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酒蔵の消毒用アルコールの7割強に芽胞産生性菌が含有されている

昨年起きた消毒用アルコールの不足時に、酒造メーカーがアルコール製品を販売したことがあった。厚生労働省も昨年4月、やむを得ない場合は特例としてアルコール濃度の高い酒を消毒液の代わりに使用することを認める方針を示していた(過去記事)。学会誌電子ジャーナルに掲載された記事では、こうした酒造メーカーが発売した濃度63~78vol%のエタノール製品について、実際に手指消毒用以外の目的で利用できるかどうかを調べたという(学会誌電子ジャーナル 酒造メーカーが発売している高濃度エタノール製品の微生物学的検討)。

この調査によれば、対象となった9品目うち7品目に関しては、100ミリリットル中5~44cfuの微生物が含まれていたそうだ。存在していたおもな汚染菌は、枯草菌(Bacillus spp)Paenibacillus sppなどであったという。

比較対象に用意した医薬品として使用されている濃度76.9~81.4vol%の消毒用エタノールの3品目では、いずれも100ミリリットルあたり0cfuであった。酒造メーカー発売の高濃度エタノール製品はアンプルやバイアルの消毒、輸液ルートの先端・刺入部の消毒などには適さないことが判明したとしている。

pongchang 曰く、

酒造メーカーが発売している高濃度エタノール製品の微生物学的検討 尾家ら 日本環境感染学会誌 36 (1):72─74,2021 [abstract]

調べた9品目中7品目(77.8%)が100 mLあたり5~44 colony forming units(cfu)の微生物を含有していた.おもな汚染菌はBacillus spp.やPaenibacillus spp.などであった.
対照として調べた消毒用エタノール(76.9~81.4 vol%エタノール;医薬品)の計3品目ではいずれも100 mLあたり0 cfuであった.

Bacillus spp.やPaenibacillus spp.は芽胞をつくる菌なので、消毒にたいして抵抗性があり、アルコールは無効である。100度加熱しても死なない。アルコール蒸留は高温では無いし、日本酒のうち無濾過や生酒を売りにしている蔵元では充填機器も高度には滅菌されてはいないだろう。
小規模酒造業者向けHACCP手引き
製薬会社では「医薬品の製造管理及び品質管理の基準」[GMP(Good Manufacturing Practice)]があり、省令が定められ、GMP の動向と無菌充填技術も検討されているが、HACCPとGMPではレベルも異なる。

もちろん市中の人が手を消毒するには十分、だって手にも芽胞はあるから、逆にだからこそ石鹸で手を洗い皮脂とともに芽胞を洗い流す(物理的に除去する)のが大切。
でも、注射などの無菌操作には使わないでねという話

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