テルミン、100周年を迎える
世界初の電子楽器の一つとされるテルミンが誕生してから100年を迎えるのを記念して、MoogがWebサイトで特集ページを公開するとともに限定版の記念モデル「Claravox Centennial」を発表した(プレスリリース、 テルミン100周年特集ページ、 The Vergeの記事、 The Next Webの記事、 Claravoxによるドビュッシー「月の光」)。物理学者でチェロ奏者でもあるLeon Theremin(Lev Sergeyevich Termen)がテルミンを発明したのは1920年。ロシアの研究所でガスの濃度を測定するデバイスを研究していたThereminは視覚的に値を読み取るだけでなく、音程変化によって聴覚的に状態を知ることができるよう改造した。自分の体とデバイスの距離によっても音程が変わることに気付いたThereminはチェロの演奏技術を生かし、簡単な曲を演奏することに成功する。演奏で同僚たちを驚嘆させたThereminは、本格的な楽器として開発を進めることになった。
完成したテルミンは2つのアンテナに手を近付けたり離したりすることで音程と音量をコントロールするユニークな仕組みで、楽器に手を触れずに演奏する様子は観客を驚かせた。その後、米国に滞在していたThereminがClara Rockmoreと出会ったことで、テルミンは演奏会楽器としての地位を確立することになる。天才バイオリン少女だったが関節炎により演奏をやめていたRockmoreはテルミン演奏の第一人者となり、楽器の設計にも大きな影響を与えた。
ClaravoxはRockmoreにちなんで名付けられ、Moog製テルミンの中で最も幅広い使い方のできる楽器に仕上がっているという。伝統的な演奏とモダンな演奏の両方に対応できるよう、ヘテロダインのアナログ発振器とマルチモード(正弦波・三角波・鋸波・ウェーブテーブル)のDSP発振器を搭載するほか、Etherwave Proから派生したアナログ波形成形回路やアナログBBDディレイを搭載。MIDI端子やUSB端子、CV端子(IN/OUT)も備え、DAWとの統合や外部音源のコントロールも可能だ。
Claravox Centennialは期間限定での製造となり、価格は1,499ドル。10月22日から予約受付を開始しており、12月に出荷開始予定。Moogの正規代理店を通じた注文が可能とのことだ。
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