昨日のNHKTVで「小児心臓手術の第一人者」の番組が放送された。
人呼んで「Mr.quick surgery」=「迅速な手術の第一人者」と呼ばれる外科医の話だ。
縫合手術のビデオを観るとまるで機械が縫合しているかのように、高速かつピンポイントで手が動いていく。
ちょうどICチップに配線をする高速マシンのような素速さだ。
しかも乳幼児の心臓はごくごく小さくデリケ-トだ。
その微細な心臓に的確に手を施していく。
もちろん医療ロボットなど一切使わず、ただ彼の手だけでオペを行っている。
小児心臓手術では特に速さが必須条件となる。
オペの対象者は乳幼児で、とくに生後間もない赤ん坊の場合は体に負担をかけないように「いかにして短時間で手術をするか」が成功のカギを握る。
彼の神業をもってすると、通常の半分から3分の1でオペが終わる。
成功と生存の確率が格段に高まる。
常常、医学科の受験生はなぜあれほどの「正確な処理能力」を要求されるのか、多少疑問に思うところがなかったわけではない。
数学や物理化学の高速計算力と、医師としての適性の相関関係は、どれほどのものか疑わしいと感じていた。
だが、彼を見ると「何事も迅速正確に処理する能力」は、やはり医師、特に手術をやる医師には必須な能力だと痛感させられる。
新星のOBで医学科に受かった生徒に「いいオペ=手術が出来る医師になれよ。」というと「 私もそのつもりです。」と返事をする生徒は多い。
筑波大のカイ君、東京医科歯科大のショウタ君などは初めから「神の手を持つ外科医」になると言って受験勉強に励んでいた。
今日ほど医師が毎日毎日テレビに登場して発言する時代はない。
中学高校生がコロナ治療に苦闘し疲弊する医療の現場を見て、敬遠するどころか、ますます医学科志願者が増えている。
今年も国公立大学医学科の入試倍率は高い。例年よりもさらに高い。
いま目の前のこの問題を「迅速正確に処理する能力」が未来の「神の手」に繋がるのだと信じて、腕を磨こう。