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COVID-19ワクチン開発企業共同設立者、イベントでの感染防止対策失敗を語る

headless 曰く、

XPRIZE Foundation設立者で、COVID-19ワクチン開発企業COVAXXの共同設立者でもあるPeter Diamandis氏がイベントでの感染防止対策失敗を語っている(Diamandis氏のブログ記事The Registerの記事)。

Diamandis氏は企業家・投資家向けカンファレンス「Abundance 360 (A360)」を開催しているが、COVID-19パンデミックが続く中、今年のイベントはオンライン開催が決まっていた。そのため、米カリフォルニア州カルバーシティーにあるXPRIZEのオフィスをスタジオに変え、1月23日~26日の4日間にわたって映像素材の制作を行った。しかし、300人を超えるA360メンバーからはスタジオでの収録に参加したいという要望が数多く寄せられていたという。そのため、少人数であれば十分な感染防止対策をとった「免疫バブル」を構築可能と考え、1割程度のメンバーが参加する方向で計画を進めたそうだ。

感染防止対策としてはスタッフを含めた参加者全員に対する毎日のPCR検査やマスク着用、医師4人以上の常駐、免疫力を強化するビタミンやミネラルの静注、再生医療を用いた免疫力強化セラピーの提供、といったものだ。ロサンゼルスのPCR検査企業との提携により参加者はすべて現地到着72時間前にPCR検査を受けて結果を提出することが義務付けられ、現地到着時にもPCR検査を行う。その後は毎朝検査を行うことで、延べ452回の検査が行われたという。現地到着前に陽性が確認された1名の入場が認められなかったほか、451件の検査はすべて陰性であり、抗原検査で陽性になったことのあるメンバーにもPCR検査を行って陰性を確認している。

このような結果に安全を確信していたDiamandis氏だが、制作が終わって2日後のスタッフミーティングでスタッフの1名がPCR検査で陽性になったと報告される。そのため、参加者全員にアウトブレイク発生を伝え、検疫や接触履歴の確認、再検査を行うよう求めた。結果として収録に参加したA360メンバー30名中12名、講師陣9名中4名、A360スタッフ10名中5名が感染。Diamandis氏自身も陽性となり、参加者の25%にあたる24名が陽性になったとのこと。

一方、オフィスの一角で離れて作業をしていたプロのAV/制作チーム35名から陽性者は出なかったという。Diamandis氏はこの違いが出たことについて、チームメンバーは全員がスタジオ内で常時マスクをしていたのに対し、他の参加者に対しては陰性が確認されるまではマスク着用を義務付けたものの、その他の場面では可能な限り着用するよう求めるにとどまった点を挙げている。

頻繁なPCR検査と医師の常駐で免疫バブルを作れると考えていたDiamandis氏だが、自身が感染してみて考えが変わったそうだ。Diamandis氏は検疫開始から毎日2回ずつ簡易PCR検査と簡易抗原検査を行い、一度も陽性にならなかったが、4日目にPCR検査で陽性となり、非常に感染性が高いと言われたという。そのため、感染を防ぐにはマスク・ワクチン・物理的距離の3つのオプションしかないとし、自身の失敗から人々が学べればと願っているとのことだ。

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独仏でアストラゼネカ製ワクチンの使用を回避する傾向

欧州連合(EU)は1月末、英国の工場で生産しているアストラゼネカ製のワクチンについて、EU加盟国に供給するよう強く求めていた。にも関わらずBloombergによれば、実際にドイツに提供された分のうち、実際に使用されているものは1割にも達していないのだという。その理由として副反応への懸念があるとされる。フランスでも同様で医療関係者の一部がファイザーやモデルナ製の摂取を望んでいるとしている(Bloomberg)。

欧州では多くの国でアストラゼネカ製ワクチンの接種年齢を65歳未満に限定している。このため接種優先順位の高い医師や看護師、福祉施設従事者に振り分けられることが多いという。しかし、フランスではアストラゼネカ製ワクチンの接種予約には空きがあるが、ファイザーやモデルナに関しては空きがほとんどない状況だという。

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新型コロナ用ワクチンの性能や仕様を比較する動画。BBC制作 2021年01月13日

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