの記事, Togetterまとめ)。

豚の生食は食中毒の危険性があることは広く知られており、現在では飲食店での生食提供は禁止されている。一方で低温調理自体は必ずしも危険ではないが、「芯温63℃で30分」といった調理基準を到底満たしているように見えない赤身が残ったチャーシューを提供するラーメン店が存在しているようだ。

ツィートした店主は、加熱が不十分とみられるラーメンのチャーシューによる食中毒は定期的に発生しており、今後大きな問題が起きればラーメン業界のみならず豚肉の低温調理自体が禁止されてしまうとして、今回の注意喚起に至ったという。Twitter上などでは「鶏もヤバい」「まな板を使い回していると他の料理でもヤバい」「料理を作るのに知識は要らないから」といった声が寄せられているが、一方で「写真の肉の何が問題か分からない」といった声もあり、なかなか一筋縄ではいかないのかもしれない。

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奄美大島で外来種マングースの捕獲がゼロに。駆除成功か

環境省によると、鹿児島・奄美大島で外来種のマングースの捕獲数がゼロになったそうだ。ゼロだったのは2020年4~12月の期間。最後に捕獲されたのは18年4月だという。駆除活動により島全域で根絶した可能性が高くなっているとしている(読売新聞朝日新聞)。

環境省は2021年度からは根絶を確認する計画に移行するとしている。奄美大島のマングースは、ハブ対策として持ち込まれたものの急速に分布を拡大。その結果、島の生態系に影響を与えていたとされる。

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Amazonの第2本部ビル、何の形に見える?

Amazonは2日、米バージニア州アーリントンの北米第2本部(HQ2)第2期工事で計画する建物「The Helix」のデザインを公開した(About Amazonの記事The Vergeの記事SlashGearの記事GeekWireの記事)。

The Helixは二重らせんをモチーフにし、シアトル本社のThe Spheresと同様に多数の樹木を植えるデザインだ。建物の外側には2本の散歩道兼庭園を文字通りらせん状に配し、バージニアのブルーリッジ山脈をハイキングすると目にするような植物を植える計画だという。The Helixは従業員が利用するだけでなくアートプログラムでの利用や週末の一般公開も計画しているとのこと。

Amazonは二重らせんがDNAの構造をはじめ、銀河や気象パターン、松かさ、貝殻などの基本構造として我々の住む世界のさまざまな場所で見られる天然の美だと説明している。個人的にはThe Helixの画像を見てソフトクリームや木ねじの先端を思い浮かべたが、The VergeのJacob Kastrenakes氏は別のものを思い浮かべたようだ。スラドの皆さんは何の形に見えるだろうか。

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Subwayのツナにはツナが含まれないと主張する訴訟

大手サンドイッチチェーンSubwayが販売するツナを成分分析したところ、ツナ(マグロ)が含まれていなかったと主張する米カリフォルニア州の原告2名がカリフォルニア北部地区連邦地裁にSubwayを提訴したそうだ(The Washington Postの記事TODAYの記事Daily Mail Onlineの記事FOODBEASTの記事)。

原告の主張によれば、カリフォルニアのSubwayの複数の店舗で購入したツナを独立の研究所で成分分析した結果、さまざまな原料を混合してツナのような外見にしたものであり、ツナは含まれていなかったという。検出された成分は訴状に記載されていないようだが、原告側の弁護士はThe Washington Postに対し魚ですらなかったと伝えているとのこと。原告はSubwayがツナを含まない製品をツナとして販売して利益を上げていると主張し、損害賠償などを求めている。 訴訟は2017年1月21日以降にカリフォルニアのSubwayでツナサンドまたはツナラップを購入した顧客をクラスとするクラスアクション訴訟を目指しているそうだ。

一方、Subway側は根拠のない訴えだと反論しており、ツナが本物であるだけでなく、天然物だとも主張している。原告が用いた分析方法は明らかにされていないが、FOODBEASTの記事ではDNAバーコーディングが缶詰のツナと相性が悪いことや、ツナサラダの状態ではマヨネーズの影響でニワトリのDNAが検出される可能性を指摘している。ちなみにSubwayは2017年、同社のチキンでニワトリ由来のDNAが半分程度しか検出されなかったと報じカナダ・CBCを訴えた。訴訟は一審で棄却されたものの、二審のオンタリオ控訴裁判所は一審判決を破棄して訴訟の継続を認めている。

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新型コロナ用ワクチンの性能や仕様を比較する動画。BBC制作

BBCに新型コロナウイルス感染症用ワクチンを比較するという動画が掲載されている。現在、英米で承認されているワクチンは、米ファイザーと独バイオンテック製、英オックスフォード大学とアストラゼネカ製、そして米モデルナ製の3種類。この動画ではこの3種類について、有効性、価格、製造方法、保管と輸送方法の視点から比較している(BBC[動画]BBC)。

有効性に関してはファイザーとバイオンテック製は2回の接種で最大95%の有効性が、モデルナ製に関しても同様に95%前後の有効性、オックスフォード・アストラゼネカ製に関しては62%~90%の有効性であると発表されている。動画中ではアストラゼネカ製の下限の62%という数字は低く見えるものの、入院や重症化したというケースはなかったとしている。

価格に関しては、政府が支払額を発表しているわけではないので不明な部分も多いとされる。しかし動画によれば、イギリス政府はファイザーワクチンに1回分につき15ポンド(約2100円)をモデルナのワクチンでは25ポンド(約3500円)を支払ったと言われている。対してアストラゼネカ製に関しては1回につき3ポンド(約430円)だという(ただしこの価格は、開発に英オックスフォード大学が関与しているためで、イギリス国内のみの価格ではないかと思われる。日本で輸入する場合は、同等まで安価になるかは不明)。

製造方法に関しては、ファイザーとモデルナ製はRNAワクチンとなっており、ウイルスの遺伝コードの一部を脂質で包み込む。体内に入ると新型コロナウイルスのスパイクタンパク質が作成され、これに反応して体内で抗体やT細胞が作られるのだという。これにより、外部から新型コロナウイルスが侵入したときは、必要な抗体が体内で準備され、対応できるという仕組みになっている。

アストラゼネカ製に関してはこれら二つとは異なる手法をとっている。チンパンジーが感染する通常の風邪ウイルスを人間には感染しないように改変し、それに新型コロナウイルスの遺伝コードを少しだけ足しているという。体内に入ると新型コロナウイルスのスパイクタンパク質が作られ、免疫系が反応するという仕組みだとしている。

保管と輸送方法に関しては、ファイザー製のワクチンは摂氏マイナス70度での保管が必要。専用の保管庫で最長6か月の保存が可能。投与前には通常の冷蔵庫で最長5日間保存できる。モデルナ製も仕様は似ているが、マイナス20度で保管できるので通常の冷蔵庫が利用可能。アストラゼネカ製は輸送面ではこの二つより安価だとしている。

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米食品医薬品局、意図的なゲノム改変を行った豚を食品用などに認可

米食品医薬品局(FDA)は14日、意図的なゲノム改変(IGA)を行った動物について、食品および潜在的な医療用品の原料として初めて認可した(ニュースリリースFOODBEASTの記事The Vergeの記事)。

認可された「GalSafe pig」は、糖鎖の一種であるα-Galが細胞表面に生成されないようゲノムを改変したブタだ。α-Gal症候群(AGS)の人がα-Galを含む畜肉などを食べると、肉アレルギーとも呼ばれるアレルギー症状が引き起こされる。GalSafeはAGSの人が食べても安全な肉を供給できるほか、拒絶反応の問題を解決した医療用製品の原料として利用できる可能性がある。

FDAでは認可にあたり、GalSafeの肉を一般の人が食品として消費しても安全なことや、環境への影響が従来のブタと比べて大きくないこと、GalSafeのα-Galが数世代にわたって検出限界以下であることを確認したとのこと。ただし、AGSの人にアレルギー症状を引き起こさないかどうかについては確認しておらず、医療用途で使用する場合は別途認可を受ける必要がある。

GalSafe開発者は当初、肉をスーパーマーケットなどで販売するのではなく、通信販売で提供する計画を示しているとのことだ。

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福岡市内販売の春菊で基準値168倍の農薬が検出。21gで健康被害が出る量

福岡市は8日、福岡市青果市場で春菊の残留農薬検査を実施したところ、基準値の168倍となる8.4ppmの農薬が検出されたという(福岡市福岡市保健福祉局生活衛生部[PDF]毎日新聞)。

検出されたのは有機リン系殺虫剤のイソキサチオンで、体重60キロの人が21グラムを超えて食べた場合、よだれや涙、失禁、場合によってはけいれんなどの健康に影響を及ぼすおそれがあるとしている。該当するのは12月7・8日にJAくるめが出荷したもの。販売店や販売数量に関しても把握済み。すべて福岡市内での流通だと見られている。

西日本新聞によれば、一軒の組合員農家が、タマネギ栽培で使用していた害虫駆除用の農薬を、春菊に使用したことが原因だとしている(西日本新聞)。

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GABA増量したゲノム編集トマトが専門家会議で審議へ。1~2年で市場に登場か

あるAnonymous Coward 曰く、

ゲノム編集技術を使ったトマトが国内市場に登場する可能性が出てきた。開発されたトマトは血圧の上昇を抑える「GABA」を多く含んでいる点が特徴。筑波大発のベンチャー企業「サナテックシード」らが開発したもので、厚生労働省の専門家会議が月内に開かれるとしている(読売新聞)。

審議を経て市場に出回るようになるにはあと1~2年必要だという。読売新聞の記事によれば、ゲノム編集食品の条件を満たし、専門家会議の審議に必要なデータが揃えられたのは今回が初めてだそうだ。

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カイコは「二段階認証」を用いて食べられるクワの葉を見分けていた

昆虫は食べられる葉っぱをどのように見分けているのか。東京大学と東京農工大学の研究者らがカイコの観察・実験を行った結果、カイコは二段階認証をして葉っぱを識別していたそうだ(エピネシス)。

具体的には最初に口の近くにある小顋肢という味覚器官を葉に押し当てて触診、葉っぱにβ-ステロール、クロロゲン酸、カルセチンが含まれているかを確認しているという。カイコはこれらの化合物を1,000兆分の1という極低濃度であっても検出できるそう。

最初の認証を終えると試し噛みを行い、小顋肢の周辺にある小顋粒状体で糖を感知するという。この試し噛みにより、必要な量の糖が見つかった場合にのみクワの葉を食べるという仕様だそうだ。こうした触ってから試し噛みする行為は葉っぱを食べる昆虫に共通しているのだそうだ。

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シンガポール食品局、鶏細胞培養肉の販売を認可

米国のEat Just, Inc.,は1日、同社の鶏細胞培養肉がシンガポールで販売の認可を得たと発表した(プレスリリースStraits Timesの記事CNAの記事Voxの記事)。

同社はHampton Creek→Just→Eat Justと社名を変更しており、植物原料の卵液代用食品「Just Egg」や卵を使用しないマヨネーズ風スプレッド「Just Mayo」などを販売している。Just時代の2018年、鶏細胞培養肉「Just Meat」の市場投入計画を発表していたが、実現していなかったようだ。同社に限らず、細胞培養肉が当局から認可されるのは世界で今回が初だという。

同社の鶏細胞培養肉はニワトリの羽毛からとった細胞に植物性の栄養素を加えて培養したもの。抗生物質の使用や遺伝子組み換えなどは行わず、土地・水・エネルギーの使用量や温室効果ガス排出量を大幅に削減できるという。同社は細胞培養肉についてビールの醸造やパン酵母による発酵などと同様に安全だと説明しているが、今回シンガポール食品局(SFA)による徹底的な検証が行われ、SFAの新型食品に関する安全基準(PDF)を満たすことが確認されたとのこと。

Eat Justの鶏細胞培養肉は新しい「GOOD Meat」ブランドで展開され、近く小規模な市場投入を行う計画とのことだ。

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人間の採取が選択圧となり、目立ちにくい色に変わった植物

中国・横断山脈に自生するユリ科バイモ属のFritillaria delavayi(梭砂貝母)は人間の採取が選択圧となり、目立ちにくい色に変わっていったと考えられるそうだ(論文エクセター大学のニュース記事The Guardianの記事)。

バイモ属の植物は、鱗茎にアルカロイドを含むことから生薬として利用されるものも多い。日本薬局方ではアミガサユリ(Fritillaria verticillata)の鱗茎が「バイモ(貝母)」として収載されている。F. delavayiの鱗茎から作られる生薬「炉貝」は近年価格が上昇しており、採取圧が強まっているという。

中国科学院昆明植物研究所と英エクセター大学の研究チームが8地域で調査したところ、F. delavayiの葉の色は地域によって灰色~茶色~緑色と幅があり、採取が広く行われて採取圧が高い地域では背景となる現地の岩石の色に溶け込むような色になっていたそうだ。目立つ緑色の葉は採取圧の低い地域で見られ、土壌に大きな岩石が多いなど採取が困難な地域でも見られたとのこと。

草食動物に対する防御戦略として、数多くの植物が背景に溶け込むカモフラージュを行っていることは最近10年の間に確認されているが、調査を行った8地域に生息する草食動物は非常に少なく、アルカロイドを豊富に含むF. delavayiを草食動物が食べる可能性も低い。ただし、採取圧が選択圧となって色の変化を生んだことを確認するためには、草食動物の影響を確実に排除する必要がある。採取圧の低い環境による実験も長期的に価値のあるデータが得られる可能性があるとのことだ。

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市販の洗口液でヒトコロナウイルスを不活性化できる可能性を示す研究成果

headless 曰く、

市販の洗口液・うがい薬製品を使用することで、ヒトコロナウイルス(HCoV)を不活性化できる可能性を示す研究成果をペンシルベニア州立大学などの研究グループが発表している(ペンシルベニア国立大学のニュース記事SlashGearの記事論文)。

研究はSARS-CoV-2に対する不活性化効果の調査を目的としたものだが、SARS-CoV-2は高価で入手性が低く、バイオセーフティーレベル3の環境が必要となることから、ヒトコロナウイルス229e(HCoV-229e)を代用している。HCoV-229eとSARS-CoV-2は病原性が明らかに異なるが、同科のウイルスであり、非常に似通った構造を持ち、ともに呼吸器感染性ウイルスであることから、一般に代用として使われているとのこと。

実験はHCoVに感染させたHuh7細胞を試験管内で製品と混合し、常温で30秒・1分・2分後のウイルス活性を調べるというもの。使用した製品は有効成分別に過酸化水素(1.5%) 3製品、塩化セチルピリジニウム 1製品、シネオール+チモール+サリチル酸メチル+メントール 4製品のほか、ベタジン(ポビドンヨード)5%水溶液で、いずれも30秒で90%~99.99%のウイルスが不活性化されたという。

当初、シネオール+チモール+サリチル酸メチル+メントールを有効成分とする製品はListerine Antisepticのみで実験が行われたが、効果が特に高かった(30秒で99.99%以上)ことから同じ有効成分の3製品を追加したそうだ。追加した3製品は有効成分が同じにもかかわらず効果は若干低く、30秒で99%~99.99%となっている。

また、鼻腔洗浄の効果を調べるため、市販の鼻腔洗浄液(有効成分は炭酸水素ナトリウム+塩化ナトリウム)と、副鼻腔炎の治療に用いられるジョンソンベビーシャンプー1%水溶液を使用した実験も行われた。市販の鼻腔洗浄液で効果はみられず、ベビーシャンプー溶液では30秒で90%~99.9%、2分で99.9%~99.99%のウイルスが不活性化されている。

今回の研究は試験管内での実験結果に基づくもので、実際に口をすすいだ場合には結果が異なる可能性もある。口腔・鼻腔洗浄に一定のウイルス不活性化効果が期待できることが示されたとはいえ、実際に感染が抑制できるかについてはさらなる研究が必要になる。なお、Listerine Antisepticは国内で「薬用リステリン」として販売されている製品のようだが、発売元のジョンソン・エンド・ジョンソンはCOVID-19の予防や治療を意図した製品ではないと説明している。

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強烈な毒をもつふさふさの毛虫再び。米バージニア州で目撃例が増加

2014年頃に話題となったこともある「ふさふさ」毛虫が帰ってきてしまったようだ。ウイッグが何かのようにも見えるこの毛虫は蛾の一種であるサザン・フランネル・モスの幼虫で強い毒を持つ。現在、米バージニア州で相次いで目撃されており、バージニア森林局が見かけても近寄らないよう警告を出しているという(CNNナゾロジー)。

この毛虫は長い毛の中に毒針毛を持っており、万一触れてしまった場合、かゆみとともに発疹が置き、嘔吐や発熱、腫れなどが起きてしまうとされる。これまではテキサスやミズーリなどでは見られたものの、バージニア州で見かけることはまれだったようだ。目撃例が増えた原因は不明だが、気候変動に伴い昆虫の生息域も変化しているのではないかとしている。

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2020年ノーベル化学賞はゲノム編集ツールを開発した2氏が受賞

headless 曰く、

2020年のノーベル化学賞はドイツ・マックスプランク感染生物学研究所のエマニュエル・シャルパンティエ氏(フランス出身)と米カリフォルニア大学バークレー校のジェニファー・A・ダウドナ氏共同受賞した。授賞理由はゲノム編集手法の開発(プレスリリース一般向け情報詳細情報)。

シャルパンティエ氏は化膿レンサ球菌の研究をしていた際、これまで知られていなかった「tracrRNA」という分子を発見する。シャルパンティエ氏の論文はtracrRNAが細菌の自然免疫システム「CRISPR/Cas」の一部であり、DNAを切断することでウイルスを無力化するCas9タンパク質の機能を決定付けることを示した。この論文を発表した2011年、シャルパンティエ氏は講演に訪れたプエルトリコでダウドナ氏と偶然出会い、互いの研究内容を話し合った末に共同研究の開始を決める。共同研究では細菌がDNAを切断する「ハサミ」を試験管内で再現することに成功し、分子の構成要素を単純化して容易な使用を可能にした。

自然の状態で遺伝子のハサミはウイルスのDNAを認識して切断するが、2氏は再プログラムにより任意の位置でDNA分子を切断することが可能になることも証明。これによりCRISPR/Cas9がゲノム編集ツールとして利用できるようになり、基礎研究や病害虫に強い作物の開発、がんや遺伝病の治療法の研究など幅広い分野で爆発的に利用が進んでいる。2氏が開発した遺伝子のハサミはライフサイエンスの分野に新しい時代を開き、さまざまな形で人類に大きな利益をもたらしたとのことだ。

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2020年ノーベル生理学・医学賞はC型肝炎ウイルスを発見した米国と英国の3氏が共同受賞

headless 曰く、

2020年のノーベル生理学・医学賞は米国のハービー・J・オルター氏チャールズ・M・ライス氏および英国のマイケル・ホートン氏3氏が共同受賞した。授賞理由はC型肝炎ウイルスの発見(プレスリリース詳細情報)。

ウイルス性肝炎を引き起こす肝炎ウイルスには、飲み水などを通じて感染する急性のA型肝炎ウイルスのほか、輸血を通じて感染する慢性の肝炎ウイルスの存在が1940年代から知られていた。1967年にはバルーク・S・ブランバーグ氏が輸血を通じて感染するB型肝炎ウイルスを発見し、1976年ノーベル医学・生理学賞を受賞している。当時米国立衛生研究所(NIH)で輸血患者の肝炎発症を研究していたオルター氏は同僚とともに、新たにB型肝炎ウイルスが発見されたことで輸血による肝炎の症例が大きく減少する一方、引き続き多数の症例が出ていることを示す。A型肝炎ウイルスの検査法も同時期に開発されており、A型でもB型でもない未知の肝炎ウイルスの存在が明らかになった。

その後10年以上にわたって未知の慢性肝炎ウイルスは発見されなかったが、ホートン氏は同僚は感染したチンパンジーの血液から採取したDNAフラグメントのクローンと患者の血清を用い、ウイルスタンパク質をコード化するDNAフラグメントを特定。その後の研究でクローンはフラビウイルス属のこれまで知られていなかったRNAウイルスから派生したものであることが確認され、C型肝炎ウイルスと名付けられた。さらにホートン氏のグループはC型肝炎ウイルス感染者の血液を識別する方法を確立し、輸血による肝炎を大幅に減少させた。

ただし、この段階ではC型肝炎ウイルスが単独で肝炎を引き起こすのかどうかわかっていなかった。ライス氏は日本の国立がん研究センターの下遠野邦忠氏(当時)のグループと共同で、C型肝炎ウイルスの複製にかかわるゲノム領域を特定。C型肝炎ウイルスが輸血を通じて肝炎を引き起こすことが証明された。3氏によるC型肝炎ウイルスの発見は血液検査による感染防止や治療薬の迅速な開発を可能にした。現在のところC型肝炎ウイルスの撲滅には至っておらず、世界中で血液検査や治療薬を利用できるようにする取り組みが今後の課題になるとのことだ。

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農研機構、8月と11月の2回収穫する再生二期作に成功。ポイントは1回目収穫時の50センチの高刈り

農研機構が米の収穫量を飛躍的に高める手法を開発したそうだ(農研機構日本農業新聞)。

8月下旬と11月上もしくは中旬にもう一度収穫する再生二期作という手法によるもので、稲の収穫後に生えてくるひこばえを栽培して収穫する方法だという。実験は稲の生育期間が長い九州地域で実施された。九州では2回目の稲の収穫が可能であると考えられたためだという。

実験では4月に田植えして8月に収穫する1回目と11月に収穫する2回目でどの程度の収穫量が増えるかを実験したとしている。結果としては10アール当たり1.4トンの粗玄米収量となり、気象条件が良ければ、平均収量の約3倍に相当する1.47トンにも達するという。

ポイントとしては、1回目の稲の収穫時に約50cmという高い位置で収穫することだった模様。2作目に向けて茎葉や栄養分を残したことで、ひこばえの育成をしやすくしたとしている。農研機構によれば、世界的な食料需要の逼迫に対して、米の安定的な供給や加工用米の低コスト生産などにつながるとしている。

pongchang 曰く、

省力化、田起こしや田植えが1回で済む。田んぼに水を引くにもポンプなどの動力が居るが面積が半分になれば、固定設備も減らせる。選択と集中。こう書くと、自分の田んぼが使えない、減反面積が多くなると不利と思う農家は不安を募らせるだろうが、

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