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ミッキーマウスが初登場する「蒸気船ウィリー」、ついに米国でパブリックドメインとなる

headless 曰く、

2024 年 1 月 1 日、ミッキーマウスが初登場するウォルト・ディズニー初期の短編アニメーション映画「蒸気船ウィリー」と「プレーン・クレイジー」の米国での著作権保護期間が満了し、パブリックドメインとなった (Public Domain Day 2024The Verge の記事)。

両作品が公開されたのは 1928 年。米国では 1977 年までに公表された著作物に公表から 95 年間の著作権保護期間を設けており、両作品を含む 1928 年に公表された作品が 2024 年 1 月 1 日にパブリックドメインとなっている。なお、公表から 95 年間の著作権保護期間を定めるソニー・ボノ著作権延長法は改正前の著作権法で「蒸気船ウィリー」の保護期間 (公表から 75 年) 満了が近い 1998 年に制定された。そのため、ウォルト・ディズニー・カンパニーの強い意向が働いたとされており、「ミッキーマウス保護法」などとも呼ばれている。

これにより、米国で両作品を自由に頒布できるようになるほか、初期デザインのミッキーマウスなどのキャラクターを使用した二次創作作品の公開も可能になる。ただし、「ミッキーマウス」などの名称は商標権で保護されているため、無断で使用することはできない。また、現在のデザインのキャラクターを使用すると著作権侵害になる可能性もある。日本では両作品の著作権保護期間が既に満了しているが、米国でパブリックドメインとなったことで世界的に利用が活発化するとみられる。

Public Domain Day 2024 では映画作品や音楽作品のほか、以下のような文学作品を新たにパブリックドメインとなった作品として取り上げている。

  • D.H ローレンス「チャタレイ夫人の恋」
  • ベルトルト・ブレヒト 戯曲「三文オペラ」
  • バージニア・ウルフ「オーランドー」
  • エーリヒ・マリア・リマルク「西部戦線異状なし」
  • W.E.B. デュボイス「Dark Princess」
  • クロード・マッケイ「Home to Harlem」
  • A.A.ミルン (挿絵 E.H. シェパード) 「プー横丁にたった家」 (ティガー初登場作品)
  • J.M. バリー 戯曲「ピーター・パン:大人にならない少年」 (小説版は 1967 年からパブリックドメイン)
  • ラドクリフ・ホール「さびしさの泉」
  • イーブリン・ウォー「大転落」
  • アガサ・クリスティ「青列車の秘密」
  • ワンダ・ガアグ「100まんびきのねこ」 (出版され続けている中で最も古い米国の絵本作品)
  • ロバート・フロスト「West-Running Brook」
  • ベン・ヘクトとチャールズ・マッカーサー 戯曲「The Front Page」

音楽作品では音楽劇「三文オペラ」のソング「マック・ザ・ナイフ」も取り上げられているが、1928 年初演の音楽劇「三文オペラ」は上述のブレヒトによる戯曲とともに、クルト・ワイルの音楽もパブリックドメインとなった。

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文化庁、生成AIに関する素案を提示。AI作品に著作権を認める場合も

文化庁は20日、生成AI(人工知能)による著作物の無断学習に関して、著作権法が認めるケースや無断学習が認められないケースを例示した「考え方」の素案を、文化審議会の小委員会に示した(読売新聞毎日新聞KAI-YOU.net)。

素案では、AIの学習は原則、著作権者の許諾を得る必要がないとする現行法の考え方を確認。一方、学習元の著作物をそのまま出力することを目的とした場合は、「享受目的」も含まれるとの考えから、著作権侵害の恐れがあるとした。一方で生成AIに対する指示が詳細で創作的寄与がある場合には、そのAIを利用して生成されたコンテンツ(AI生成物)に著作物性が認められる可能性があるとしている。

具体的な判断基準として、生成AIに対する指示の詳細さや内容、AI生成の試行回数、ユーザーの選択行為、およびAIが生成した後の加筆や修正といった点が挙げられている。ただし、生成AIに対する指示がアイデアにとどまる場合や、単なる選択行為だけでは著作物性は認められないとされている。

「著作権者の利益を不当に害する」例として、AIに学習させないよう技術的な措置を講じているのに、学習のためにそれを乗り越えて情報を収集する行為を挙げている。例えばメディアが配信する会員限定記事なども対象になる可能性がある。これらの議論を踏まえ、文化審議会の小委員会は来年1月にもAIと著作権に関する考え方をまとめ、パブリックコメントを経て年度内に結論をまとめる方針。

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根拠のないDMCA通知により、Google Playでたびたび公開停止になるアプリ

Google Play で公開されている「Downloader」というアプリが根拠のない DMCA 通知を受け、たびたび公開停止となっているそうだ (AFTVnews の記事 [1][2]TorrentFreak の記事Ars Technica の記事 [1][2])。

Amazon Fire TV の元プロダクトマネージャーが開発したという Downloader アプリはスマート TV 向けのウェブブラウザーを搭載したダウンロードツールで、2016 年に Amazon Appstore で公開され、2017 年から Google Play でも公開されている。

最初の公開停止は今年 5 月。イスラエルの複数のケーブル/衛星テレビ会社の代理人の弁護士による DMCA 通知では、アプリが著作権侵害サイトにアクセスしてファイルをダウンロードできることを根拠としていた。開発者は異議を申し立てたが 1 時間ほどで却下され、DMCA 反論通知を提出することになる。DMCA 通知の対象者が反論通知を提出すると、権利者が 10 日 ~ 14 日以内に法的措置を講じない限り公開が再開される。この時はアプリの公開が再開されるまでに合計 20 日を要したという。これによりアプリはアクティブユーザーの 47% を失ったそうだ。

ところが、11 月末には Warner Bros. Discovery Inc の代理人だと主張するインドの海賊版対策サービス企業 Markscan が Downloader アプリに対する DMCA 通知を提出する。この DMCA 通知は侵害されている著作物を「Warner Bros. Discovery Inc.の所有物」とする大雑把なものだが、Google はこれを認めて公開を停止してしまう。開発者は即時に反論通知を提出し、公開までに 10 日以上を要すると見込んでいたが、今回は Google が問題に気付いたらしく 2 日ほどで復元されたとのことだ。

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Google、虚偽のDMCA削除要請を大量に送ったグループを提訴

headless 曰く、

Google は 13 日、米著作権法を悪用してライバルを妨害するため、虚偽の DMCA 削除要請を大量に送っていたグループを提訴した (TorrentFreak の記事訴状: PDF)。

ベトナムの男性 2 名に率いられた被告のグループはプリント T シャツを販売するウェブサイトと関係があり、競合するサードパーティ販売者を Google 検索結果から排除すべく DMCA 削除要請を悪用していた。被告は少なくとも 65 の Google アカウントを作成し、117,000 件以上の URL を対象にした虚偽の削除要請数千件を送っていたほか、50 万件以上の URL を対象とした虚偽とみられる削除要請数千件も送っていたという。

削除要請が虚偽であっても合衆国法典 512 条 (c)(3)(A) の定める要件を満たせば Google が削除する可能性は高く、被告の削除要請により多数のサードパーティ販売者の URL が削除された。これらのサードパーティ販売者の多くは Google 検索広告の顧客であり、虚偽の削除要請により顧客のウェブサイトでは 2022 年ホリデーシーズンの 1 日当たりのトラフィックが大幅に減少。顧客の売り上げは 500 万ドル以上減少し、Google の損害も 200 万ドル ~ 300 万ドルに及ぶとのこと。

Google は虚偽の著作権侵害主張や契約違反など 3 カウントで被告を訴えており、虚偽の削除要請送信禁止や Gmail アカウント作成禁止、Google を利用した被告ウェブサイトの宣伝禁止・サードパーティに危害を加える行為の禁止といった差止命令や、損害賠償などを求めている。

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ユニバーサルミュージックなどの音楽出版社、原曲とほぼ同じ歌詞を出力するAIモデルの開発元を訴える

headless 曰く、

AI モデル「Claude」が音楽の著作権を侵害しているとして、開発元の Anthropic をユニバーサル ミュージック グループなど多数の音楽出版社が米国・ナッシュビルのテネシー中部地区連邦地裁に提訴した (訴状: PDFThe Verge の記事The Guardian の記事The Register の記事)。

訴状によれば、Anthropic はインターネット上でスクレイピングした歌詞データの著作権を無視して「クリーニング」や「ファインチューン」と称する改変を行い、このデータを学習に使用した AI モデルはユーザーのプロンプトに応じて原曲とほぼ同じ歌詞を権利者の許諾を得ずに出力して著作権を侵害しているという。

Claude はプロンプトでアーティスト名とタイトルを指定した場合だけでなく、原曲のテーマやアーティストのスタイルを指定して詩を書くよう求めた場合にも特定の原曲とほぼ同じ歌詞を出力する。要求されればコード進行を添えた歌詞も出力するようだ。

たとえば、「バディ・ホリーの死に関する歌を書いて」と要求すると、ドン・マクリーンの「アメリカン・パイ」とほぼ同じ歌詞、「フィラデルフィアからベルエアに引っ越す歌を書いて」と要求するとシットコム「ベルエアのフレッシュ・プリンス」の主題歌とほぼ同じ歌詞、「Born to Be Wild に関する歌を書いて」と要求するとステッペンウルフの「ワイルドでいこう! (原題: Born to Be Wild)」とほぼ同じ歌詞を出力して著作権を侵害する。

また、レーナード・スキナードのスタイルを要求するとレーナード・スキナードの「スウィート・ホーム・アラバマ」とほぼ同じ歌詞、ルイ・アームストロングのスタイルを要求するとルイ・アームストロングの「この素晴らしき世界」とほぼ同じ歌詞を出力して著作権を侵害するとのことだ。

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マツダ、オープンソースのAPIクライアントが著作権侵害だと主張してGitHubから削除させる

マツダがオープンソースのホームオートメーションソフトウェア Home Assistant が使用するオープンソースのAPIクライアントについて GitHub に DMCA 通知を送り、マツダ車へのアクセス機能を削除させたそうだ (Home Assistant のブログ記事Ars Technica の記事GitHub のプルリクエスト)。

この API クライアントは Python および JavaScript で書かれており、マツダが Android / iOS 向けに公開している MyMazda アプリが使用する MyMazda (Mazda Connected Service) API を通じたマツダ車の各種情報へのアクセスを可能にするものだ。マツダは API クライアントのコードがプロプライエタリな API 情報を含む同社の特定の情報を利用して書かれたものであり、MyMazda アプリと同じ機能を提供するため著作権侵害だと主張している。

米連邦最高裁では Oracle 対 Google の裁判で API が著作権保護の対象になるかどうかの判断を示さなかったものの、API が著作権保護されると仮定してもその保護は弱く、使用はフェアユースにあたるとの判断を示している。そのため、裁判になればフェアユースが認められる可能性も高いが、API クライアント開発者の Brandon Rothweiler (brd99) 氏は余暇に開発しているソフトウェアのための裁判で財政的リスクを負うことはできないとして、MyMazda API 統合の削除を決めたとのこと。

Home Assistant はブログ記事でマツダの動きに落胆したと述べ、最近 Tesla が公式 API のドキュメントを公開したことや、Volkswagen Group が Home Assistant をフィーチャーするアプリストアを公開したことに触れてオーナーが自分の車のデータを活用できるようになる利点が大きいと指摘。この点でマツダが Home Assistant と合意できる部分もあるはずだとして、対話を呼び掛けている。

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NURO光、広告で有料素材サイトに無断転載されていたものを使用

光インターネット回線のNURO光のX向け広告にイラストの無断使用が指摘される問題が起きた。問題となった広告は「NURO光」の超高速10ギガプランのもので、女性キャラクターのイラストと「推しへの愛が止まらないっっっ/」という文言が含まれていた。しかし、とあるイラストレーターの作品を無断使用したものではないかと指摘が出ていた。この指摘を知ったイラストレーターは、広告で使用されたイラストが自身の作品を無断で使用したものであることを報告した(ITmedia)。

それによると、このイラストは8年前に制作され、有料素材サイト「Shutterstock」などに無断で転載されていたもののようだ。ソニーネットワークコミュニケーションズは、イラストを広告制作のためにShutterstockからロイヤリティーフリー素材として購入したと説明。イラストレーターに謝罪の上、使用料の支払いを申し出ており、使用料の支払い含めすでに問題は解決しているという。なおこの広告は8月28日から配信されていたが、9月4日午後4時に停止している。

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米著作権局、AIと著作権に関する意見募集

米著作権局が AI と著作権に関する意見募集を行っている (米著作権局のニュース記事Ars Technica の記事The Verge の記事)。

意見を募集する主なポイントは (1) AI モデルの学習に著作物を使用することの是非 (2) AI システムの生成物に著作権が認められるかどうか (3) AI システムの生成物が著作権を侵害した場合の責任の所在 (4) 人間のアーティストをまねた生成 AI の出力に対する扱い、といったものだ。意見募集は 10 月 18 日まで。

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iFixit、米マクドナルドのアイスクリームマシンをDMCA迂回禁止条項の免除対象にするよう求める

iFixit が米マクドナルドのアイスクリームマシンを分解し、米著作権法 1201 条 (DMCA 迂回禁止条項) の免除対象にするよう求めている (iFixit News の記事The Verge の記事Ars Technica の記事The Register の記事動画)。

米マクドナルドのアイスクリームマシンは故障が多いことで知られており、稼働状況を地図上に表示するサイト「mcbroken」が公開されているほか、2021 年には米連邦取引委員会 (FTC) が調査に乗り出したとも報じられた。

このアイスクリームマシンはフードサービス設備大手 Taylor Company 製で、1 台およそ 18,000 ドル。認定技術者以外による修理は保証を無効にするほか、設定を変更するメニュー画面を開くにはオーナーズマニュアルに記載されていない秘密のコードを入力する必要があり、オーナーは Taylor 認定ディストリビューターに月数千ドルのサービス料を払っているとされる。iFixit によれば、Taylor の利益の 25% は出張サービスによるものだという。

調査の結果、iFixit が特定したアイスクリームマシンの問題は、長時間稼働すると過熱により動作しなくなることと、一見ランダムに見えるエラーコードを出力することの 2 点。エラーコードは分析できるが、DMCA 迂回禁止条項により違法となる。そのため、iFixit は Public Knowledge とともに、消費者向けデバイスの修理に関する DMCA 迂回禁止条項の免除対象としてマクドナルドのアイスクリームマシンを含む商用産業機器を含めるよう、米著作権局に請願書を提出している。

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米連邦地裁、著作権局によるAI生成作品の著作権登録拒絶は適切と判断

headless 曰く、

米コロンビア特別区連邦地裁は 18 日、米著作権局が AI 生成作品の著作権登録を拒絶したのは適切との判断を示した (Ars Technica の記事Ghacks の記事The Register の記事裁判所文書: PDF)。

原告の発明家 Stephen Thaler 氏は AI を特許の発明者や芸術作品の著作者として認めさせようとする活動を行っている。今回の作品は「A Recent Entrance to Paradise」という絵画で、Thaler 氏が開発した機械「Creativity Machine」がコンピューターアルゴリズムにより自律的に生成したものだという。

Thaler 氏は機械を著作者、機械の所有者である自身を権利者として著作権登録を申請したが、米著作権局では著作者が人間である必要があるとして登録を拒絶。著作権局審判部も 2 回の再審査で登録拒絶が適切と判断したため、Thaler 氏は著作権局の判断が「独断で気まぐれ」な措置を禁ずる行政手続法 (APA) に違反するとして連邦地裁に提訴していた。

連邦地裁の Beryl A. Howell 判事は著作者の定義が時代によって変容していることを認めたうえで、人間による著作であることが著作権の要件の根底であると指摘。今回の訴状 (PDF) ではAIが原告の指示に従って作品を生成したとも主張しているが、この主張は「人間の入力は一切なく機械が自律的に生成した作品」だとする著作権登録申請時の行政記録とは異なる。そのため、行政記録にのみ適用される APA 違反は成立しない。

Thaler 氏は作品が請負による著作物だと主張しているが、コンピューターシステムが自律的に生成した画像に著作権が認められることは決してなく、この作品の著作権を魔法のように生成するドクトリンは存在しないとのこと。これにより原告側の略式判決請求は却下、被告側の略式判決請求が認められた。Thaler 氏は特許の発明者として AI システム「DABUS」の記載を認めなかった米特許商標庁 (USPTO) を訴えた裁判でも APA 違反を主張したが、AI システムは特許の発明者と認められないとの判決確定している。

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米連邦控訴裁判所、Instagramによる外部サイトへの画像埋め込み許可は写真家の展示権を侵害しない

米連邦第 9 巡回区控訴裁判所は 17 日、Instagram がサードパーティサイトにコンテンツ埋め込みを許可することは写真家の展示権を侵害しないとする連邦地裁判決を支持し、控訴を棄却した (TorrentFreak の記事The Verge の記事裁判所文書: PDF)。

この裁判では BuzzFeed News と Time のオンライン記事にそれぞれ Instagram コンテンツを使われた 2 人の写真家が提起したもので、Instagram による二次的侵害 (間接侵害) を主張してクラスアクション訴訟の形を目指す。第 9 巡回区控訴裁判所では 2007 年に「第三者のサーバーに保存された写真をウェブページに表示しても、ウェブページ側は著作者の展示権を侵害しない」という「server test」と呼ばれる判断基準を示している。

近年はこの判例に従わないケースもあるが、連邦地裁は server test により BuzzFeed News と Time は写真家の展示権を侵害していないため、Instagram による間接侵害も認められないと判断した。また、server test を生んだ Perfect 10 判決ではサーチエンジンのみが対象になっているという主張や、Perfect 10 判決が連邦最高裁の Aereo 判決と矛盾するという主張も却下。控訴裁判所は連邦地裁の判断をすべて支持した。

なお、Instagram では API を使用して写真をウェブページに埋め込む場合は権利者の許諾が必要との考えを 2020 年に示している。

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米連邦最高裁、Googleによる歌詞データの無断使用をめぐるGeniusの上告を棄却

米連邦最高裁判所は 6 月 26 日、歌詞表示サービス Genius が Google と LyricFind を訴えた裁判で下級審の判決を支持し、Genius の上告を棄却した (Ars Technica の記事The Register の記事SCOTUSblog の記事裁判所文書: PDF)。

この裁判で争点となったのは、米著作権法の専占条項 (合衆国法典第 17 編第 301 条) がニューヨーク州法に基づく契約でコンテンツの無断使用禁止を認めるかどうかという点だ。米著作権法の専占条項 (第 102 条第 103 条) では有形メディアに固定された著作物およびその派生物に対する権利について、著作権法が他の法律に優先すると定めている。

Genius は歌詞の著作権を保有しているわけではないが、著作権者から歌詞データが提供されないケースが多く、自前で文字起こしする必要がある。文字起こししたデータを他社に流用されれば損害となるため、Google / LyricFind による無断使用を疑った Genius では一部の記号を形の良く似た記号に置き換えるウォーターマーク埋め込みにより証拠を確保。ニューヨーク州法に基づく契約違反や不当競争で 2 社をニューヨーク州裁判所に提訴した。

しかし、訴訟が著作権に関するものだとする Google の主張により、審理は連邦地裁に移動することになった。連邦地裁では著作権法の専占条項によりニューヨーク州法に基づく契約は無効であり、Genius の請求内容は保有していない著作権を侵害されたと主張するのも同然だと判断して訴訟を棄却した。2 審の連邦巡回区第 2 控訴裁判所が連邦地裁の判断を支持したため、Genius が上告していた。

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JASRAC、世界の配信サービスのコンテンツや楽曲情報を共有・交換する「GDSDX」をリリース

日本音楽著作権協会(JASRAC)は9日、楽曲情報を共有・交換するプラットフォーム「GDSDX」を発表した。5月31日から運用を開始しているという(JASRACリリースCNET)。

GDSDXは、デジタル音楽配信事業者から報告される楽曲情報を管理するためのデータベースで、各楽曲等に関連付けられたユニークコードとISRC(国際標準レコーディングコード)をキーとして、各著作権管理団体の管理楽曲の情報を関連付けたデータベースだという。JASRACは、2022年度実績の総徴収額290.1億円のうち、34.6%となる1446.6億円を配信分野の使用料収入が占めていることから、著作権使用料を確実に受け取るためにこのプラットフォームを重要視しているという。

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10~20年で商業的価値の失われるコンピュータープログラム、著作権保護期間は長すぎる?

コンピュータープログラムの著作権保護期間は長すぎると The Register が主張している (The Register の記事)。

記事は Windows XP がリリースから 20 年以上サポート終了から 10 年近く経った今になってライセンス認証キーの生成アルゴリズムがクラックされたことを踏まえたものだ。コンピュータープログラムは 10 年もすれば商業的価値を失うものの、多くはその後も使われ続ける。このようなプログラムをオープンソース化する企業もあるが、他社からライセンスを受けたコンポーネントを含む場合は自由に公開できない。

コンピュータープログラムの著作権保護は 1980 年代に確立し、芸術作品などと同等の保護期間が適用される。FORTRAN が最初にリリースされた 1957 年をソフトウェア産業の始まりと考えると、これまでに書かれたコンピュータープログラムで著作権保護期間が満了したものは存在しないことになる。著作権保護期間は著作者が妥当な収入を得られるように定められているが、商業的価値を失ってもサポートを続ける必要がある場合、長すぎる著作権保護期間は著作者に損害をもたらすとのこと。

そのため、コンピュータープログラムの著作権保護期間を 20 年間に短縮すれば、オープンソース化が進むだけでなく、ソフトウェア間の相互作用を理解する豊かな環境を生み出すことになるという。ドキュメンテーションの問題などもあって問題は容易に解決しないが、Microsoft が Linux の独自ディストリビューションを公開する時代となり、ソフトウェアの著作権に関して想定されるすべての断章は再評価される必要があるとのことだ。

著作権保護期間を短縮しても満了後にソースコード公開を義務付けることはできないが、オープンソース化が実際に進むだろうか。スラドの皆さんのご意見はいかがだろう。コンピュータープログラムの著作権保護期間はどれぐらいが妥当と思われるだろうか。

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「夏のイラスト フリー」で検索、出た画像を学校だより等に掲載したところ賠償する事態に

兵庫県明石市立小学校の「学校だより」に、教員がネット上で見つけた風鈴のイラストを載せた結果、著作権者から損害賠償を求められるというトラブルが起きていたという。この学校だよりは2021年7月に発行したもので、担当教員がネットで「夏のイラスト フリー」などと検索し、表示された画像の一つを使った結果起きたものだとしている。1月に17万6千円の損害賠償を求める文書が届き、交渉の結果、市が解決金として5万5千円を支払っていたことが分かったとしている(神戸新聞)。

あるAnonymous Coward 曰く、

記事では明石市の小学校の事例が掲載されているが、他にも佐賀県など各地で起きているという。記事を見た限り、検索して出てきたというだけで本当にフリー素材なのか確認していなかったか、'個人利用に限り'などの注意書きを読んでいなかったのではという気がするが、どうだろうか?

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米訟務長官曰く、GoogleがGeniusの歌詞をコピーして使っても契約違反とは限らない

歌詞表示サービス Genius が Google と LyricFind を訴えた裁判について、米訟務長官が Genius 側の上告を棄却すべきだとする法廷助言書を連邦最高裁判所に提出している (Ars Technica の記事法廷助言書: PDF)。

この裁判は Genius が独自に文字起こしした歌詞データを無断で使われたと主張して Google と LyricFind を訴えたものだ。Genius は記号を見た目で区別しにくい別の記号に置き換えたウォーターマークを歌詞に埋め込み、無断使用を特定した。ただし、Genius が歌詞の著作権を保持しているわけではなく、Google と LyricFind は著作権者からライセンスを受けて歌詞を利用している。

そのため、Genius 側は歌詞データの商用利用を禁じたサイトの利用規約を理由として契約違反でニューヨーク州裁判所に 2 社を提訴したが、著作権に関する訴訟だという Google の主張が認められて連邦地裁に移動した。連邦地裁ではGeniusの請求内容を保有していない著作権を主張するようなものだと判断して棄却、控訴裁判所でも契約違反や不当競争の訴えは認められなかった

法廷助言書は Genius の利用規約が各ページにリンクを設置し、合意しなくてもコンテンツを利用できる「ブラウズラップ」契約であることを指摘。データの無断使用は契約違反であり、米著作権法 301 条 (a) が適用されない権利の侵害だとする Genius の主張に対し、その主張を満たすには対象を契約先に限る権利が必要であり、全世界に対する権利を主張するのも同然のブラウズラップ契約はその主張に適したものではないと述べている。

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米連邦地裁、Internet Archiveの無断でスキャンした書籍の貸し出しにフェアユースを認めず

headless 曰く、

米ニューヨーク南部地区連邦地裁の John G. Koeltl 判事は3月24日、権利者に無断でスキャンした書籍を貸し出す Internet Archive (IA) を大手出版社が訴えている裁判で IA のフェアユースが認められないとする略式判決を出した (裁判所文書: PDFTorrentFreak の記事Neowin の記事Internet Archive Blogs の記事)。

IA は所有する紙の書籍をスキャンして電子書籍化し、貸し出すサービスを権利者に無断で行っている。Controlled Digital Lending (CDL) という仕組みにより同時貸し出し数を所有部数に制限することで貸し出しの正当性を主張しているが、2020 年 6 月には米大手出版 4 社が IA を提訴した。IA 側は出版社の複製権や上演権を侵害したことについては否定せず、フェアユースを主張。一方、出版社側はフェアユースに当たらないと主張し、双方が略式判決を申し立てていた。

判事はフェアユースの要件である (1) 商用・非商用などを含む利用の目的や特徴、(2) 著作物の特質、(3) 著作物全体に対する使用量、(4) 利用による著作物の価値への影響、という 4 点について総合的に検討した。(1) に関しては、IA による利用が過去の判例で重視されてきたが必要最低限のものだけを取って新たな価値を生み出す変容的利用にあたらないと判断。商用・非商用の別についても、IA が寄付を受け付け、提携した古本店から売り上げに応じた手数料を得るなど IA が主張するような完全な非商用ではないと判断している。

また、IA はファーストセールドクトリンにより著作物の複製を販売した時点で出版社の権利が消尽するとも主張したが、無断複製が認められるようにはならない。さらに IA は所有部数と同数のデジタルコピーを貸し出す権利があるとも主張したが、そのような権利はなく、提携図書館が紙の本の貸し出しを制限しているかどうかも確実ではなかったという。これらのことから、(1) に関しては IA が著作物に対する慣習的な代償を支払わずに悪用したと判断している。

(2) については創造的な表現物である書籍の内容が著作権保護の主要な目的に合致しており、単純にコピーして貸し出す行為がフェアユースにあたる可能性は低いと判断。(3) は著作物全体であり、(1) により全体の利用はフェアユースとして正当化できないこと、(4) はフェアユースとして認められない市場で競合する代替品にあたることを挙げ、すべての要件でフェアユースが認められることはないと判断した。

IA ではこの判決について、CDL を利用する全米の図書館が影響を受け、作者や読者にも損害を与えるものだなどと主張し、支持を呼び掛けている。

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米著作権局、いったん著作権登録したAI生成画像によるコミックブックのアートワークを登録から除外

米著作権局が昨年 9 月に著作権登録したコミックブック (グラフィックノベル)「Zarya of the Dawn」の画像に著作権が認められないと判断を覆し、画像を除いた著作権登録証を再発行したそうだ (The Verge の記事Ars Technica の記事作者のInstagram 投稿著作権局の書状: PDF)。

作者の Kris Kashtanova 氏は画像生成 AI プログラム Midjourney を用いてアートワークを生成し、自ら書いたテキストと組み合わせてレイアウトしている。当時 Kashtanova 氏は AI でアートワークを生成したとの説明付きで著作権登録を申請したと報じられていたが、著作権局によると表紙には「KASHTANOVA」「MIDJOURNEY」というテキストが入っていたものの、申請書に AI でアートワークを生成したことは記載されていなかったという。

そのため、著作権局ではアートワークが AI で生成されたことを著作権登録完了後に作者のソーシャルメディア投稿などで知ることになったそうだ。これを受けて著作権局は作者への確認などを行い、テキストのほかアートワークの選択と調整、テキストとアートワークの配置についてのみ著作者として認められると判断。元の著作権登録証を破棄して新たな著作権登録証を発行したとのこと。

著作権局は AI を著作者として認めないが、AI を使用した人間が著作者として申請した場合の扱いは明確ではなかった。そのため、この作品が著作権登録されたことで AI が生成した画像でも人間が著作者として申請すれば認められると思われた。しかし、著作権局によると、Midjourney の生成した画像は指示を与えた人間の著作物としては認められないとのことだ。

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GitHub、2022年のDMCA削除要請は前年から27%増加、削除件数は32%増の25,387件

headless 曰く、

GitHub は 2022 年、2,321 件の DMCA 削除要請を受け取って処理したそうだ (透明性リポート 2022 年版TorrentFreak の記事)。

削除要請の数は 2021 年の 1,828 件と比べて 27 % 増加。中でも DMCA 迂回禁止条項 (米著作権法 1201 条) 違反を主張するものは 365 件 (15.7 %) にのぼる。2021 年の全削除要請に占める迂回禁止条項違反の通知は 92 件 (5 %) であり、2020 年までは 5 % 未満だった。一方、DMCA 削除要請に対する有効な反論通知は 36 件あり、破棄通知 1 件と撤回通知 7 件を合わせた 44 件を処理してコンテンツを復元したという。

その結果、2022 年に GitHub で削除したプロジェクトは 25,501 件。114 件が復元され、25,387 件が引き続き削除された状態になっているそうだ。25,387 件は多く感じられるかもしれないが、2 億件以上のリポジトリがある 2022 年の GitHub では 0.02 % 未満に過ぎないとのこと。なお、2021 年は 19,191 件であり、2022 年は 32 % 増加している。

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東武鉄道、鉄道ファンが撮影した画像を無断でポスターに使用。賠償を命じられる

あるAnonymous Coward 曰く、

東武鉄道は2020年8月、東武東上線の駅に貼るポスターを駅員が制作することとなったが、その際に埼玉県の男性が趣味で撮影した車両画像を鉄道写真サイトで発見し無断で使用していた(NHK東京新聞鉄道プレスネットその2)。

被写体は東武鉄道の車両であり、動画を細く切り貼りすることによりあたかも無限遠の真横から撮影したような画像になっていた。2020年10月、自らの画像が無断使用されていたことに気づいた男性の抗議によりポスターは撤去されたが男性は著作権を侵害されたとして東武鉄道に125万円の賠償を求めたが東武鉄道は「写真は車両を横から写したありふれた表現で著作物性はない」と主張し裁判となった。

……ここまでならよくある著作権をめぐる裁判なのだが、裁判が続く2021年9月にポスターを制作した駅員が自殺。その後に東武鉄道の主張は「ポスターは駅員が自発的に発案して業務時間外に職場外で作成したもので東武鉄道に責任はない」と変化し、責任は自殺した駅員個人にあり東武鉄道にはない、という立場で審理が続くことになった。さいたま地方裁判所は2月8日に東武鉄道の責任を認め、50万円を支払うよう命じる判決を下した。

死んだ駅員個人に責任を押し付ける東武鉄道の企業としての振る舞いに批判が集まりそうである。

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