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NASA、有人月着陸システムの契約を再び一時停止

NASA が SpaceX を選定した有人月着陸システム (HLS) の契約を再び一時停止したようだ (GeekWire の記事The Register の記事The Verge の記事)。

HLS 契約では 2 者と契約する意思を示していた NASASpaceX のみを選定したことから、候補となっていた Blue Origin と Dynetics が米会計検査院 (GAO) に抗議し、契約は一時停止した。GAO は 7 月 30 日に契約が適切との判断を示しているが、Blue Origin は抗議をエスカレートし、8 月 16 日に連邦請求裁判所で米政府を提訴している。

原告の Blue Origin と被告の米政府、被告側利害関係者の SpaceX が 19 日に共同で裁判所へ提出した文書 (PDF) によれば、NASA は 11 月 1 日まで契約を自主的に停止するとのこと。連邦請求裁判所の Richard A. Hertling 判事は同日、3 者の提出したスケジュールを承認し、10 月 14 日に口頭弁論を開くよう命じた (PDF)。

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NASA 監察総監室曰く、次世代宇宙服の開発は 2024 年中に人類を再び月へ送るアルテミス計画に間に合わない

NASA 監察総監室 (OIG) が 10 日発表した次世代宇宙服開発に関する調査報告書の中で、現状では 2024 年中に人類を再び月へ送るアルテミス計画に間に合わないとの見方を示している(報告書: PDFThe Register の記事The Verge の記事Space.com の記事)。

月面の有人探査では宇宙服と母艦接続用のハードウェアを含む船外活動ユニット (EMU) が必要だが、現在 NASA が使用している EMU はスペースシャトル計画で 45 年前に開発されたものだ。そのため、NASA は過去 14 年間にわたって次世代宇宙服技術の開発を進めており、5 年前には国際宇宙ステーション (ISS) やアルテミス計画での使用を目指す xEMU プロジェクトを開始している。NASA は宇宙服開発のため 14 年間で 4 億 2 千万ドルを費やしているが、2024 年 11 月までに宇宙で使用可能な xEMU を 2 人分製造する計画は困難に直面しているという。

開発スケジュールは予算不足や COVID-19 の影響、技術的困難による遅れで既に余裕はない。実際に 2 人分の xEMU が利用可能となるのは早くても 2025 年 4 月となり、その時点で次世代宇宙服の開発費用は 10 億ドルを超えると予想される。宇宙服開発の遅れで 2024 年中に再び人類を月面に送る計画は実現不可能となるが、計画に影響を与える遅延は宇宙服だけではない。OIG は昨年 11 月、アルテミス計画で使用するロケットや宇宙船の開発遅れにより 2024 年中の有人月探査実現は非現実的との見方を示しており、有人月着陸システム (HLS) 契約をめぐる抗議によりさらなる遅れも見込まれる。

OIG では NASA に対し、(1) 開発リスクを低減するための適切なスケジュール調整、(2) ハードウェア納入のほか、ゲートウェイや HLS など依存関係のあるプログラムで必要なトレーニングを統合したマスタースケジュールの開発、(3) ISS とアルテミス計画で使用する宇宙服の調達に向けた導入戦略を選定する前に次世代宇宙服の技術的要件が固まっていることを確実にする (4) ISS とアルテミス計画両方のニーズに合った次世代宇宙服導入戦略の開発、を勧告している。

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JAXA、タカラトミーらと共同で変形型月面ロボットを開発。2022年に打上げ予定

JAXAはタカラトミー、同社大学、ソニーと共同で変形型月面ロボットの開発を行ったそうだ。現在、JAXAはトヨタと協力して与圧式月面探査車「LUNAR CRUISER」の開発を行っているが、今回開発されたロボットは、LUNAR CRUISERの自動運転技術および走行技術を確立するため、月面走行に必要な画像データ等の取得を目的として開発されたものだという(JAXA同志社大学ニュースイッチITmedia)。

変形型月面ロボットは直径約8cmほどで重量は約250gとなっている。球が左右に分かれ車輪に変形、中央部分からセンサー部分が出てくるといった仕様のようだ。タカラトミーが関わっていることからトランスフォーマーなどとの声もネットではあるようだ。2022年に打上げ予定となっており、ispaceの月着陸船によって月面に輸送される予定となっている。

あるAnonymous Coward 曰く、

JAXAおよびタカラトミーが2016年より開発していた変形型月面ロボットが、2022年に打上げられる運びとなったようです。

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NASA、SpaceXとの有人月着陸システム契約を一時停止

NASAがSpaceXとの有人月着陸システム(HLS)契約を一時停止したそうだ(GeekWireの記事The Vergeの記事SlashGearの記事)。

NASAのHLS契約はSpaceXのほか、Blue Originを中心とした「国家代表チーム」とDyneticsの3者が候補になっていたが、NASAの今年度予算が要求額の4分の1しか認められなかったこともあり、4月にSpaceXのみが選定された。

しかし予算が縮小されたとはいえ、2者と契約する意思を示していたNASAがSpaceXのみを選定した過程に問題があったとして、Blue OriginとDyneticsが米会計検査院(GAO)に抗議している。Blue OriginがGAOに提出した文書(PDF)によれば、単独契約により競争や冗長性が失われること、SpaceXの独占により米国内の宇宙産業が危険にさらされること、NASAが予算の縮小をSpaceXのみに伝えていたことなどを問題として挙げている。

NASAの民間開発プログラムでは従来、複数契約で競争と冗長性を維持し、弾力性を確保してきた。NASA次期長官のビル・ネルソン元上院議員は、HLSプログラムでどのように弾力性を確保するのかマリア・キャントウェル上院議員から質問され、「競争は常に良いことだ」と答えている(キャントウェル氏のプレスリリース)。

GAOは100日以内に2社による抗議の是非を決定する。そのため、NASAではGAOの決定が出るまでSpaceXとのHLS契約を保留にする一方で、持続可能な月探査輸送サービス(LETS)の開発に向けた情報提供依頼書(RFI)を4月28日に発行した(NASAのニュース記事)。

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中国とロシア、独自の「国際月科学ステーション」の建設に向けて協力することに合意

ロシアの宇宙開発公社ロスコスモスのドミトリー・ロゴージンCEOと中国国家航天局の張克倹局長は9日、オンライン会議を開催し月に研究拠点を建設する計画で合意した(ロスコスモス新華網NHKCNN)。

この研究拠点「国際月科学ステーション」は月面や月の軌道上に実験、研究用の複合施設を建設。 月の探査・利用や月からの地球観測、基礎科学実験、技術検証など多分野・多目標の科学研究活動を行うための拠点となる。ロシア・中国ともに具体的なスケジュールなどについては触れられていないようだ。米国が主導している月探査「アルテミス計画」に対抗する意図があるものと見られている。

あるAnonymous Coward 曰く、

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210310/k10012906851000.html
https://www.cnn.co.jp/fringe/35167631.html
https://gigazine.net/news/20210310-russia-china-lunar-space-station/

ロスコスモスによると「国際月科学ステーション」は、月面か、月を回る軌道上、あるいはその両方に建設する計画で、将来、人が月に滞在することも視野に入れているという。日米欧によるアルテミス計画と中ロによる月計画、それぞれ別の道を歩むことになりそうだ。

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中国の月探査車、月面で奇妙な岩石を発見

headless 曰く、

中国の月探査車 玉兎2号は月の夜が明けて6日に探査活動を再開したが、前回の休眠に入る直前に奇妙な岩石を発見していたそうだ(Space.comの記事SlashGearの記事我們的太空の記事)。

探査チームが「里程碑 (一里塚)」と名付けたこの岩石は、石碑のような形で月面に立っている。大きさには触れられていないが、休眠地点へ戻れなくなる危険を冒してまで回り込んで観察した探査チームの盛り上がり具合からみて、それなりに大きなものだったようだ。

我們的太空の記事では何億万年も前から月の歴史を見守っていたような顔で月面に立っていたと表現されているが、その角ばった形は風化の進んでいない比較的若い岩石であることを示し、立ち上がったのも比較的最近のこととみられる。

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月からのサンプルリターンを目指す中国の嫦娥5号、月面で表土や岩石の採取活動を開始

headless 曰く、

中国国家航天局(CNSA)は2日、月探査機嫦娥5号の着陸・上昇機が月面に着陸し、表土や岩石の採取活動を開始したと発表した(CNSAのニュース記事The Vergeの記事Ars Technicaの記事CNSAのニュース記事中国語版)。

嫦娥5号の軌道・帰還機と分離した着陸・上昇機は日本時間2日0時11分、リュムケル山北部の北緯43.1度西経51.8度付近に着陸した。今後、月面の表土や岩石のサンプルを2kgほど採取し、12月中旬に地球へ持ち帰ることを目指している。帰還時には上昇機が上昇して軌道・帰還機とランデブーし、サンプルを受け取った帰還機が分離して地球へ帰還するという。ミッションが成功すれば44年ぶり、中国としては初めて月から物質を持ち帰ることになる。

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NASA監察総監室曰く、2024年中に人類を再び月へ送るというアルテミス計画のスケジュールは非現実的

2024年に人類を再び月に送るという、NASAが掲げるアルテミス計画の目標に対し、NASA監察総監室(OIG)が現実的ではないとの見方を示している(報告書: PDFSlashGearの記事)。

アルテミス計画は、現在NASAが抱える困難な問題をまとめたOIGの報告書「2020 Report on NASA's Top Management and Performance Challenges」の1番目に挙げられている。報告書によれば、月や火星に到達するための有人探査能力の開発は現在NASAが進める最も野心的かつ費用のかかる活動だという。NASAはSLSロケットやOrion宇宙船などの開発を進めているが、計画は遅れている。

COVID-19パンデミックの影響で施設が閉鎖されるなどさらに計画は遅れ、費用はかさんでいるが、議会はNASAが要求した予算の半分以下しか認めていない。OIGでは2024年中に宇宙飛行士を月に着陸させることは困難だと考えているが、大幅な遅れを防ぎ、2030年代に火星へ到達するためには、安定した適時の資金調達に加え、大統領および議会、NASAの強く一貫した継続的なリーダーシップが必要だという。

NASAはその一環として、有人探査計画の長期的な実際の費用を判断すること、現実的なスケジュールを設定すること、システム要件とミッション計画を定義すること、国際的なパートナーシップを構築または強化すること、民間の宇宙技術を活用することが必要となる。OIGではこれらの問題でNASAが苦労するのを過去10年にわたって見てきたが、加速したアルテミス計画のタイムテーブルが難題をさらに悪化させるとみられるとのことだ。

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NASAのロケットの残骸とみられる小惑星、一時的な地球の衛星になる

NASAのロケットの残骸とみられる小惑星「2020 SO」が地球の重力に捉えられ、一時的な地球の衛星になったそうだ(JPL Newsの記事)。

8月に発見された2020 SOは、その軌道や地球への接近速度から1966年にNASAが月着陸機Surveyor 2の打ち上げに使用したCentaurロケットの第2段である可能性が指摘されている。その後、NASAが資金提供するCatalina Sky SurveyやESAのOptical Ground Stationなどによる過去3か月にわたる170件以上の観測データを分析した結果、2020 SOは太陽放射を受けて軌跡が大きく変わっており、小惑星ではなく低密度の物体であることが判明したという。

2020 SOは11月8日、地球の重力がおよぶヒル圏へ緩やかに引き込まれており、2021年3月までおよそ4か月にわたって地球を周回する軌道上を進むと予測されている。地球周回軌道を離脱するまでに2020 SOは2回地球を回り、12月1日には地球に最接近する。この間、詳細な観測が可能になる天文学者は、実際に2020 SOが宇宙時代初期の遺物であるかどうかを確認するため分光法を用いて組成を調査するとのことだ。

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NASA、月面での荷下ろしソリューションを募集

headless 曰く、

NASAが2024年に人類を再び月へ送るアルテミス計画に向けて、月面で貨物輸送機の着陸機から荷下ろしをするためのソリューションをHeroXで募集している(NASAの告知募集要項SlashGearの記事)。

荷下ろしシステムは自律的または半自律的に動作し、大きさの異なるペイロードや民間着陸機に対応する柔軟性が求められる。大気がない、温度変化が激しい、重力が小さいといった点や、摩耗性のある塵や平坦ではない地形などへの配慮も必要だ。技術的成熟レベル(TRL)は3~4になると見込まれるが、より低いTRLも許容される。また、重要なインフラから離れた地点へ着陸するため、利用地点への運送能力搭載も望ましい(必須ではない)。このほか地球帰還機への積み込みや、クルーによるオーバーライドを可能にするオプションも望ましいとのこと。

ペイロードの大きさは重量別に2t未満・2~8t・8~12tという3つのクラスに区分される。荷下ろしシステムはペイロードに含めて着陸機で月面に送ることになる。そのため、荷下ろしシステムは打ち上げ機のペイロードフェアリング内に収まる(直径5~8m、重量3~5t)必要がある。何度も繰り返し使用できるシステムであればペイロードの大半を占めてもよく、コストを正当化できるだけのシステムならより大きな着陸機で送る可能性もある。逆に小さければ毎回送るという方式も認められる。

募集は18歳以上の個人またはチームが対象で、米政府による制裁の対象になっていない国の出身者であれば国籍は問わない。賞金総額は最高25,000ドル。1位が最高10,000ドル、2位(2名/チーム)が各最高4,500ドル(合計9,000ドル)、3位(3名/チーム)が各最高2,000ドル(合計6,000ドル)となる。締め切りは東部時間2021年1月19日17時(日本時間20日7時)、1月19日から3月9日まで審査が行われ、3月16日に受賞者が発表される。

現在の地球における輸送システムは規模が大きく、月に持っていくのは容易ではない。NASAでもいくつかのコンセプトやプロトタイプを開発しているが、コストや大きさ、シンプルさといった面で最適化されていないという。将来的には月面での輸送システムを拡大する計画だが、その前に一般からのアイディアを募集することで、将来の開発の方向性を示すとのことだ。

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NASA、月面の日の当たる場所で水を検出

headless 曰く、

NASAは10月27日、赤外線天文学成層圏観測装置SOFIAの観測により、水が月面の日の当たる場所で検出されたことを発表した(プレスリリース論文動画)。

月面では常に日の当たらない極付近のクレーター内部に氷の状態で水が存在することが確認されているが、日の当たる場所で水が存在し続けることは難しいと考えられていた。一方、NASAの土星探査機カッシーニや彗星探査機ディープインパクト、インドの月探査機チャンドラヤーン1号などのミッションでは、日の当たる場所でも水の特徴を示す吸収スペクトルのピークが波長3マイクロメートル付近で観測されている。ただし、この吸収スペクトルは水分子以外の水酸化物も共有するため、水分子が存在するのかどうかは不明だった。

NASAとドイツ航空宇宙センター(DLR)が共同開発したSOFIAはボーイング747SPに直径2.7mの反射望遠鏡を搭載した空飛ぶ天文台で、赤外線を吸収する大気の99%よりも高い成層圏からの観測が可能だ。SOFIAに搭載されている赤外線カメラFORCAST(Faint Object infraRed CAmera for the SOFIA Telescope)は波長5~8マイクロメートルをカバーしている。地球からも見える南半球のクラビウスクレーター付近をSOFIAで観測し、データを分析した結果、水酸化物とは共有されない水分子のスペクトルシグネチャーである波長6マイクロメートル付近のピークが確認されたとのこと。

観測地点での水の濃度は100~412ppmであり、月面の広い範囲で表土1m2あたり12オンスボトル(約355ml)1本相当の水が存在する可能性もある。厳しい月面の環境で水がどのように保持されているのか、SOFIAによる観測で知ることはできないが、隕石による衝撃で形成されたガラスの内部に封じ込められているか、表土の粒子の間や割れ目の中に封じ込められているとみられるとのことだ。

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2024年の月旅行、何を持っていく?

NASAが1月から段階的に実施しているSLSロケットコアステージの「Green Run」テストが終盤となったのに合わせ、月旅行に持っていきたい私物の写真を募集する#NASAMoonKitキャンペーンを開始した(特設ページSlashGearの記事動画)。

SLSロケットは2024年に人類を再び月に送るアルテミス計画での使用が予定されており、Green Runテストは2021年の無人テストフライト「Artemis I」に向けて行われているものだ。

キャンペーンに参加するには自分が月旅行に持っていきたい物の写真を撮影し、ハッシュタグ「#NASAMoonKit」を付けてInstagram/Twitter/Facebookに投稿すればいい。Instagramのみ動画でも参加できる。撮影する持ち物の数や大きさは特に制限されていないが、国際宇宙ステーション(ISS)にクルーが持っていくことのできる私物キットのサイズ(12.7cm×20.32cm×5.08cm)に収める「Expert Mode」も提示されている。

キャンペーンで特に賞品などは用意されておらず、NASAの目に留まればNASAのソーシャルメディアアカウントやGreen Runのライブ中継でシェアされるという。参加資格は成年者または、保護者の合意を得たか、独立した未成年者で、いずれの場合も13歳以上である必要がある。写真や動画は投稿者が自分で作成する必要があり、第三者の権利を侵害するものや不適切な内容は禁止される。キャンペーンの参加者は米政府に対し、無償で非排他的な使用権を認めることになる(参加要件)。

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NASA、月面の発電所から資源採取場所や処理施設に電力を供給するソリューションを募集

headless 曰く、

NASAが月面の発電所から1km以上離れた場所の資源採取場所や処理施設に電力を供給・保存・管理するソリューションを募集する「Watts on the Moon Challenge」をHeroXで実施している(募集要項Mashableの記事SlashGearの記事)。

月面では太陽エネルギーが豊富に得られる一方、350時間連続で夜が続く。そのため、昼と夜の大幅な温度変化への対応も必要となる。今回募集されているのは、#1)移動式プラットフォームで水分を含むクレーター内の表土を採取、#2)クレーター内の施設で供給される表土を加熱して水を抽出・浄化、#3)クレーター外のテスト施設で供給される表土を加熱して酸素を抽出、という月面における3つのミッション活動への電源供給だ。

発電所はクレーターの縁に設置され、表土の採取場所や処理施設の設置場所はそこから1km以上離れた位置となる。#1の移動式プラットフォームが採取場所まで移動するには10時間を要し、電源供給のために発電所まで戻る場合はその都度片道10時間を要する。#2と#3で電源供給に移動式プラットフォームを使用する場合の移動時間は#2が片道10時間、#3が片道1時間となる。

それぞれ供給する電力としては、実際の作業やプラットフォームの移動に使用する電力のほか、#1と#2では機材や移動中のプラットフォームを低温から保護するための電力も必要となる。発電所は活動開始から少なくとも300時間は夜にならない場所に設置され、#1の作業時間は100時間、#2の施設稼働時間は最大300時間。#3の酸素抽出処理は昼の間だけ行われるが、高温となるコンポーネントの劣化を防ぐため709時間の昼夜サイクルを通して稼働し続ける必要があるとのこと。

募集はコンセプトデザインや技術的詳細などの書類により選考するフェーズ1と、提案したソリューションを実際の形にしてNASAの施設などでテストするフェーズ2、のように2段階で行われるが、フェーズ2はフェーズ1で有望なコンセプトがあった場合にのみ実施されるとのこと。ただし、フェーズ1に応募せず、フェーズ2にのみ応募することも可能だという。

フェーズ1の賞金は得点が合格ラインを上回ったチームのうち、3つのミッション活動別得点1位にそれぞれ10万ドル、次に得点の高いチーム(最大4チーム)にそれぞれ5万ドルが授与される。フェーズ2の賞金は合計で最大450万ドルとなる。応募可能な個人は米国市民または米国永住者のみ、団体は米国で設立されて米国に主な拠点を置く団体のみで、外国人の場合は応募可能な団体の従業員や学生などに限って参加可能だ。

フェーズ1は2021年3月25日締め切り、5月20日に結果が発表される。フェーズ2は2021年6月1日受付開始で2023年9月1日に結果発表という日程が仮に設定されている。

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月面の放射線量は1日当たり1369マイクロシーベルト。およそ2か月の滞在が限度。中独研究

人が月面に滞在できる期間は2か月が限度であるようだ。中国・ドイツ合同研究チームが、Science Advancesに発表した内容から分かった(AFP)。

中国の月探査機「嫦娥(Chang'e)4号」が得たデータによると、月面の放射線量は、1日当たり1369マイクロシーベルトあったという。国際宇宙ステーション(ISS)内部よりも2~3倍と高いことから、宇宙飛行士の被曝量を考慮すると滞在期間は「およそ2か月が限度」であるとしている。対処法としては、月面に建築物を作り、その建築物を土壌で覆うことにより、滞在期間を延ばすことができるとしている。

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NASA、月の表土や石の価格見積を民間企業から公募

NASAが月の表土や石を民間企業から購入するため、見積を公募している(NASA長官のブログ記事公募情報SlashGearの記事The Registerの記事)。

公募は2024年に人類を再び月へ送るアルテミス計画に向けたもので、2024年以前の完了を目指す。契約企業は月面で採取した50g~500gの表土や石に採取時の写真および位置情報を添え、その場で所有権をNASAに移転する。月面であれば採取場所はどこでもよく、品質も問われない。選定基準としては「低価格、技術的に許容可能」とされており、米企業に限らず世界の民間企業から1社以上を選定する計画だ。

代金は契約の決定時と打ち上げ時にそれぞれ10%が支払われ、残りの80%は完了時の支払いとなる。所有権の移転後はNASAがどのように回収するのかを決定するため、契約企業が地球に持ち帰る手段を用意する必要はない。なお、NASAが支払うのは表土や石の代金のみで、機材の開発や打ち上げ・着陸などの費用は支払われない。

NASA長官ジム・ブライデンスタイン氏によれば、民間企業の活用により持続可能で革新的、低予算の月探査が実現可能だという。今回の公募は月の表土や石を入手することが目的ではないようで、宇宙物体登録条約や宇宙条約、その他宇宙に関する国際法を順守しつつ宇宙資源の採取や利用に関する政策を実践に移し、全人類に利益をもたらす新しい時代の探査と発見を加速するものとのことだ。

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払い落すのが難しい月の塵、電子ビーム照射で効率よく除去できるという研究成果

headless 曰く、

こびりついた月の塵に電子ビームを照射することで、効率よく除去できるという研究成果をコロラド大学ボルダー校やNASAなどの研究グループが発表した(CU Boulder Todayの記事SlashGearの記事[1][2]論文アブストラクト)。

月の塵は月の表土であり、割れたガラスのようにギザギザした研磨性のある細かい粒子だ。粒子は太陽放射にさらされて帯電しているためブラシなどで払い落すことは困難であり、宇宙服や太陽光パネル、ヘルメットなどあらゆる表面にこびりつき、機器を損傷する可能性がある。そのため、月探査の障害の一つとされ、さまざまな軽減策が研究されているという。

最近の研究では月の塵が静電気の力で自然に移動していることが示唆されており、塵の軽減に応用できる可能性がある。今回の研究ではNASAが製造した月の模擬土を用い、真空チャンバー内でさまざまな条件の実験を行っている。その結果、電子ビームの照射で負の電荷が蓄積されることで粒子同士が反発し、表面から離れていくことが確認されたとのこと。

塵の層の厚みによって結果は異なるが、100秒以内に平均で75~85%の清浄度が達成され、宇宙服のサンプルとガラスの表面で違いはみられなかったそうだ。今後の研究では最後に残った塵の層の除去と紫外光を使用する代替の方法に注力していくとのことだ。

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JAXAとトヨタ、与圧式月面探査車の愛称を「LUNAR CRUISER」に決定

JAXAとトヨタは8月28日、両者が共同研究を進める与圧式月面探査車「有人与圧ローバ」の愛称を「LUNAR CRUISER」に決定したことを発表した(プレスリリースSlashGearの記事)。

LUNAR CRUISERという愛称は、関係者や一般の人に親しみを持ってもらいたいという想いや、トヨタのLAND CRUISERの「必ず生きて帰ってくる」という精神や品質・耐久性・信頼性を月面探査車にも引き継いでいきたいという想いを込めたものだという。

JAXAとトヨタは昨年3月、国際宇宙探査ミッションでの協業の可能性を検討していくことに合意し、同年7月には具体的な与圧式月面探査車の共同研究に着手した。さまざまな業種間で将来の月面社会に関する意見交換を行う勉強会も開催しているとのこと。NASAは再び人類を月に送るアルテミス計画で与圧式月面探査車の開発を日本へ委任する方針を示しており、JAXAとトヨタが開発することになるとみられている。

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NASAが月面で使用する与圧式有人探査車、トヨタが製造する可能性

taraiok 曰く、

NASAのアルテミス計画にJAXAが協力することに伴い、宇宙飛行士が月面での移動に使用する与圧式探査車を日本側で開発することになるようだ(Ars Technicaの記事)。

この件はNASAのエンジニア、Mark Kirasich氏がSolar System Exploration Research Virtual Insititute(太陽系探査研究バーチャル研究所)のオンラインセッションで明らかにした。NASAはかつて電気駆動式の月面用与圧式探査車を開発していたが、スケジュールの遅延に加えて予算を大幅にオーバーしたため、計画は2010年に中止になったそうだ。この探査車は宇宙飛行士が180日ほど月面に滞在する計画の一部だったという。

NASAはこの探査車の開発をJAXAとそのパートナーであるトヨタに委任する前提でいるようだ。Kirasich氏によれば、現政権は主要な月面探査の要素にJAXAが関わることを重視しており、日本とその自動車産業は探査車の開発に向いているとのこと。NASAは日本が与圧式探査車を開発できるよう、すでに技術的な協力を進めているといった発言もあったようだ。

該当部分は動画の30分52秒以降。具体的な企業名は出てこないが、JAXAとトヨタは昨年3月、月面で使用する「有人与圧ローバ」の開発で協力することを発表しており、昨年7月には具体的な共同研究に着手している。

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NASA、2024年に月面で使うトイレの設計コンテストを開始

NASAは25日、2024年に人類を再び月へ送るアルテミス計画に向け、月着陸機に組み込むトイレの設計コンテスト「Lunar Loo Challenge」をHeroXで開始した(募集要項Junior部門募集要項The Vergeの記事SlashGearの記事)。

月トイレは微小重力下と月面の重力下の両方で機能する必要があり、コンパクトかつ男女共用で、身長約147cm~196cm、体重約48kg~132kgのクルーに対応する必要がある。大小便のほか、下痢や嘔吐、月経への対応も必要だ。嘔吐物は嘔吐袋に格納すればよいが、クルーが便器に頭を突っ込まなくてもよい設計にはボーナスポイントが与えられる。

既にNASAでは現在宇宙で使用しているトイレをベースとした月面対応も検討しているため、応募にあたっては異なる技術を使用する必要がある一方で、今後2~3年で完成できるよう、技術的成熟度にも配慮する必要がある。クルー2人が14日間使用できる容量で臭気や汚染物質が室内に漏れ出さないこと、5分以内に次の人が使えるようになること、クルーが真空にさらされないこと、といった要件も記載されている。

応募締め切りは8月17日。18歳以上を対象にした「Technical」部門と、18歳未満を対象にした「Junior」部門が設定され、米国の制裁対象になっていない国の個人またはチームで参加可能だ。Technical部門は賞金総額35,000ドル、Junior部門では賞金の代わりに認定証やNASAロゴ入りグッズのほか、宇宙飛行士とのビデオ通話といったミステリー賞も用意されるとのことだ。

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土星の衛星タイタンが従来の推定よりはるかに速く土星から遠ざかっているという研究成果

NASAとイタリア宇宙機関などの研究グループの研究成果によると、土星の衛星タイタンは従来考えられていたよりはるかに速く土星から遠ざかっているそうだ(JPL Newsの記事論文アブストラクトSlashGearの記事The Registerの記事)。

今回、研究グループはNASAの土星探査機カッシーニが撮影した写真を用い、背景に写った恒星をマッピングしてタイタンの位置を追跡した。さらにカッシーニがタイタンに最接近(フライバイ)した際に地球へ送った電波を用い、信号の周波数変化からタイタンの軌道の拡大を推定。これら2つのデータセットにより、タイタンは年に約11cmの速さで土星から遠ざかっていることが判明した。これは従来考えられていた速度の100倍に相当するという。

衛星が惑星を周回する軌道上を進む際、衛星の重力に引かれて惑星に一時的な膨らみが生じ、元に戻る。この繰り返しによるエネルギーが衛星に送られることで衛星は外側に押し出され、月の場合は年に約3.8cmずつ地球から遠ざかっている。土星は太陽系初期の46億年前に形成されたと考えられているが、土星の環や80以上の衛星が形成された時期は明確になっていない。現在のタイタンは土星から約120万kmの距離にある。今回判明した速度は、タイタンがこれまで考えられていたよりも土星にずっと近い位置で形成されたことを示唆し、土星系がずっと速く拡張していることを意味する。

従来、衛星が惑星から遠ざかる速度は惑星から遠いほど遅くなると考えられていた。しかし、今回の論文執筆者の一人は4年前、惑星からの距離にかかわらず同様の速度で衛星が遠ざることが示す研究成果を発表している。今回の発見はこの理論を裏付けるものとなる。新しい理論は衛星と惑星の相互作用が従来考えられていたよりも顕著になる可能性を示し、太陽系外を含む幅広い衛星系や連星系にも適用できる可能があるとのことだ。

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