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NASA、月面向けネットワーク「LunaNet」アーキテクチャを開発

NASAは6日、アルテミス計画での月面ネットワーク構築のため、独自の通信フレームワークであるLunaNetアーキテクチャを開発したと発表した。現在開発者のためのドラフト版仕様書が公開されている。LunaNetアーキテクチャのバックボーンとなっているのは、遅延耐性ネットワーク(DTN)とよばれる技術だそうだ(NASALunaNetドラフト版仕様書autoevolutionGIGAZINE)。

宇宙では太陽風などの影響により、通信が途絶えるリスクが多いが、DTNはこうしたリスクがあっても、データが最終目的地に到達することを保証する仕組みだそうだ。仮に二つのLunaNetノード間で障害が発生した場合でも、経路が明確になるまでデータを保存するとしている。こうした技術により、地球上のネットワーク管理にかかるコストの低減につながるとしている。 NASAはLunaNetアーキテクチャの仕様を元に、世界中の業界専門家たちによる議論が行われることを期待しているらしい。

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NASA、持続可能な有人月着陸システムのコンセプト開発企業 5 社を選定

headless 曰く、

NASA は 14 日、持続可能な有人月着陸システム (HLS) のコンセプトを開発する企業 5 社の選定を発表した (プレスリリースGeekWire の記事、 、 Ars Technica の記事)。

この契約は Next Space Technologies for Exploration Partnerships (NextSTEP-2) Appendix N によるもので、総額 1 億 4,600 万ドル。各社は今後 15 か月間で着陸機の設計コンセプトを開発し、性能や設計、建造基準、ミッションの信頼性要件、インターフェイス、安全性、クルーの健康維持等について評価を行う。

選定された 5 社と契約額は以下の通り。

  • Blue Origin Federation: 2,560万ドル
  • Dynetics: 4,080万ドル
  • Lockheed Martin: 3,520万ドル
  • Northrop Grumman: 3,480万ドル
  • SpaceX: 940万ドル

月への有人着陸デモミッションを行う NextSTEP-2 Appendix H 契約とは別物だ。Appendix H では予算不足で 4 月に SpaceX が単独選定され、現在は Blue Origin の訴えにより契約が一時停止している。

Blue Origin は Appendix H で Lockheed Martin や Northrop Grumman、Draper とともに「国家代表チーム」を編成しており、Appendix N でも同チームで研究を進める考えを示した。Lockheed Martin と Northrop Grumman もチームでの活動を続ける意思を示しつつ、それぞれ独自色を出していきたいとの考えを示している。

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NASA 長官曰く、Blue Origin には NASA を訴える権利がある

NASA 長官のビル・ネルソン氏が有人月着陸システム (HLS) の契約先選定について、Blue Origin には NASA を訴える権利があるとの考えを示したそうだ (Ars Technica の記事)。

NASA は HLS の開発で 2 者と契約する意思を示していたが、今年度予算が要求額の 4 分の 1 しか認められず、4 月に SpaceX のみを選定した。そのため、契約に名乗りを上げていた Dynetics と Blue Origin は選定過程に問題があったとして米会計検査院 (GAO) に抗議した。GAO は契約を適切と判断したが、Blue Origin は連邦請求裁判所に米政府を提訴している。

これにより HLS 契約は停止しており、Blue Origin への支持は少ない。しかし、この件に関する Ars Technica の質問に対し、ネルソン氏は (少なくとも表向きは) Blue Origin を批判することはなく、我々は法治国家であり、法律を遵守したいと述べたという。彼ら (Blue Origin) には訴える権利があり、彼らがその権利を行使すると決めた以上、判決が出てから次に進むとのこと。

その一方でネルソン氏は HLS 契約で 1 者しか選定できなかったのは予算の都合で仕方なかったとの考えを示しつつ、NASA の民間宇宙開発計画に競争が重要との姿勢を崩さなかったという。ただし、HLS の追加予算確保は難航しており、2022 年度予算にも第 2 のHLS 契約は含まれていない。ネルソン氏は 4 兆 5 千億ドルをインフラ整備に投資するバイデン政権の計画に第 2 の HLS 契約のための 100 億ドルが含まれることを示唆したが、現在の草案に HLS の追加予算は含まれていないとのことだ。

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NASA、空飛ぶタクシーのテストを開始

NASA は 1 日、空飛ぶタクシーの飛行テストを 8 月 30 日に開始したことを発表した (プレスリリースJobyのプレスリリースNeowin の記事The Register の記事)。

この空飛ぶタクシーは Joby Aviation の電動垂直離着陸 (eVTOL) 航空機で、NASA の先進航空モビリティ (AAM) 全米キャンペーンの一環として実施される。テストはカリフォルニア州ビッグサーにある Joby の電気飛行基地で 9 月 10 日まで続く。

NASA の目的は将来の空域構想のモデリングとシミュレーションに用いる乗り物のパフォーマンスと騒音データを収集することだ。テストは現在の連邦航空局 (FAA) の規制とポリシーのギャップを特定し、AAM 航空機を米国の航空宇宙システムへ組み込むことにつながると考えられている。キャンペーンは米国内の複数の場所で数年かけて実施されるとのことだ。

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NASA、 IPCC報告書を受けて将来の海面水位を予測するサイト公開

NASAは9日、世界の海面水位の将来予測を行う「Sea level projection tool」を発表した。このツールはNASAのもつ人工衛星の観測データを元に今後数十年の水位予測を地図上に表示したもの。9日に発表されたIPCCの第6次評価報告書を受けて作成したものだという(NASAリリースIPCC第6回評価海面プロジェクトの視覚化に関する説明読売新聞)。

このマップサイトによれば、2100年に神奈川県の三浦半島・油壺湾で0.97メートル水位が上昇するといった記載が出ている。このほかは宮城県石巻市の鮎川浜で1.24メートルという高い水位上昇が起きると予想されている。

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NASA のハブル宇宙望遠鏡、電源コントロールユニットをバックアップ側に切り替えて復旧

NASA は 17 日、ハブル宇宙望遠鏡が無事に復旧したことを発表した(NASA のブログ記事)。

ハブル宇宙望遠鏡は 6 月 13 日からペイロードコンピューターが正常に動作しなくなり、NASA が復旧作業を進めていた。ペイロードコンピューターとバックアップ側のペイロードコンピューターを再起動・再構成しても復旧には至らなかったが、これらの試みで集まった情報から電源コントロールユニット (PSU) が原因となっている可能性が浮上する。

PSU は Science Instrument Command and Data Handling (SI C&DH) ユニットに含まれ、電圧レギュレーターと出力電圧を監視して異常時にはペイロードコンピューターに処理を停止させる保護回路を搭載する。レギュレーターまたは保護回路の劣化が想定されたが、地上から PSU をリセットするコマンドがないため、チームはバックアップ側 SI C&DH ユニットの PSU へ切り替える処理を 15 日に実施した。これによりバックアップ側のペイロードコンピューターが無事に起動し、他のハードウェアもバックアップ側に切り替えて復旧作業が完了したとのこと。

ペイロードコンピューターもメイン側とバックアップ側の SI C&DHにそれぞれ含まれるが、最初にバックアップ側のペイロードコンピューターを起動しようと試みた際はメイン側の PSU を使用していたようだ。

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NASA、アルテミス計画の月着陸船にSpaceXの「Starship」を単独選定

AC0x01 曰く、

NASAは17日、2024年の月着陸を目指すアルテミス計画の有人月着陸船として、候補としていたBlue Origin、Dynetics、SpaceXの3社の案の中から、SpaceXの「Starship」案のみを選定したことを発表した(プレスリリースBBC Newsの記事CNBCの記事The Washington Postの記事)。

NASAは民間による月着陸船開発候補として2020年に3社を選定して複数の案を競わせたいとしていたが、今年3月には予算が25%しかつかず計画が遅延すると報じられるなど難しい状況にあった。3社の案は、堅実なDyneticsに、現代技術によって再設計したBlue Origin、全く路線が異なるSpaceXという内容であったが、今回の発表では中でも最も特異なSpaceX案のみが採用された。この契約により、SpaceXはNASAから28.9億ドルの予算を獲得する。

既に報じられている通り、SpaceXの案は、同社が現在開発中の超大型宇宙船「Starship」を月面バージョンに改造して使用するというものである。地球用のStarshipの垂直離着陸はいまだ試験中の状態だが、真空で低重力の月面での垂直離着陸は地球でのそれと比べて技術的難易度が遥かに低いため、十分に可能であると判断されたのだろう。計画では、NASAはオリオン宇宙船で宇宙飛行士を打ち上げた後、ゲートウェイでStarshipに乗り換えて月面を目指すこととなる。巨大なStarshipが用いられることで、アルテミス計画の月着陸はかなりインパクトのある光景になるだろう。

Blue OriginはLockheed MartinやNorthrop Grumman、Draperとともに「国家代表チーム」を編成して月着陸機を開発する計画を示していた。The Washington Postが入手した文書によれば、NASAの現在の予算では単一の契約も厳しい状態であり、SpaceXはそれに合わせて支払いスケジュールを調整したとのことだ。

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「NASAがアルテミス計画の月面着陸の延期を検討」と報じられる

あるAnonymous Coward 曰く、

読売新聞が30日付で報じたところによると、NASAは2024年の月面着陸となっているアルテミス計画について、月着陸船の開発費不足を理由に延期を検討しているとのことである。

NASAは元々2028年の月面着陸を目指して計画を進めていたが、トランプ政権期に2024年へと前倒しされた経緯がある。バイデン政権でも「計画の目的や方向性は維持する」としているが、月着陸船の開発費としてNASAが要求する予算の25%しか承認されておらず、「2024年の目標は現実的ではないと思われる」と語っているという。アルテミス計画では日本も参加を表明しており、計画が延期されれば影響は避けられないとみられる。

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ジョー・バイデン米大統領、政治家がNASAを率いるべきではないと主張していた元上院議員をNASA長官に指名する意向

米国のジョー・バイデン大統領は19日、ビル・ネルソン元上院議員をNASA長官に指名する意向を示した(ホワイトハウスの記事Ars Technicaの記事SlashGearの記事The Vergeの記事)。

ネルソン氏は長年にわたって下院議員や上院議員などを務め、下院議員時代には宇宙小委員長を6年にわたって務めるなど、宇宙政策に詳しい政治家として活躍した。1986年にはスペースシャトル第24回目のミッションで搭乗科学技術者としてコロンビア号で6日間にわたって宇宙に滞在している。

一方、2017年に当時のドナルド・トランプ大統領が科学的なバックグラウンドがほとんどないジム・ブライデンスタイン下院議員NASA長官に指名した際、ネルソン氏は政治家がNASAを率いるべきではないと、同じくフロリダ州選出のマルコ・ルビオ上院議員(共和党)とともに超党派で反対していた。

しかし、ルビオ氏は今回のNASA長官人事を歓迎しているようだ。ルビオ氏はネルソン氏以上にNASA長官の適任者はいないと述べ、ネルソン氏の指名はバイデン政権がアルテミス計画の重要性と21世紀の宇宙競争に勝利する重要性をようやく理解したなどという声明を発表している。

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火星の空飛ぶLinux

route127 曰く、

先月下旬に火星へ着陸したNASAの火星探査車Perseverance(パーサヴィアランス、パーセベランス:忍耐、不屈)は、

であったがPerseveranceから分離した半自律ヘリコプターIngenuity(インジェニュイティ:創意)は、

であるようだ。

Ingenuityのクアルコム製Snapdragon 801プロセッサ上で動いているのはジェット推進研究所(JPL)で開発され、近年オープンソースとなった飛行システムフレームワークであるF′(F Prime)であることがIEEE SPECTRUM掲載ティム・カンハム(Tim Canham)へのインタビューの中で述べられている。
これは元々CubeSats向けに開発され、海上風速観測用のISS RapidScatや低軌道周回する秒角精度望遠鏡でもある6UサイズCubesatのASTERIA等での実績があるらしい。
また今年11月打ち上げられ、月表面で氷を探査する予定のLunar Flashlightや相乗りする小惑星探査用スペースプレーンNear Earth Asteroid(NEA) Scout(近地球小惑星スカウト)などでもF′が採用されているとのことである。

組み込みLinuxとしてはTI製MSP430マイクロコントローラ(24K RAM, 64K Flash)とクアッドコアのXeon(8GB RAM)のどちらでも動作するスケール性がアピールされているが組み込み経験豊富なスラド諸兄はどう思われるであろうか伺いたいものである。
またRuspberry Pi 2B向けのクロスコンパイル手順チュートリアルが整備されているので一時期流行ったRPi搭載ラジコン無限軌道ならぬRPi搭載ラジコンヘリが今後登場するかもしれない。

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NASA、エウロパクリッパー探査機の打ち上げロケットをSLSから民間調達に変更

AC0x01 曰く、

2024年打ち上げ予定とされていたNASAの木星の衛星エウロパの探査機「エウロパクリッパー」だが、これまで開発中の超大型ロケットSLSを用いるとしていた打ち上げロケットが、2月2日に民間から調達することが予告された(Yahooニュースの記事, SpaceNewsの記事)。

エウロパクリッパーのミッションでは、当初スイングバイを繰り返して6年半かけて木星圏に向かうことが計画されていた。だが、開発中のSLSを用いれば、スイングバイを必要とせず2年半程度で到達可能になるとして、米議会により予算案の中でSLSを使うことが明記されていた。

しかし、SLSの開発は遅延を繰り返しており、NASAはSLSをアルテミス計画に専念させる意味でも望ましくないとして予算案の変更を要求、今回の民間調達に至ったという。NASAではこれにより予算を最大15億ドル(約1570億円)節約できるとしている。どのロケットを調達するかは未定だが、要件を満たすロケットは現状SpaceXのファルコンヘビーしか存在しないため、こちらが有力視されている。一方で、NASAは2月10日、建設予定の月ゲートウェイの最初の打ち上げロケットとして同じくファルコンヘビーを選定したことを発表している(Soraeの記事)。

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NASAの超大型ロケット「SLS」、エンジン燃焼試験に挑むも予定時間に達せず停止

AC0x01 曰く、

NASAがアルテミス計画に向けて開発を進める超大型ロケット「SLS」のエンジン燃焼試験が16日に実施されたが、目標としていた8分間に届かず、1分強でエンジンが停止してしまうトラブルに見舞われた(時事通信, 宙畑の記事, Slashdotの記事, Ars Technicaの記事)。

今回実施されたのは、SLSのコアステージの地上試験「グリーン・ラン」の最終段階にあたる「ホット・ファイア試験」。試験ではスペースシャトルでも用いられたSSMEが4基用いられた。NASAのブライデンスタイン長官は「燃焼時間は予定に満たなかったが、カウントダウン、エンジン点火には成功しており、計画前進に向け貴重なデータを得られた」として、早期に原因を特定して、再試験の必要性も含め今後の方針を決めるとしている。

ただし、今回の試験は本来は不具合が出ないはずの最終検証に近い位置づけのものとの話もあり、このトラブルにより2021年に予定されていたアルテミス計画の初打ち上げがさらに遅れる可能性が濃厚なことから、既にスケジュールも予算も大幅に超過しているSLSに政権交代に伴う見直し論が強まる可能性もある。

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NASA長官ジム・ブライデンスタイン氏、バイデン次期政権では慰留されても辞任する考えを示す

headless 曰く、

NASA長官のジム・ブライデンスタイン氏が8日、Aerospace DAILYのインタビューに答え、バイデン次期政権から慰留されてもNASA長官を辞任する考えを示した(Aviation Week Networkの記事The Vergeの記事)。

共和党から下院議員に出馬して3回当選し、3期目の途中下院議員を辞職してNASA長官に就任したブライデンスタイン氏だが、辞任は党派的な問題ではないそうだ。

ブライデンスタイン氏はNASAと米国の宇宙探査計画を今後も成功させていくため、大統領と密接な関係にある人物がNASA長官を務めるのが最良との考えを示す。政治家に転身した元海軍のパイロットで、科学的バックグラウンドがほとんどないブライデンスタイン氏がNASA長官として成功を収めることができたのも、ドナルド・トランプ大統領との密接な関係があったからだという。

NASAの探査計画は人類を再び月に送るアルテミス計画をはじめとして議会から超党派の支持を受けており、政権が替わっても継続していくことが見込まれる。しかし、誰が大統領になろうとNASA長官は政権から強く信頼されることが求められ、バイデン次期政権でブライデンスタイン氏はそれに該当しないとのこと。ブライデンスタイン氏はNASA長官として素晴らしい仕事のできる人がたくさんいるとも述べており、その中から政権と強固な関係を築ける人物が選ばれればNASAにとって最良だと考えているようだ。

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元NASA宇宙飛行士マーク・ケリー氏、米上院議員に当選

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11月3日に投票が行われた米上院議員補欠選挙(アリゾナ州)で、元NASA宇宙飛行士のマーク・ケリー氏(民主党)が当選を確実にした(AP Newsの記事Phoenix Business Journalの記事azcentralの記事The New York Timesの記事)。

ケリー氏は米海軍のパイロットとして湾岸戦争の砂漠の嵐作戦で39回のミッションを飛び、宇宙飛行士としては4回のスペースシャトルミッションで合計54日間宇宙に滞在している。スペースシャトルミッションではエンデバー最後のミッション(STS-134)を含む2回のミッションでコマンダーを務めた。1年近く連続して宇宙に滞在したスコット・ケリー宇宙飛行士とは一卵性双生児であり、2人は宇宙滞在における生物学的変化の研究対象にもなっている。

2011年には当時米下院議員だった妻のガブリエル・ギフォーズ氏が銃乱射事件で頭部に銃弾を受ける被害にあっている。ケリー氏はギフォーズ氏のリハビリを手伝うためSTS-134ミッション終了後にNASAを退職した。2012年にはアリゾナ州へ移り、2019年に次のミッションとして連邦議会を目指す考えを表明していた。

現職のマーサ・マクサリー上院議員(共和党)は米空軍の元パイロット。前回2018年の中間選挙では落選したが、同年死去したジョン・マケイン上院議員の後任としてアリゾナ州知事に指名されて上院議員を務めている。現地時刻4日正午過ぎの時点で開票率は83%となっており、開票は進んでいないようだ。両者の差は15万票弱だが、まだ数十万票が未集計とみらる。マクサリー氏側は負けを認めておらず、ケリー氏側からも特に公式な見解は出ていない。

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小惑星ベンヌでのサンプル採取に成功した探査機OSIRIS-REx、採取装置の蓋が閉まらない状態に

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小惑星「ベンヌ」でTouch-And-Go(TAG)サンプル採取に成功したNASAの探査機オシリス・レックス (OSIRIS-REx)だが、サンプルが大き過ぎて蓋が完全には閉まらない状態になっているようだ(プレスリリースAFPの記事時事ドットコムの記事)。

分析の結果、採取したサンプルは目標の60gを大きく超える400g程度とみられている。しかし、ロボットアームの端にある採取容器の蓋に大きめの物体がはまり込んでいるようで、蓋が完全には閉じ切らず、隙間からかなりの量のサンプルがこぼれていることも判明したという。

余分な動きでさらにサンプルがこぼれることを防ぐため、NASAは予定していたサンプルの質量分析やエンジン点火を中止し、サンプルのリターンカプセル格納に注力する。

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NASA探査機「オシリス・レックス」が小惑星へのタッチダウンに成功

AC0x01 曰く、

2016年に打ち上げられた小惑星からのサンプルリターンを目指すNASAの探査機「オシリス・レックス (OSIRIS-REx)」が、米東部時間20日夕方に、目的地である「ベンヌ」へのタッチダウンに成功した(NASAのプレスリリース, 毎日新聞の記事, NHKの記事, Slashdotの記事)。

オシリス・レックスは日本では米国版「はやぶさ」としても知られる探査機で、日本のはやぶさ同様に小惑星へのタッチダウンを行い、サンプルを回収することを目的としている。一方でサンプルの採取方法には、接地後に窒素ガスを地表面に吹き付け、舞い上がった砂粒や小石を採る独自の方式を採用していた。

なおタレこみ時点では、タッチダウン自体は成功が確認されているが、実際にサンプルが採取できたかはまだはっきりしておらず、確認には今後数日を要するとのこと。ベンヌも事前の想定より岩が多く、着陸地の選定は難航したが、最終的に「ナイチンゲール」と名付けられたクレーターからの採取が試みられた。地球への帰還は2023年9月を予定している。

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NASA、ノキアの月面LTE/4Gネットワーク敷設計画を承認。月面インフラ構築へ

NASAは10月15日、月開発のための「Tipping Point(転換点)」技術を持つ複数の企業との契約を発表した。その中には、Nokiaのアメリカ支社である「Nokia of America」の提案した月面にLTE / 4Gネットワークを敷設するプロジェクトも含まれており、1410万ドル(約15億円)の助成金を提供すると発表している(NASAベル研究所ITmediaAFP)。

この発表によれば、ノキアが提案したシステムでは遠距離かつ信頼性の高い月面上での通信をサポートするのだそうだ。ノキア傘下のベル研究所は、Twitterで月面通信に関する概要を説明している。それによると、ノキアが開発したLTEネットワークは、月面車の制御や月面におけるリアルタイム・ナビゲーション、高解像度のビデオストリーミングを実現する基盤となるという。

また宇宙での厳しい温度条件や真空状態、放射線などでも動作する能力と、打ち上げ時および月面着陸時の振動衝撃に耐える設計になっているとしている。このほか、ロケットの少ない空間に搭載できるよう小型化されているほか、厳しい電力や重量上の制限をクリアしているとしている。

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準惑星Ceresの光点は地殻下にたまった塩水が滲み出し、水分が蒸発したものだという結論

準惑星Ceres表面の明るく見える複数の領域について小惑星探査機Dawnミッションの科学者は、地殻の下にたまっている塩水が滲み出し、水分が蒸発したものという結論に達したそうだ(ニュースリリースNatureの記事コレクション)。

Ceresの明るく見える領域は2015年にDawnが到着するずっと前から、天体望遠鏡で光点として観測されていた。2015年にDawnが約13,600kmの距離から撮影した写真では光の反射率が高い物質で覆われた鉱脈になっていることが確認される。この物質は氷ではないかと予想されていたが、2017年~2018年のDawn最後のミッションCeres表面から約35kmまで接近する楕円軌道に入ったことで詳細なデータが得られ、大半が炭酸ナトリウムだと判明した。これは地表に滲み出た液体が蒸発した結果と考えられてはいたものの、液体の出所は不明のままだった。

最新の研究ではミッションの終わり近くにDawnが収集したデータを分析することで、大きな鉱脈のあるOccatorクレーターの地下約40kmの深さに広い範囲で塩水のたまっている場所が存在すると結論付けられた。氷衛星では惑星との重力の相互作用により内部で発生した熱により、氷の火山が噴出する。Ceresの場合はこのような作用を受けないが、2,000万年前のクレーター形成時の衝撃による熱で地表近くのみぞれ状の部分が溶け、鉱脈の元になったとみられる。さらにクレーター形成時の衝撃で深い割れ目が生まれ、温度が下がったのちも継続的に塩水が滲み出し続けることになったようだ。

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NASA、一部の天体に対する愛称使用の見直しを進める

NASAは5日、一部の天体について愛称の使用見直しを進めていることを発表した(NASAのニュース記事Houston Chronicleの記事Mashableの記事SlashGearの記事)。

天体の正式名称には記号的なものも多く、親しみやすい愛称で呼ばれることも多い。しかし、一見すると当たりさわりないと思われる愛称の中にも、無神経であったり、そればかりか有害なものがある。NASAでは多様性や公平さ、包括性を進める観点から非公式な用語の使用を見直し、愛称が不適切な場合は国際天文学連合(IAU)が定める正式名称のみを使用するとのこと。

NASAは手始めとして、ふたご座に位置する星雲 NGC 2392の愛称「Eskimo Nebula」(エスキモー星雲)や、おとめ座銀河団に含まれる2つの渦巻銀河 NGC 4567と NGC 4568の愛称「Siamese Twins Galaxy」(シャム双生児銀河)の使用を取りやめる。「Eskimo」は北極圏の先住民に押し付けられていた植民地主義的な用語と広くみなされており、ほとんどの公的文書では既に使われていないとのことだ。

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木星の雷、液体の水が存在できない高度で発生する

木星の雷がアンモニア水の雲により、これまで考えられていたよりも高い高度で発生することがNASAの木星探査機Junoの観測で判明したそうだ(ニュースリリース)。

木星の雷はVoyagerのミッションで1979年に初めて観測されて以来、地球の雷と同様に水が固体・液体・気体の3つの状態で同時に存在可能な温度条件(0℃付近)で発生すると考えられてきた。このような条件を満たすのは、木星を覆う雲の頂から45~65 km下になる。しかし、雲頂近くでフライバイしたJunoは、水の雲が存在する高度よりも25 km高い位置で発生する小ぶりで「奥行きの短い稲妻」(shallow-lightning)の観測に成功する。

この高度の温度は-88℃以下であり、純粋な水が液体で存在することはできない。そのため、上昇気流で吹き上げられた水の結晶(氷)にアンモニアが溶け込んで融点を下げ、アンモニア水溶液の雲が形成されるとみられる。ここでは落ちていくアンモニア水の粒と上昇してくる氷の粒が衝突し、雲に電荷が蓄積されていくことになる。地球上にアンモニア水の雲は存在しないため、驚くべき発見だったという。この発見についての研究成果はNatureに8月5日付で掲載された(論文アブストラクト)。

しかし、Junoのマイクロ波放射計は木星のほとんどの場所で大気中にアンモニアが存在しないことを確認しており、存在量の多い場所が移動していることも確認されているという。アンモニアのたまっている場所がどこかにあると考えられていたが、アンモニア水の雨だけでは説明がつかない。これについてJournal of Geophysical Research: Planetsに8月5日付で掲載された論文では、「みぞれ状のアンモニア水を核として外側を厚い氷の層が覆う雹」(mushball)が形成されるという説を提唱している(論文アブストラクト)。

mushballの核は3分の2が水、3分の1がアンモニアで構成されており、上昇するに従い氷が付着していく。上昇気流で支えられないほど大きくなると落下をはじめ、高度低下に伴って温度が上昇することで核が蒸発する。アンモニアはさらに沈み込んでいくため、Junoのマイクロ波放射計で測定できなくなるというわけだ。

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