
アゼルバイジャン国防省は19日に声明を出し、アルメニア系が多く暮らす係争地ナゴルノカラバフで戦闘状態に入ったと発表した。国防省は「局地的な対テロ作戦」と説明している。この声明では、アルメニア軍がアゼルバイジャン軍陣地に対して組織的な砲撃を行い、地雷除去された地域に地雷を再設置するなど、敵対行動を行っているとし、地雷による爆発で民間人が死亡、軍人が負傷した出来事が発生したと主張している(
アゼルバイジャン国防省、
日経新聞、
時事ドットコム)。
一方のアルメニア側は、問題となっているナゴルノ・カラバフ(アルツァフ共和国)に対しては軍事的に支援する気はなく、ナゴルノ・カラバフの問題は国際社会、特にロシアが適切な措置を講じるべきだと述べ、干渉しない方針を示している模様。なお、20日の時事ドットコムの報道によると地住民2人を含む27人が死亡、約200人が負傷したとされる(
航空万能論GF、
時事ドットコム)。
アゼルバイジャンとアルメニア両国はソ連時代にアゼルバイジャン共和国の自治州だったナゴルノ・カラバフをめぐって対立を続けている。旧ソ連の崩壊後、この区域はアゼルバイジャン領となっているが、アルメニア系の住民が独立を求めて実効支配していた。
2020年ナゴルノ・カラバフ紛争ではトルコの支援を受けたアゼルバイジャンが事実上の勝利を納め、アルメニア側が実効支配地域の大半を引き渡す内容で停戦合意していた。アルメニア側の支配地域には、停戦を仲介したロシアの平和維持部隊が駐留していたが、ロシアとウクライナが戦争状態になると、同区域でのロシア側の影響力が弱まっていた。実効支配地域の多くを失う形となったアルメニアはロシアの停戦仲介に不満を示し、最近はロシアとの疎遠化が目立っていた(
産経新聞、
朝日新聞)。
アゼルバイジャン側は自国の後ろ盾であるトルコと、ナゴルノカラバフに平和維持部隊を送るロシアには通報したと説明している。ロシア外務省のザハロワ情報局長は「アゼルバイジャン側と連絡を取っている」と述べ、自制を促している。
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