リーディングビュー

3万台近いMacに感染しているが、まだ活動開始していないマルウェア「Silver Sparrow」

現在のところマルウェアとしての活動は開始していないが、3万台近いMacコンピューターに感染しているというマルウェア「Silver Sparrow」の情報をRed Canaryが発表し、実際の攻撃が始まる前に対策するよう呼び掛けている(Red Canaryのブログ記事Mac Rumorsの記事Mashableの記事The Vergeの記事)。

Silver Sparrowはバージョン1(updater.pkg)とバージョン2(update.pkg)の2つのインストールパッケージが見つかっており、バージョン1がx86_64アーキテクチャー(Intel Mac)向けにコンパイルされたMach-Oバイナリを含むのに対し、バージョン2はx86_64とM1の両アーキテクチャー向けにコンパイルされたMach-Oバイナリ(Universal 2バイナリ)を含む点が大きな違いだという。ただし、これらのバイナリに特別な機能はなく、バージョン1は「Hello, World!」と表示し、バージョン2は「You did it!」と表示するだけのものとのこと。

従来のmacOSマルウェアでみられなかった点として、実行にmacOSインストーラーのJavaScript API(Installer JS)を使用する点が挙げられている。Red CanaryはMalwarebytesおよびVMwareのCarbon Blackと協力して調査を進めており、Malwarebytesの調べによると2月17日時点で153か国で29,139台のmacOSエンドポイントが感染しているそうだ。特に米国・英国・カナダ・フランス・ドイツで感染数が多いという。

M1チップにネイティブ対応するマルウェアとしては、Silver Sparrowとは異なるマルウェアの発見をPatrick Wardle氏が先に報告している。Intel Mac用バイナリはRosetta 2による変換でM1 Macでもそのまま動作するが、Xcode 12を使用すればコードを変更することなくUniversal 2バイナリが作成できるため、今後増加していくとみられる。

現時点でSilver Sparrowが悪意あるペイロードをダウンロードする様子はないものの、将来を見据えたM1チップ互換性や世界での感染の広がりと感染数の多さ、運用の成熟性などを考慮して、Red Canaryでは大きな影響を与える可能性のある深刻な脅威とみなしている。これを受けてAppleは該当する開発者の署名を失効させており、公証機能などによりユーザーを保護できるとの考えを示しているとのことだ。

すべて読む | アップルセクション | セキュリティ | MacOSX | アップル | デベロッパー | この記事をTwitterでつぶやく この記事をFacebookで共有 この記事をGoogle Plusで共有 このエントリーをはてなブックマークに追加

関連ストーリー:
プログラミング言語「Go」がM1チップ搭載Macに対応 2021年02月19日
インテルが「MacにできないことがPCにできる」というツイートキャンペーンを展開 2021年02月15日
Apple、ARM Macアプリ開発移行キット返却時に提供するクレジットを200ドルから500ドルへ増額 2021年02月07日
M1 Mac上でUbuntuデスクトップの起動に成功との発表。ネットワーク機能も動作可能 2021年01月25日
Intel次期CEO曰く、クパチーノのライフスタイル企業よりも全てにおいて優れた製品をPCエコシステムに届ける必要がある 2021年01月17日
M1 Macなどで動くLinux移植プロジェクト「Asahi Linux」がスタート 2021年01月07日
国税庁がM1 Macで確定申告書類を提出する場合の注意ページを作成 2021年01月06日
EIZO、Apple M1チップ搭載Macで互換性問題があると発表。他社製品でも起こりうるとも 2020年12月14日
Mac mini、国内デスクトップPC市場でシェア一位に 2020年12月04日
Apple、M1 Macで再インストール時にエラーが発生した場合の対処法を公開 2020年11月26日
Linus Torvalds曰く、M1 Mac絶対欲しい……Linuxが動くなら 2020年11月25日
Apple曰く、M1 MacでWindowsが実行できるようになるかどうかはMicrosoft次第 2020年11月23日
Apple、M1チップとM1チップ搭載MacBook Air/13インチMacBook Pro/Mac miniを発表 2020年11月11日
Appleの公証を受けたマルウェアによるアドウェアキャンペーンが発生 2020年09月03日
Apple、Macのプロセッサーを2年間で同社製に移行する計画 2020年06月23日
Malwarebytes調べ、Macに対する脅威がWindowsに対する脅威を初めて上回る 2020年02月12日
2020年2月3日よりmacOS向け「野良アプリ」の公証サービスが厳格化される 2019年12月26日
北朝鮮の関与が疑われるハッカー集団、WindowsとmacOSの両方をターゲットにしたマルウェアを開発 2018年09月07日
Apple、M1 Mac miniで画面にピンク色の四角い点々が表示される問題を調査中 2021年02月24日

  •  
❌